fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『湖を出る川』如月真菜(文學の森)

2024年07月08日 | 本の紹介
         

 「童子」副主宰、如月真菜のエッセイ集が出ました。
 湖は琵琶湖。
 近江を愛した俳人松尾芭蕉の墓は、大津市膳所の義仲寺にあります。
 大阪で死んだ芭蕉は、死んだらここにと門人に伝えていたとのこと。
 真菜さんは、この近くに何年も住み、芭蕉が歩いた道を歩いて、このエッセイを書きました。住んでというところが大事。書くためにその地を旅するのと、大きな違いがあるからです。
 日々のちょっとした感覚が、芭蕉の時代と呼応することがあったのではと思います。

 さて、大津、膳所といえば・・。
 『成瀬は天下を取りに行く』『成瀬は信じた道を行く』の成瀬シリーズの舞台です。(このシリーズ、おもしろい!)
 漫才コンビをすることになった成瀬は、そのコンビ名を「ゼゼカラ」とします。膳所から来たから・・。絶妙なネーミング。
 一度だけ、『わくわく子ども俳句スクール』2巻を作るため、真菜さんとそのお子さん達と、子ども吟行句会をしました。そのとき訪れたのが、この膳所だったんです! 琵琶湖から歩いて、旧東海道に出たところが義仲寺でした。その一室で句会をしたことを、たくさんの写真も入れて出しています。子ども達、今はすっかり大きくなってるはず。
 京都にも近く、紫式部が「源氏物語」の着想を得たという石山寺も、エッセイには出てきます。

 『成瀬~』、3作目は俳句でいくのはどうでしょうか? 盛り上がると思うけどなあ。