Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

初体験 リッジモント・ハイ(267)

2018-07-16 00:10:00 | コラム
「鑑賞中に便意をもよおし、泣く泣く席を立った初めての映画」のお話。

その前に、映画のなかで印象に残る「排泄あれこれ(?)」について。


そういう趣味はないはずだが。
それでもビジュアル的に「お!」と思ってしまったのは、『アイズ ワイド シャット』(99)のこのシーン。



さすがキューブリックだと思う、ニコール嬢にこんな格好させてしまうのだから。

日本映画からは、『皆月』(99)の吉本多香美を。

たしか草むらで小便するのだが、それを奥田瑛二が見つめるシーンがある。

「見ないで」という多香美と、それでも見つづける奥田瑛二。

恥ずかしいのに止まらない、止められない。

なんだかゾクッとし、繰り返すがそういう趣味はないはずなのに、ちょっとだけ羨ましかった。

行為そのものではなく、その関係性に嫉妬したのだろう。


トップ画像は、『パルプ・フィクション』(94)のアマンダ・プラマー。

本作にはいくつか「排泄にまつわるエピソード」(とくにトラボルタ)が出てくるが、強盗に失敗しつつある彼女が「トイレに行きたい」と吐くこのシーンは、実際そういうものなのかもしれないよなぁ、、、というリアリティが感じられた。


さて、「鑑賞中に便意をもよおし、泣く泣く席を立った初めての映画」とは。

小学4年のときにひとりで観にいった、『フライトナイト』(85)と『グーニーズ』(85)の同時上映だった。

前者はホラーコメディ、



後者はスピルバーグ印の青春アドベンチャー。


いま観れば充分に楽しめて笑える前者はしかし、当時の自分にとって恐怖の物語でしかなかった。

目を開けていられない。

しかし目を閉じても音響で恐怖を感じてしまう。

座っていることが出来ず、外に出て売店で瓶のコーヒー牛乳とコーラを買う。

売店横のソファに座り、その2本を一気飲みする映画少年。

売店のおばちゃんはニヤニヤするだけで、なにもいわない。

性格の悪いヤツだ笑


この、2本の一気飲みがいけなかった。

さて『フライトナイト』の上映が終わり、『グーニーズ』が始まった。

プロローグが過ぎたあたりですでに便意(主に尿のほう)を覚えるも、とりあえず無視をする。

ヒロインのケリー・グリーンがキュートだし、ひょっとしたら彼女が脱ぐシーンもあるかもしれないし・・・とかなんとか。

いやいや、それよりもまず物語が面白いので、席を立ちたくないし。


しかし。
110分の映画の20分目で覚えた便意を我慢出来るほどの精神性など持ち合わせているわけもなく、中盤あたりで席を立ちトイレに向かった。

当時、まだ射精を知らなかった自分であるが。

我慢したあとの排泄ほど気持ちいいものなんて、この世にないだろう!! と感動を覚えるほどの快楽を味わった。

排泄をしながら、まだ昼間の回だ、次の回を観ればいいじゃんと思うことにする。


・・・が、これは二本立て興行なのだった。

つまり『グーニーズ』を観るためには、再び『フライトナイト』の恐怖を体験しなければならない。

いいじゃん、また外に出れば。

そのときに瓶のジュースを飲まなければいいだけじゃないか、、、と。


そんなわけで。
「ほんの2分ほどの排泄のために」怖くて怖くてたまらない映画を2度も観る羽目に陥ってしまった、可哀想な映画少年なのでした・・・。


おわり。




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明日のコラムは・・・

『ready!!』
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初体験 リッジモント・ハイ(266)

2018-07-15 00:10:00 | コラム
何遍もいっていることだが、消化が早い。

訂正、えらく早い。

早過ぎるから、もうほとんど異常者だと思う。

飯を喰う。

その直後に、いや極端にいえば喰っている最中に便意をもよおし、「その前に食べていたもの」がうんちとなって出てくると。

たとえば徒歩5分の距離に松屋があって、そこで焼肉定食を食べる。
その帰りがけに便意をもよおす。
たったの5分が耐えられず、結果うんちをもらす・・・という展開が、ここ数年のあいだに3度ほどあった。

