作家朝井リョウの
インタビューを読みました。
中で、自分はあらすじを簡潔にまとめたときに、そこからこぼれ落ちてしまうものが、大事である。というところ、大きくうなずきました。
どちらかというと、私もずっとそういう気持ちで書いていたから。
小説はデティールで成り立っている。なんて言っていたこともありました。(汗……むかし合評会で、ムダなエピソードが多いと言われた所以)
でもでも。最近になって、ようやく思うのです。児童文学では、テーマ、そしてメッセージがはっきりとしている方が好まれます。ストレートに子ども達に伝わる方がいいのです。
この作品では、何が言いたいのか! それが一本あった方がいい。
もちろん、書き方というのはいろいろで、はっきりしたものがないまま書き始めて、それが次第に輪郭を帯びてくるという場合もあります。でも、その場合も途中から、「これだ」という意識ができた方がいい。
児童文学という畑にいるのだから、その畑に来る人が求めるものを育てたほうがいい。(が、ここで、他人の好み云々で書くんじゃないだろう、自分の書きたいものを書けばいい。という声がどこからか聞こえてもくるわけで。そういう確固たる自信を貫いていくのもひとつの道)
その上で、あらすじからこぼれ落ちてしまうようなところをも、大事にして書いていきたい。なのですよね。そうじゃないと、底の浅いものになってしまう。
ただ、絵本では、またちょっと話がちがってくるかな。へたをすると説教くさくなってしまう。(私の場合ですよ)それから、児童文学でも、(この作品が何を言いたいのか)なんて、気にしないで書かれ、そしてそういうところとは別の次元で楽しむことのできるものだって、ちゃんとあります。ナンセンス絵本や童話はその確たるものですが、そうじゃなくても。
まあ、いろいろです。ここのところ、そんなことを考えていました。
俳句も、また別。(ここを追求すると、ごっちゃになるので)
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柿若葉