fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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Information

『アゲイン アゲイン』(あかね書房)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~4巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

marini*monnteany.20th anniversary exhibition(マリーニモンティーニ展示会)

2019年11月30日 | 日記
    
 
 東急吉祥寺店近くの「にじ画廊」にて、12月10日まで、マリーニモンティーニさんの展示会があります。
 画廊中が、「かわいい!!」でぎっしり。

  
 
  

 『木があつまれば、なんになる?』(あかね書房)の原画の展示もあります。本では、モノクロになっているページのカラー版もあり、感激。

 

  

 めっちゃ、かわいいです。若いファンがたくさん訪れていました。
 運がよければ、すてきなお二人にお会いできるかも。マリーニモンティーニさん。実はお二人のユニットなのです。

お祝い会の司会

2019年11月29日 | 日記
 先日は、岡ともこさん句集『楽器庫』出版記念のお祝い会でした。
 私は、司会。

 2時間(実質的には、伸びて2時間半)のほとんどを立って司会をするというのは、精神的にも肉体的にも、くたびれました。原稿を準備してはいたけれど、臨機応変にしなくてはなりません。プロの司会の方達って、すごいなと思います。
 会の準備をされた皆さんは、もっと大変だったと思います。
 でもその成果があり、とてもあたたかいよい会でした。

 ともこさんは、長く桐朋でピアノの先生をされていた方。小澤征爾と同級生だったと伺っています。
 ピアノ演奏を・・・となったのですが、ピアノを準備して生演奏をするというのは大変なこと。今回は事前に録音をしたものを流しました。もう一人ピアニストがいらっしゃるので、お二人によるラフマニノフの「舟歌」と「ロマンス」です。なんて贅沢な! 聞くと、1月からお二人で何度も何度も練習されたとのこと。プロなのだから、さらっとできると思うのは、素人考えです。プロだからこそ、妥協をしない姿勢。学ぶことが多く、ありがたいです。

弾き終へて時雨の音の中にかな   ともこ(『楽器庫』より)

 昨日は二次会にも出ないで帰ったのに、夕飯後もう眠くて九時頃に寝てしまいました。そしたら1時半ころ目が覚めてしまって、胃も体も重くて、これはまずいなと、葛根湯と胃薬を飲み、少し横になってまた3時半くらいにベッドに入り、うつらうつら。起きたら、胃の具合は治っていました。ビタミン剤、葛根湯、補中益気湯、そして栄養ドリンクを飲んだら、よし、回復。

 これから年末まで、いろいろあるので、絶対ダウンできないのです。
 きょうは、児童ペン賞の受賞式。知り合いの作家さんが何人もご受賞されたので、お祝いに伺います。

   『木があつまれば、なんになる?』発売されました。立川のジュンク堂さん、面陳して出してくださっていました。たくさんの子ども達に読んでもらえますように! 
 

『汗の果実』松本てふこ(邑書林)

2019年11月28日 | 俳句


 タイトルの俳句は、

 ボクサーは汗の果実と思ふなり   てふこ     

 松本てふこさんは、若手俳人として活躍中の方。

文章を書く人について、よく「その人の文体」という言い方をしますが、てふこさんにもてふこさん独特の俳句の体があるように思います。俳体とでも名づけましょうか。

 ほぼ、有季定型でありながら、古くささがかけらもない。時に定型を崩しているけれど、そこにはリズムが存在する。

  触れ合ひしところからもの黴びにけり

  包帯を洗ふ八月十五日


  夏風邪のひとの物欲しさうな目よ てふこ   

  肉感的。
  風邪ひいている人を見てこんな句が作る。熱くて冷静な目を持っていなくては、できません。
 
  このような目で見ている世界は、私が見ている世界とは、ちょっとずれているのではという気もします。そして、その世界をこの句集は見せてくれます。

  観光パンフのような絵はがきのような、AIだって作れそうな俳句があふれている世の中で、このような句集に出会えて、嬉しい。
  この世界をつきつめていった先には、どんな俳句が生まれるのか。松本てふこから目が離せません。

