fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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秋田さきがけ新聞に紹介されました

2017年11月29日 | 自作紹介
             

 11月26日の秋田さきがけ新聞の新刊案内に、『なみきビブリオバトル・ストーリー 本と4人の深呼吸』(さ・え・ら書房)が紹介されました。



6月に発売になり、まだ半年たっていませんが、すぐに重版となり、来年2月には、続編が出ます。本が売れない時代に、ありがたいことです。
 ビブリオバトルが、それだけ注目を集めていることもあると思います。

 

『なみきビブリオバトル・ストーリー』作者&編集者によるビブリオバトル(於国分寺)

2017年11月19日 | 日記
 11月18日(土)
 国分寺市の「ぶんぶんウォーク」がありました。いろいろなお店が企画をしたりするお祭りのような催し。天気予報が悪かったため、スタンプラリーは中止になりましたが、ブックタウンフェスタは、予定通り、国分寺本多公民館にて行われました。

  
 
 ここは、ホールなのでしっかりステージがあり、その上でのビブリオバトル。緊張。
 司会は、ビブリオバトル普及委員会の粕谷亮美さん。ビブリオバトルの本も書かれている方です。いろいろなところで、司会をされているだけあって、さすがでした。用意してくださった椅子がちょうどほぼ満席。この見通しもさすが! 
 二回戦でしたが、森川成美さんは午前中だけ、午後の回には、そのかわり、さ・え・ら書房の編集者さんが出てくださいました。
 テーマは、クリスマスに贈りたい本。

  
 
 一回戦のチャンプ本は、森川さんが紹介された「預言者」カリール ジブラン著  佐久間 彪 訳 至光社 

詩集なのですが、人生の道しるべになりそうな。ご自身の子育ての経験をからめ、お話されました。私が紹介したのは、『木の葉の美術館』(群馬直美)世界文化社 です。

 

 そして、二回戦のチャンプ本は、私が紹介した『神様たちの遊ぶ庭』(宮下奈都)です。やったー。一番上の写真のあと、まだ言いたいことがあるのに、もう30秒もないと焦り出すのでした。(笑) チャンプ本には、チャンプ帯が贈られました。

 そのほかたくさんの催しがあり、

 

 みんなでつくる物語。トップバッターは、森川さん。
 教室の隅に、シャープペンシルが落ちていた。ちょっと変わった形をしている。全体が銀色で、端には四枚の羽根が付いていて、まるで小さなロケットみたいに見えた

 さて、これがどうなっていくか? 拾った子が、古書店にそれを持っていって……となっていました。その後を私もちょっと書いて、その後、あららの展開になり、さてラストはどうなったのか、読んでいません。 あとできっと教えていただけるでしょう。

 ビブリオマンシーという、テントの中で、本を使った占いもしていただきました。何冊か本が置かれていて、好きな本を選んで、ぱっと開いたページに書かれている言葉が、今自分が気になっていることに対するヒントになる。というものでした。私の気になっていることは・・・。内緒ですが、なるほど~、そうかも。と、思いましたよ。

 『書店ガール』コーナーも。作者さん碧野圭さんも、国分寺にゆかりのある方で、いらしていました。『書店ガール6』にサインいただきました! 

 他に、本を使ったゲームなどいろいろ楽しいコーナーがあり、本で遊べました。
 こういうのを企画して、準備して、当日って、ホントに大変だと思います。頭が下がります。本が好き! 町が好き! 人が好き! が伝わってきました。

 そうそう。『なみきビブリオバトル・ストーリー』は、4人のサイン本を作り、完売! さ・え・ら書房の社長さんも来てくださって! 

 私は、大学時代の友人が数人来てくれて、夕方からは早めの忘年会というか、ミニ同窓会までできて、楽しく、濃い一日でした。

おもしろい本を読んだら、出版社に葉書をぜひ!

2017年11月16日 | 日記
 先日、書き手が集まった時に、出た話題です。

 本を購入すると、中に、出版社宛の葉書が入っています。
 読んだ感想をぜひ書いて送ってください。売り上げだけではなく、読者の声として、喜ばれます!
 「続編を」「この作者の別の本も読みたい」などあると、次にもつながります。
 
 その時、編集者さんも同席していたのですが、「SNSもチェックするし、メールでの感想もいいけれど、一番効果的なのは、葉書」とおっしゃっていました。
 皆様、ぜひ! 
 私も書こう。筆無精なのですが、習慣化すればいいってことですね。ある方の逸話として、常に切手やその葉書を手帳などに入れて持っていて、ちょっとの時間にせっせと葉書を書いている方のことも。

 図書館で借りて読んだとしても、普通の葉書に感想を書いて送るというのも、大いにあり!
 