この歳でパンツ汚すって!
深夜帯だったから助かった!? けど。

44年間「便秘知らず」はよいことかもしれないが、消化がよいのも困りもので落ち着きのない感じになってしまう。

食後、すぐに電車に乗るとかいう流れがいちばん緊張するしね。


よく受ける質問が、映画や格闘技観戦のあいだは大丈夫なの? どうすんの? というもの。


ほんとうだよ、どうしてくれるんだ。


諦めて席を立つのか、あるいは我慢するのか。

周囲に緊急アンケートを実施したところ、「とりあえず我慢する」が8割を超えていた。
(だいたい30人くらいの男女に聞いてまわった)

そうでしょうそうでしょう、納得の結果だし、実際自分もそうしている。

そうしているが。
前述したように自分は、他者と比べて「圧倒的に」「異常なほどに」消化が早い。

我慢したところで、結果は見えている。

我慢しつづけ座席を汚すくらいなら、諦めて排便し、次の回にもういちど観ればいいじゃん?
・・・と開き直れないのが、リアルタイムで進行する「生」のスポーツであり、完全入れ替え制となってしまった現代のシネコンなのだった。


で、あるからして。
映画鑑賞や格闘技観戦をする日は、その前日の晩飯からコントロールしていくことに決めている。

当日は、なにも喰わない。
終わってから死ぬほど喰ってやるぞと。

人間ドックかよ!! ってね。


涙ぐましいことよのぉ・・・。

しょうがないか、そういう体質なのだから。


そんなわけで。
今回の初体験テーマは、「鑑賞中に便意をもよおし、泣く泣く席を立った初めての映画」でいってみたい。


人間ドック的に体調を整えるようになったのは20歳を超えて以降なので、ガキのころは、何度も何度もそういうことがあったんですよ。

その「最初の映画」のことは、よーーーーーく覚えています。


つづく。


※映画のなかの便意、、、といえば、まずはこれでしょうやっぱり。



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それでもビール党

2018-07-14 00:10:00 | コラム
ハイボールもウィスキーもワインも日本酒も焼酎も、みんな好き。

でもやっぱり、ビールがいちばん好き。
(トップ画像は、「日本ビアジャーナリスト協会」さんより)


しかし。
ビール出荷量が、6年連続で減少しているのだそうだ。

その代わりハイボールや、第3のビールは好調をつづけていると。


喫煙人口は減るいっぽうであるし、「純正」ビール党も希少種になりつつあるってことか。

さらにいえば。
格闘技のファンは昔に比べると3分の1くらいだろうし、ありゃりゃ、いつのまにかマイノリティになっちまっただ。


自分の性としてはそれで構わないが、寂しくないといったら嘘になるなぁ。。。


基本、どんな食べ物ともあう。
そこまで悪酔いしない。
小便したら復活出来る。

よいことづくしなんだけれどな、ビールは。


無理くり欠点を挙げるとするならば、お財布的には必ずしも優しくはないってところ。

安いワインは増え、焼酎なんかビールの半分以下の量で充分に酔えるものね。

翻って純正のビールは、第3のビールとの差別化を図るという側面もあって「やや」どころか「かなり」高めなのだった。


裕福とはいえない自分は、それでも純正にこだわり、食を抜いてでも買いつづけ呑みつづけている―のだから、胸を張ってビール党と自称していいっしょ?


あぁ、けなげだな。

自分ってかわいいな。

・・・結局、だから自分のことが好きって話である笑


※各国の乾杯を覚えよう



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映画監督別10傑(21)クリント・イーストウッド

2018-07-13 00:10:00 | コラム
~クリント・イーストウッドのキャリア10傑~

イーストウッド御大、88歳。

もはやこの世に敵は存在せず、やりたいことをやりたいようにやって、敢えてこういう表現をするが、穏やかに死んでいくだけでしょう。


「僕は3行以上の台詞をいったことがない」

オスカー授賞式でプレゼンターを務めたときのことばだが、
これは、(遅刻した)チャールトン・ヘストンの代役に任命されるというアクシデントから生まれた、原稿なしの自虐的表現だった。

それから数十年後、映画界における最重要人物になるなんて誰が想像しただろうか。

隔世の感とは、こういうことをいうのだろう。


映画監督としての作家性は、あるようでいて、ない・・・ようでいて、じつはある。

ただ、撮りたいものを即決しているようなところがあり、ジャンルも多岐にわたることから、体質としては作家主義ではなく、職業監督なのかもしれない。


(1)『許されざる者』(92)

