fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『アゲイン アゲイン』(あかね書房)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~4巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

『母は枯葉剤を浴びた ダイオキシンの傷あと』中村梧郎郎

2023年04月30日 | あいさつ
 二冊の同じ本があります。
 岩崎ちひろの絵の表紙、新潮文庫昭和58年初版で、2刷りのもの。

 子どもの写真が表紙の岩波現代文庫のは、2005年初版で4刷りのもの。
 最後に、新潮文庫のものに「そして子どもたちは大人になった」「ダイオキシン、その人体影響」を書きおろし、各章に加筆と修正を行い、写真も一部入れ替えた。とあります。

 その写真。一部どころではありません。
 新潮文庫の方は、ホルマリンに入った、胎児の写真がたくさんあるのです。これがもう、ベトちゃんドクちゃんどころではない。生きて生まれることのできなかった子達のもの。
 つまり、戦争の悲惨さをどっちがきちんと伝えているかというと、新潮文庫のほう。
 加筆部分は、よかったです。
 あの胎児の写真は、やはり衝撃的すぎるのでしょうか。でも、それを隠すのはいかがなものでしょうか。

『おはようの声』(新日本出版社)について

2023年04月29日 | 自作紹介
 
『おはようの声』は、所属している「季節風」に12年も前に、投稿作品として掲載いただいたのがベースです。
 これを長編にしようと書き直し、大会に出し、推薦作品になりました。
 その翌年、推薦作品の合評会が春研でありました。一応推薦された作品なので、皆さん褒めてくださいました。ところが最後に、あさのあつこさんが言ったのです。

「うまいです。いい作品です。でも、何かが足りない気がする」と。「何が足りないのかはよくわからないけど、何かが」とも。

 その後、私はその言葉を、この作品だけではなく、どの作品にも投げかけて書いています。
 『おはようの声』は、本になりましたが、だからといって、「何か」を書き切れたかどうかはわかりません。
 これからも、書いた作品に、その言葉を投げかけていくと思います。

 先日、何年かぶりで春研にあさのさんがいらしてくださいました。私はこの件を、ちゃんとお伝えしなくてはと、会が始まる前にお伝えしました。
「こんなふうに、10年もかけて書いてます」と申しましたら、
 「それも、才能ですよね」とおっしゃっていただきました。

私の作品に足りない「何か」とは、なんなのか。それを人に尋ねようと思ったこともありません。自分で、書くことでしか答えは出ないと思っていました。春研では、あさのさんからまさにそういう話も出て、私は激しく心の中でうなずいていました。

 新刊の『ファミリーマップ』にも、似たような逸話があります。また、後日。

『おはようの声』(新日本出版社)レビュー

2023年04月28日 | 日記
おはようの声のレビューです
 赤をクリックすると、サイトに飛びます。

 アマゾン、ブックメーターその他、拙著へのレビューはいろいろあり、ちょくちょく覗いています。全部はとてもご紹介しきれませんが、
 こちらのブログの方は、これまでも拙著をご紹介くださっています。
 今回の『おはようの声』のレビューが、またすばらしくて。嬉しくて。



何回も読みました。
 実はちょっとめげてたことがあり、自分を鼓舞するためにも。

 レビューを書くって、エネルギーが必要です。言葉を選ばなくてはならないし、読み込まなくては書けません。
 時に作者が意図的に描いていない深層部分にも光を当ててくださるこのようなレビュー、涙が出ます。もう、ホントに。
 この方は、続けて、ツイッターで、次のようにもおっしゃってくださっています。

 劇的ではない日常の描写が渾身の正拳突きになって読者をノックアウトするタイプの作品は相当なセンスと技術力が求められるのでなかなか出ないものなんだけど、最近ではおおぎやなぎちかの『おはようの声』と眞島めいりの『バスを降りたら』の2作で立て続けに食らった。

 お会いしたことないですし、今後もお会いできない方かもしれません。どういう方なのかも、全くわかりません。でも、深いところでの繋がりを感じます。それが、本というものを通じての繋がりなのです。嬉しい。
 ありがとうございました! 
あまりにも嬉しかったので、編集者さんにもご連絡したら、「評論のレベル」「勉強になります」と。

 そうそう。新日本出版社さんの会社に、『おはようの声』がしっかり飾られて(?)いるという情報もいただきました。実は会社をご訪問したことがありません。お打ち合わせ、うちの近くにまで編集者さんが来てくださってたりしたもので。いつか、ご訪問させていただきたいです。(本が飾られているうちに?) 


