小田原から大雄山線で25分さらにバスで山を登ったところに、猪狩りの宿があります。狩猟シーズンは、冬。狩り、狩の宿、猟夫、狩の犬、などなどが冬の季語。
私が吟行で出かけたのは、立春の翌日なので、猟名残の時期。でも、まだ冬の季語もオーケーだよね。ということで、臨場感あふれる句がたくさんできました。
毎年、「童子」神奈川句会でここを吟行しているので、1度出かけてみたかったのが果たせました。
ちょっとここへ載せるにははばかられるような、仕留められた鹿の頭が無造作に置かれているところとか。(うーん、目がしっかりと開いている)その鹿の血をおぼしきものが、あちこちにそのまま残っています。
猪の皮は、このあとどうするということでもないようです。(堅いので、利用価値がない)
ここは、金太郎の生家の跡があり、金太郎が遊んだという大石があり、その奥にある夕日の滝は、金太郎の産湯に使われたとか。寒垢離(かんごり)も行われるところです。この日も、若者達がこれから滝に打たれるとのことで、その前の禊ぎをしているところでした。
入口に鹿の血残る狩の宿 あぶみ と作ったものの、似たような句がごっそりと出て、この句に関しては、鹿の血だというのは聞いたからわかったことで、見てわかることではない、血が残っているだけでいいという指摘に、なるほどとうなずき、かと言って直したら、他の方の句と同じになるので、捨てるようかなあ。
ともあれ、非常ーーにおもしろかったです。
タケちゃんという狩の犬、猟犬もいました。
猪に後ろ脚をえぐられた犬とか、句材にはことかきません。
股ぐらに甘えてきたる狩の犬 佐藤 信 (『角川大俳句歳時記・冬』より) 信さんは、神奈川句会世話人。毎年たくさんここで作っていらっしゃる。
鹿の肉は、おいしいらしい。薄くスライスして生でなんてこともおっしゃっていました。
猪鍋を食べることができるうどん屋さんがあったのですが、テレビで紹介されたらしく、満杯だったので、パス。でもずーっと前に、一度猪肉、焼いたのを食べたことがあったなあ。