Cape Fear、in JAPAN

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令和版・海外俳優列伝(176)ティム・ロス

2024-12-19 00:10:00 | コラム
61年5月14日生まれ・63歳。
イギリス出身。

俳優さんはみんな若く見えるけど、ティムさんもそうだなぁ!
自分と同世代の50前半で通りますよすごい。

さらにこの、優男感?というのかな、シュッとしてして、それでいて少し危ない感じもするじゃないですか、
自分が有していないものばかりで、すげー格好いいひとだなぁと憧れます。

たとえQTが起用していなくとも、
だってそれ以前からグリーナウェイやアルトマンの映画に出ていたわけで、
きっと現在のポジションに、結果的には辿り着いていたのだと思います。

とはいえ、みなさんのファーストインパクトはオレンジで、次はこれかな^^



<経歴>

演技の学校には通っていないものの、小劇団を渡り歩いた下積み経験はあり。
うん、やはりどことなく、英国演劇出身の雰囲気がありますもんね。

映画俳優デビュー作は、84年の『殺し屋たちの挽歌』。
なんかいろいろ足した邦題には苦笑しますが(^^;)

社会派の傑作だけど、あまり知られていない『ワールド・アパート』(88)では端役、

翌年のグリーナウェイの大怪作『コックと泥棒、その妻と愛人』(89)では泥棒の手下役を好演、


アルトマンによる伝記映画『ゴッホ』(90)ではタイトルロールを、
さらに同年はシェイクスピア劇をカウンターで捉えた佳作『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』(90)に出演、
すでにこの時点で青田買いの映画マニアには知られた存在ではあったものの、

その名が一気に知れ渡ったのは、92年のQT処女作『レザボア・ドッグス』のミスター・オレンジ役でした。


このキャラクターが面白いのは、最初から「潜入捜査官は、コイツしか居ないっしょ」みたいな違和感を放っているところ。
なのに、ミスター・ホワイトだけは1mmも疑わない。
そこで仁義というものを表現しようとするのが、QTの個性なのでしょうなぁ!!

『恋愛の法則』(93)、
映画の牽引力となった『パルプ・フィクション』(94)の、冒頭と終幕の演技。

ロシア系のチンピラを演じる『リトル・オデッサ』(94)、
再びQT組に参加、オムニバスで唯一すべてのエピソードに登場する『フォー・ルームス』(95)、
『ロブ・ロイ/ロマンに生きた男』(95)、
ウディ・アレンの『世界中がアイ・ラヴ・ユー』(96)、

ヒップホップ界の大スター「トゥパック・シャクール」と共演した『グリッドロック』(97)は、完成直後にトゥパックが銃撃され死亡したことからスキャンダラスな方向でしか話題にならなかったのが残念。

クリス・ペンと共演したインディーズのスリラー『ライアー』(97)、

かと思えばトルナトーレ監督の大作『海の上のピアニスト』(98)で主演を演じたりと、なかなかに器用なキャリア構築を展開。



99年、『素肌の涙』で映画監督デビューを果たす。
ジョニー・デップもゲイリー・オールドマンもそうなのですが、なかなか渋い小品で処女作を監督としていて、手腕もなかなかなので、第2作目を期待したのだけれどなぁ!!


『宮廷料理人ヴァテール』(2000)、
最新の特殊メイクでボス猿を熱演した『PLANET OF THE APES/猿の惑星』(2001)、
『ダーク・ウォーター』(2005)、『コッポラの胡蝶の夢』(2007)、『ファニーゲーム U.S.A.』(2008)、『インクレディブル・ハルク』(2008)、『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(2014)、
久しぶりにQT映画に出た『ヘイトフル・エイト』(2015)、
最新作は『ノー・セインツ 報復の果て』(2022)ですが、

お!と思ったのは、『ツイン・ピークス』の2017年版に登場したこと。


「黒」クーパーの右腕として、ジェニファー・ジェイソン・リーとコンビで殺しを請け負う小悪党を楽しそうに演じています。

たぶんジェイソン・リーとは恋愛関係にあるのに、「黒」クーパーと熱いキスを交わしていてもなにもいわない、、、というか、そのあたりは気にしていない。
という、ちょっと情けない役。

しかも、クーパーのほうが年下なのに。
こういうキャラクターでも似合っちゃうところがまた、このひとの不思議な魅力なのでした^^

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝(177)ティム・ロビンス』
コメント
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