『木があつまれば、なんになる?』おおぎやなぎちか作・マリーニモンティーニ絵(あかね書房)

2019年11月26日 | 自作紹介
 低学年向け

 発売になりました!
 某書店では、平積みにしてくださっているという情報もいただいております。作者、まだ未確認です。

 木という漢字のイメージから、ファンタジーの世界に入っていく男の子の話です。
 どうぞよろしくお願いいたします。 

こども吟行句会

2019年11月25日 | 活動
 大津で、子ども吟行句会をしてきました。
 集まったのは、5人。1年生1人、4年生3人、6年生1人。
 琵琶湖畔から芭蕉のお墓がある義仲寺へ行き、その中にある無明庵で句会。

 子ども達、素晴らしかった。
   湖畔では、石を投げたり、遠くの山の名前を聞いたり。
 
 
  義仲寺へ

 
  

 顔のわからないものだけ、アップ。とても感覚が新鮮。中には季語がなかったりというのもあったけど、ちょっと季語を入れたら、素晴らしい俳句になりました。いつか、ご紹介できると思います。

 休憩時間には、廊下で大喜利が始まったり・・・。なかなかでした。

 今回、大津在住俳人の如月真菜さんが、先生としてご協力くださいました。

かわせみ句会

2019年11月21日 | 俳句
 
私が気が向いたときに開催しているかわせみ句会がありました。
 皆さん児童文学関係者。いつものメンバーに、先日は、編集者さんとイタリアから来日中の作家Mさんも加わって、楽しかった。皆さんも口々に楽しかったと言ってくださり、嬉しい限りです。

 同じメンバーでずっとやっていると、空気が淀むというか緩むというか、そういう部分があるのですが、こうして、まったく句会が初めてという方が入ると、そこに新しい空気があって、いいなと思いました。大事なことですね。メンバーは、どんどんレベルアップしています。そして新しい方の句には、はっきりいって下手だけど、何か味がある。
 
  会場の「おばあさんの知恵袋」

 後日Mさんからお礼のメールがあり、これがまた素晴らしかった。
 絵本と俳句との関連を私も以前から感じていたのですが、改めて考えました。

  不思議の国のアリス展をやっていました。

 おばあさんの知恵袋は、絵本屋さんですが、ランチやコーヒーも楽しめます。ランチは毎日ではないのかな? 私は今回前日にお願いをしていたので、いただくことができました。これが、和食でとてもおいしかったのです! コーヒーは「プラタナスのこもれび」。いろいろなイベントも行っています。

『木があつまれば、なんになる?』おおぎやなぎちか作・マリーニモンティーニ絵(あかね書房)

2019年11月19日 | 自作紹介


見本を頂戴いたしました! 

 書店に並ぶのは、来週のようです。

 一年生のかん太が、国語で漢字を習い、「木」から連想してファンタジーの世界に飛び込みます。漢字や言葉を習っている一年生の子達が楽しんでくれたらいいなと思います。

 絵童話といって、幼年向けの童話なのですが、全ページに挿絵が入っています。カラーも多く、とにかくかわいいです。
 どうぞよろしくお願いいたします。

俳句&フォト

2019年11月18日 | 自作紹介
 
 実はこのブログのほか、私の作品だけをまとめたもうひとつのブログ《おおぎやなぎちか作品集》があります。新刊が出るのは、年に数える程度なので、更新はたまに、アクセスもわずか(でも毎日わずかですがあって、ありがたかったです)。
 このごろここに、写真と俳句をコラボした形のものを発表しています。「俳句&フォト」としていますが、何かほかにいいネーミングがないかなとも思案中。
 俳句は北柳あぶみとしてやっているのですが、この「俳句&フォト」は、おおぎやなぎちかとして発表。
 