 

杜の都は不思議のまち『マチモリ』佐々木ひとみ作・本郷けい子絵(おさんぽ屋出版)

2023年04月27日 | 本の紹介
 

仙台在中作家佐々木ひとみさんの新刊が続いています。
 仙台が舞台。
 町森樹は11年前に父を亡くし、母と二人暮らし。
 ピンクに髪を染めたちゃらいおじさんと、甘味処彦いちにいました。
 そのとき、おじさんのスマホが鳴り、それは始まります。
 
 なんと樹は、普通の人には見えないものが「見える」少年でした。
 樹の父もそうだったし、おじさんは、樹のようには見えないけれどぼんやりと感じることができます。
 
 おじさんのスマホに電話をかけてきたのは、千体堂の堂森さんからでした。
 仙台の町を切り開いた伊達政宗公が自ら彫った八体の仏像にまつわる事件の始まりです。
 へえ、仙台という町名の由来って、そうだったんだー。なにしろ、佐々木さんは、仙台に関する知識がばっちりですから。
 政宗公の伝記や仙台を舞台の物語を書いてらっしゃる方。仙台への愛が半端ではありません。
 最近では、『ぼくんちの震災日記』もそうです。
 その愛がぎっちりと詰まった一冊です。本郷けい子さんのイラストも、温かみがあって、ぴったり! 

 そして、見える少年。・・・私にとっては、格別です!(わかる方、わかりますよねっ) 
 樹の活躍、もっともっと見たいです。ちゃらいおじさんも、いい味を出しています。 
 そうそう。仙台おさんぽマップもついていて、芭蕉の辻とか、なるほど、今度仙台に行ったときは、芭蕉の辻と、彦いち! 要チェックです。(他もですが、まずは)

 仙台の方はもちろんですが、全国には仙台が好きな方、伊達政宗ファンが大勢います。そういう方達にも読んでいただきたい。そして、ぜひぜひ、続編も! 

梅は実に

2023年04月26日 | 自然観察
       

 まだ連休前だというのに、早くも梅の実になっていました。

 季語では、もちろん実梅、梅の実でいいんですが、「梅は実に」という言い方もします。
 「桜は葉」とか。

 だいたい下五にもってきますね。
 取り合わせで使って、

 携帯がぶるぶる震え梅は実に  あぶみ   とか。(俳句はあまりよくない)
 
 先日、俳句何年くらいやってるんですか? と尋ねられ「30年くらい」と答えました。驚かれました。自分でも30年やってるんだなと思いましたよ。
 自分自身の俳句は、いまひとつ似たようなものばかり作ってる今日このごろですが、初心の方の指導は、まあまあできてるんじゃないかなと思っています。いわゆる基本形を伝えるという点で。

季節風春研~あさのあつこさんからサイン

2023年04月25日 | 日記
 三年ぶりの対面の研究会がありました。
 
 私は、始まる前に、仙台からいらしていた佐々木ひとみさんと合流。
 13:00から4時間みっちり、児童文学について、時代性とか、チャットGPIとか、もろもろもろもろ。
 ホントはその内容を、記録としてここに書くと、後から読み返しやすいんですが、今回は書きません。
 「季節風」の方は、後日同人誌への報告があると思います。
 さあ、これで、また3年はがんばれます。

