奥州市米里町は、かつて人首村(ひとかべむら)という名称でした。現在でも、人首川が流れています。
山間の静かなこの町に、築105、6年というお宅と蔵を開放している佐伯さんをお訪ねしました。蔵を「人首文庫」と名づけて、著名な文学者達の色紙や手紙を公開してらっしゃいます。
もともとは武家で、藩校のような地位にあったということで、そのお宅のすばらしいこと。
どうぞ、好きなようにご覧くださいとおっしゃっていただいて、遠慮がちに上がらせていただきました。
入り口
囲炉裏が。
ひとまわりした後には、ご主人からいろいろ興味深いお話も伺うことができ、コーヒーまでいただいてしまい、蔵のほうへ。
二階
蔵フェチには、たまりません。
文人の色紙や手紙が展示されています。読めないのが残念ですが、貴重なものばかり。
白秋の書いた萩原朔太郎の似顔絵とか。小川未明、川端康成、西条八十、etc
主の大おじさまが、佐伯郁郎さんという詩人で、こういった文学者との交流があったとのこと。貴重な資料です。
敷地には、他にも蔵があり、茶室風居酒屋的に改装されていました。
観光案内などには、まったく載っておらず、私はたまたま手にした本で知り、(これは行ってみなくては!)と思い、出かけたのです。入場料などとらず、手ぶらで行ってしまったので、後日、自作などお送りすることに。
佐伯さん、本当にありがとうございました。
お言葉に甘えて、きっとまたお邪魔いたします。
句会をするのに、最適なところ。(とつい、考えてしまいました)
維持されるのは、大変なことと思います。
ここまでの行き来の道がまたすばらしくて! 山々には山藤が咲き乱れ、いにしえに思いを馳せることができました。