 写真がまずあって、そこに俳句をつける形です。どっちがメインということでもなく、相乗効果でいいものになるように心がけています。

  
 この石の写真には、どんな俳句をつけたか? でひ、ご覧ください。
 この石は、今改稿中の某児童文学作品の中にも登場させているお気に入りです。

 よかったら、のぞいてみてください。これからも、続ける予定です。

新刊予告『ぼくたちのだんご山会議』おおぎやなぎちか文・佐藤真紀子絵(汐文社)

2019年11月13日 | 自作紹介
            

  12月9日発売です。

  明るくて素敵な表紙に、わくわくしています。
  
  汐文社さんが書いてくださった内容紹介は、

  ぼくの町のはずれには、だんご山と呼ばれて親しまれている山がある。
ある日そこにテーマパークができることがわかり、子ども達は大喜び!
だけど、おじいちゃんは大反対!「ありのままの自然を守らなければならない」って。
たしかに山がなくなるのはいやだ……。でも……。子どもたちは考える。本当に大事なものは何なのかと。
おおぎやなぎちかさんの新境地の物語と、佐藤真紀子さんの暖かい絵がひとつになり心打つ児童文学が生まれました。


 四年生が主人公です。読んであげれば低学年でも、また高学年でも楽しめると思います。
 
 発売まではまだ一ヶ月近くあり、その前に別の本の発売もありますが、どうぞよろしくお願いいたします!! 

 少しずつ、内容や本ができるまでのことをお伝えいたしますが、まずは、佐藤真紀子さんのすばらしいカバー絵をお楽しみください。

 

『小説 露月と子規』工藤一紘(秋田魁新報社)

2019年11月12日 | 本の紹介
          

 秋田の俳人石井露月については、先日書きました。
 この本は、露月と正岡子規のことを小説として書いたものです。
 著者の工藤さんは、露月の住居からほど近いところにお住まいの方です。学校の先生をしながら、その後退職されてからも、長く故郷の俳人露月を長く研究されています。他にも露月についての著作はあるのですが、こちらは小説として書いたという点で、とても読みやすくなっています。

 ちょこっと調べたくらいで書ける代物ではありません。
 露月が残した日記、子規や虚子との手紙。俳句。全てに目を通し、咀嚼した上でのこの本です。
 工藤さんの妹さんは、露月の本家へ嫁がれていて、今は無人の露月の住居の管理をしてもいらっしゃいます。実は先日、雄和図書館の露月資料室と住居をご案内くださったのが、こちらのご兄妹。

 その本家の裏には高尾山という300メートルちょっとの山があります。この小説にも、露月は碧梧桐や虚子と登ったことを書いています。

 秋立つかと雲の音聞け山の上  露月

 登りたい。

 このような地元の研究家の方の存在。尊敬します。
 石井露月という俳人が培った俳句が、今秋田の俳壇につながっているのでしょう。

さぴあ作文コンクール 表彰式

2019年11月11日 | 日記
     

  

 SAPIX小学部の作文コンクールの課題図書になっていた『どこどこ山はどこにある』(フレーベル館)と、魚住直子さんの『いいたいことがあります!』(偕成社)の2作に対して、1500点以上もの応募があったとか! その中から選ばれた感想文の作者のみなさんの表彰式がありました。
 大賞がひとり。優秀賞が3人。さぴあ賞が12人。(各本に対して)事前に作品集をお送りいただき、「すごいなあ」「嬉しいなあ」そして、みんな立派だな。頭いいんだなあと思っていました。きっと頭のよさそうなしっかりしたお子さんなんだろうな。と思っていたのですが(もちろんそうでしょうが)、何よりみんな、かわいかった!! 