ひとを殺めるキャラクターを「散々」演じてきた男が、ひとを殺めることの無意味さを説く。

映画史的にも、かなり重要な作品だと思う。



(2)『恐怖のメロディ』(71)

記念すべき、初監督作品。

演出的な巧さは天性のものもあろうが、シーゲルやレオーネから学んだところもあるのだろう。



(3)『ミスティック・リバー』(2003)

後味の悪さといったらないが、イーストウッドは「観客より大事なものが、映画にはある」といっている。



(4)『グラン・トリノ』(2008)

頑固爺と、少年との交流。

これを遺言と捉えるファンも多いのだとか?

(5)『ホワイトハンター ブラックハート』(90)

『アフリカの女王』(51)撮影時の監督ジョン・ヒューストンの奇行(?)を描く。

初見は高校生のころで途中までは「??」であったが、クライマックスにハッとした。

(6)『バード』(88)

サックス奏者、チャーリー・パーカーの伝記物。

主演のフォレスト・ウィテカーが好演、イーストウッドの演出もじつに丁寧で、パーカーへの深い愛情が感じられる佳作に仕上がっている。



(7)『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)

スポーツを扱って安楽死の問題にまで斬りこんでいくところが、ほかの監督とはちがうところだろう。

(8)『ダーティハリー4』(83)

第1作の精神をきちんと受け継いだのは、第2作でも第3作でもなく、自らメガホンを持った第4作だった。



(9)『スペース カウボーイ』(2000)

おじいちゃん、宇宙で大活躍。

充分楽しめる娯楽作だが、意外なのはこれがその年の『キネマ旬報・ベストワン』に輝いたこと。

(10)『センチメンタル・アドベンチャー』(82)

味わい深いロードムービーであり、イーストウッドって、こんな映画も撮れるのかと驚いた。

息子、カイル・イーストウッドとの共演でも話題になった。



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『それでもビール党』
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選手第一、の空調

2018-07-12 00:10:00 | コラム
サッカーW杯もクライマックスを迎え、やっとのことで寝不足が解消されるが、今度は格闘技(MMA)の夏興行が今月下旬と来月に開催される。

7月29日はさいたまで『RIZIN.11』、8月12日は名古屋で『RIZIN.12』。

もちろん両者とも、現地観戦組。
というか、それが仕事。

酷暑がつづくなか、この時期に減量に取り組まねばならぬファイターたちには頭が下がる思いです。

でもね。
観客だって、楽じゃない。

これはスポーツ全般にいえることだけど・・・
その興行が失敗だったとして、4~5時間も退屈な内容と向き合わなければならないし、
会場の空調は「選手第一」であるからして、酷暑だからといってエアコンにより「キンキン」に冷えているわけではないし、それは大晦日の興行でも同じことで、激寒ってことはないが暖かいわけでもないのであった。

一般のひとが感じる適温、ではなく、身体を動かすひとが感じる適温ってこと。

それでも屋外競技よりはマシかもしれないね。
雨のなかの試合は、それはそれでドラマチックなのだろうが観ているほうだってびしょ濡れだし、
逆にカンカン照りのなかで試合観戦となると、すぐに甲子園を想起するが、熱中症で倒れるひとだって居るものねぇ。




屋内でも、たとえばフィギュアスケートとかは「氷」の状態を保つために暖かなわけはないもの、観るほうもそれなりの格好をしていくって聞くし。

※真凛ちゃん、JALとの契約おめでとー!!




空調サイアクな図書館や美術館、映画館なら怒るけど、スポーツ「生」観戦において空調がどうとか文句いうひとは「ほぼゼロ。」といっていいでしょう。

文句いうようなひとは、そもそも家で観るだろうしね。

暑かろうが寒かろうが、試合内容が素晴らしければ気にならないんだぞと。
いや気にはなるが、スポーツ「生」観戦の醍醐味には、その暑さ寒さも含まれるのだぞと。


というわけで。
ファイターの皆さん、真に格闘技を愛し我慢強くもあるファンのためにも、今度の興行は成功させてください!!




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明日のコラムは・・・

『映画監督別10傑(21)クリント・イーストウッド』
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