 という話を広めようと思い、図書館のカウンターでしていたら、館長さんが、「そうなんですね。私なんかが書いたってって、思っていました。今度書きます」と。
 わかる気がします。書いたから返事がくるわけじゃあないでしょうしね。でも、「おもしろかった」ということを伝えていただくって、ホントにありがたいんです。

 よろしくお願いいたしまーす。 

 

 

 

 
 

百寿記念・辻りん『百歳句集』 文學の森

2017年11月12日 | 本の紹介
          

 りんさんは、数年前、『薔薇一輪』という初句集を上梓された。そのときすでに九十歳をとうに過ぎていたが、その句のすばらしさに、皆をうならせた。若い時から、「河」で、角川源義さんに師事され、こつこつと俳句をなさっていたが、句集を出すという華々しいことはされていなかった。
 画家であるご主人と、三人の娘さんとのご家庭を第一にされていたのだと思う。
 
 その娘さんの一人が、辻桃子さん。りんさんが家に先生を招いて句会をするとき、人数が足らず、娘である桃子先生にも俳句を作らせ、そこに加えた。桃子先生は、それから俳句を始めたのだから、りんさんは、名実ともに俳人辻桃子の生みの親である。

 何度かお会いしたことがあるが、かくしゃくとしてらして、素晴らしい! 
 百歳となり、なおお元気で、施設では、最年長でありながら誰よりもしゃんとされているというのも、うなずける。


 菊人形イチローの手の生々し
 余生とて青野に風の吹いてをり
 木下闇その濃き方はさけて行く
 生きることしんどくないかなめくぢり
 暖房車このほのめきは恋に似て
 足指の鶏のやうなる更衣
 亡き人のつぎつぎ出て春の夢
 ひとり居は自由で寂し梅の雨
 冬のベンチ忘れたやうに人が居り
 人の世もとどのつまりは牡丹散る
 春立つやなにくそと押す車椅子
 一年もいや一日も夢や冬
 一片の塵も混じえず桜散る
 大きすぎて淋しきものやおでん鍋

 
 いやあ、瑞々しい。老いを見つめる写生の目が鋭く、潔い。何より、詩として確立している。
 りんさんの年齢まで、私はまだまだ。りんさんのように、しなやかに、強く、生きていきたい。
 

『頭がよくなる10の力を伸ばすお話』(加藤純子編)PHP研究所

2017年11月06日 | 自作紹介


 このたび、10刷になったというお知らせをいただきました。
 
 初版は、2013年です。そのときに書いたブログに、内容や他の豪華執筆者さんのことをあげています。見ると、増刷になった5刷りになったと、その都度喜んでいますが、とうとう二桁に! 
 PHPの営業さんが、ずっと動いてくださっているんですね! ありがたいことです。
 そう。本は書いて作っただけでは、動かない。これ、身に染みて感じていることです。いろいろな方のおかげで、たとえば、(運送屋さんとか)書店に並び、または、この本のように、違うルートで読者さんのところに届くんですよね。

 ありがとうございます。

 この『頭がよくなる~』的な本は、いろいろ出ていますね。ちょっと気軽に寝る前に読んであげる本として、重宝なのかもです。

「年賀状」(牧康子)NHK「銀の雫文芸賞」2017作品集

2017年11月02日 | 日記


 「年賀状」は、今年の優秀賞受賞作品です。
 牧康子さんは、「童子」同人。長年出版社にお勤めし、雑誌や書籍の編集をされていましたが、定年後、小説やエッセイを書き、昨年は近松文学賞で最優秀賞をご受賞されています。また『繭の部屋』(主婦の友社)と著作もあります。

 今年ももう年賀状のことを考えなくてはならない季節。
 年が明け、どさっと年賀状の束が届くのは、嬉しいし、一枚一枚見るのも、楽しい。でも作るときは、(はあ)というのが、正直なところ。年々そういう気持ちがつのります。
 「年賀状」の主人公もまた、年を重ね、徐々にフェイドアウトしていこうと決意。ところが、年賀状を出さなかった友人男性から「どうしたのかと思って」と電話が来るのです。一気に、学生時代の恋心が思い出され、そして・・・。
 銀の雫というこの賞には、「高齢社会をどう生きるか?」というテーマがあります。テーマのある公募の場合、ちゃんとテーマにそっているかというのは、大事なこと。この年賀状は、まさに誰もが感じることでしょう。高齢というテーマでは、すぐに痴呆や介護が思い浮かびますが、牧康子さんの作品は、まずその切り取り部分がよかった! そして、文章は完璧。緻密で丁寧で、好感がもてます。

 大賞受賞作、もう1編の優秀賞受賞作も、おもしろかったです。特に、もう1編の優秀賞受賞作は、小学生の視点での作品で、児童文学をやっている私としては、書きようで一冊の児童文学になるなあと思ってしまいました。

 それにしても700編以上の応募から選ばれるのですから、すごい。

 牧やすこさんは、写真や俳句も満載のHPをもっていらっしゃいます。このブログの横をスライドして、ブックマークからご訪問できますので、定年後のすてきな暮らしぶり、ものへのこだわりなど、さすがもとインテリア雑誌を作っていらっしゃっただけあります。
 何より、この受賞作「年賀状」を、連載の形で載せていらっしゃいます。ぜひ、お読みください。