 感想文はもうそれはそれは、すばらしくて。どの作品にも、好きな部分がありました。みんな自分に引きつけて考えて、具体的に書いている。小学生だった頃の私、反省せよって感じでした。
 深く物事を考えるように、というのは、塾の方針でもあるようでした。頼もしいです。

  
 
 入口には、原画の展示もあり。松田奈那子さんの原画を初めて拝見することもできました。

 魚住直子さん、若いのに、作家歴20年以上の大ベテラン。お優しくて、ちょっとおもしろい方でした。お話、上手だった(私は、こっちも反省)。
 
 今年、人前に出て話す予定が、あと2回あります。練習しよ。
 

脳の不思議

2019年11月09日 | 日記
 この2ヶ月くらい、創作以外の仕事に没頭しています。
 これは、再来年刊行予定のもの。
 
 創作と違って、さくさく書き進むことができ、ストレスがたまりません。
 創作の場合、ここどう表現しよう。登場人物の人となりは私しかわからないので、読者に文字だけで伝えるためには……と、たびたび立ち止まります。そして泥の中を歩くようにようやく進んでは、また止まる。という感じ。私はプロット書かないため、8割くらい書いて、やりなおしたり……。それがない!
 
 でも、ここに来て、はたと気づいたのです。この間、創作ができていない。すでにやりとりをしている作品については、それなりにやっているのですが、新作にとりかかることができないのです。
 頭が、その体制にならない。
 創作と、そうではない仕事って、脳の使う部分が違うんだー。と思った次第。
 両方をちゃんとやられている方もいらっしゃるけど、すごいです。
 
 年内に幼年童話の1作くらいは、書きたいなあ。

 今年来年出る作品は、去年一昨年(あるいは、もっと前)に書いたもの。つまり、今また新しいものを書いていかないと、再来年以降が・・・。
 でも創作に取り組むには、心の余裕が必要。それも今ちょっとないかなあ。

 って、再来年刊行の創作以外って、何よ? って、思われてるかもしれませんね。すみません、水面下での仕事が案外多いんです。
 知り合いの作家さんで、発売まで何も語らない方もいらっしゃるけど、私なんて、嬉しくて言いたくてたまりませんよ(笑)。

  象潟にあった茸

 

今が幸せ?

2019年11月07日 | 日記
 年内発売予定のうち、一冊は20日に見本をいただけるとのこと。
 全ページカラーの絵のついた1年生にぴったりの本です。マリーニ・モンティーニさんの絵がもう、かわいいのなんのって。
 こちらは、あかね書房のサイトで結構前からタイトル(『木があつまれば、なんになる?』が出ていて、ネット書店でも予約になっています。

 そしてもう一冊は、きょうカバー絵とイラスト入りの二校が送られてきました。こちらはまだ出版社さんが公開していないので、じっと我慢。イラストは、「あの方」です。明るいカバーが嬉しい。どの挿絵も、さすが! って、感じ。こちらの発売は、このペースだと12月に入ってからかもしれません。
 
 今が一番幸せかも。
 この仕事をするようになって、画家さんの絵が仕上がって、一番最初に私が見る(もちろんホントの最初は編集者さんだけど)ことができるのが、至福なのです。
 やっぱ、絵が好きなんだなあ。

  秋田の紅葉

『中くらいの幸せの味』みとみとみ作・岡田千晶絵(国土社)

2019年11月06日 | 本の紹介
       中学年以上

 みとみとみさんのデビュー作です。おめでとうございます!!

 盛太郎の家は、大幸軒という中華料理店だ。お父さんが、配達中の事故で入院し、大ピンチになる。なかなか店の手伝いをしない盛太郎だったが、幼なじみのすずが、やってきて手伝い始める。
 やがて、盛太郎もお客さんの注文を聞いたりと店で働きはじめる。それに伴い、商店街の老人化や他のお店の問題を知る。

 今、日本中でおきている地元商店街の危機。乗り越えているところもあれば、シャッター街となっているところもある。こんなふうに子どもも一緒に取り組んでいるところは、なかなかないかもしれない。ないかもしれないが、この本にはそこが書かれている。それは、希望だ。子どもの力、人と人とのつながりが持つ力が、ぎゅっとつまった一冊だ。

 中くらいの幸せの味。長続きするには、中くらいがいいのかも。