 あさのさんとは、次いつお会いできるかわからないので、今回はサインをいただこうと決めていました(前回、もう何年も前ですが、その準備をしてなかったことを後悔したので)
 当日の朝まで、このどちらの本にしていただこうか迷って決められず、2冊持っていき、そして、「サインいいでしょうか」とおずおず行って、そのくせ、その時点でもどっちにしていただこうか決めておらず、2冊に書いていただいちゃった! あー、よかった。





 
 
 真剣に熱い話だったんですよ。本当に。ここには書かず、大事に胸にしまって、書く! というところ。

脳梗塞予防~人参ラペ、そしてタマネギスライス

2023年04月23日 | 日記
 年をとって、用心したいのは脳梗塞。
 私のまわりで、数人います。皆さん、早めの対処で、元気にしてますが、手遅れになると大変。
 
 一度岩手に一人でいたとき、あれ? まずいのでは? と思ったことがあるのです。
 その日、産直で、その土地で作られたハムを購入し、食べた後、あれ~、喉のあたりが油っぽいなあ、やだなあと思ったんです。
 その晩だったかな、作業をしていて、人の名前がどうしても出てきません。
 人の名前が出ないって、それまでも経験あるんですが、その時の感覚がなんとも、いやな感じがあったんです。
 
 血管がつまりかけていたんじゃないかなという気がしました。
 それで、それ以後、日々タマネギをたっぷり取るようにしています。
 スライスして、一時間放置(水にはさらしません。ビタミンCが流れるので)。その後、ジプロックに入れ、らっきょう酢を入れ、一晩。
 それに、ドレッシングを足したりして、食べています。



 このたび、土山優さんが人参ラペをブログであげていたので、真似してみました。ピーラーで薄くスライスしたものに、私はらっきょう酢とオリーブオイル、塩こしょうしてみました。おいしい! タマネギといっしょに。そして、水菜とトマトも。

       

 お勧めです。

「おばあちゃんのちりめん袋」ふくだのりこ(『カレンダー』より)

2023年04月22日 | 本の紹介
 

銀の鈴社から、毎年出ているアンソロジー。今年のテーマは「カレンダー」。
 友人のふくだのりこさんの作品が今年も掲載されています。タイトルは、「おばあちゃんのちりめん袋」です。

 美智子は、祖父に一緒に草刈りにと誘われますが、お腹が痛くて断ります。でもその日、祖父は雷に打たれ、帰らぬ人となってしまいました。
 そのときから、祖母の様子がおかしくなります。
 昼夜となく、勝手に外に出るようになり、「さいふがない」と、だれかれとなくにらみます。
 そんな祖母は、いつもちりめん袋を持っていて、かたときも離さないのです。何が入っているのかわかりません。
 変わってしまった祖母が大事にしているちりめん袋に入っていたものが、何なのかを知るときがきます。
ふくださんは、今年、北海道の草原賞で佳作もご受賞されました。頑張ってらっしゃいます! 
 
 とにかく優しい物語です。

 ずっしり重い一冊には、17編もの短編が収録されています。読み聞かせにもいいと思います。

牡丹と芍薬

2023年04月21日 | 自然観察
          

 どちらも華やかですが、これは牡丹かな。葉っぱの先が分かれているのと、時期は牡丹の方が少し早いみたいです。
 調べると、牡丹は低木、芍薬は草ともありますね。
 写真のように花の中心に雄しべのようなのが見えるのも牡丹の特徴かな。

 シャクナゲもいつも、あれ、芍薬だっけシャクナゲだっけと思います。
 
 シャクナゲはツツジに似た感じ・・でしょうか。

着物リメイク

2023年04月20日 | 日記
          

 母の着物をリメイクしました。
 実は何年も前に解いていたのです。バックは娘が作ってくれてました。
 スカートにしたいと思いつつ、何年も。でも、ツイッターで作家の楠章子さんが、着物リメイクをされてたのを見て、いいなあと思い、えいっと。
 やってみたら、簡単でした。だって、真っ直ぐ縫って、ゴムを入れるだけですもの。

 

 着物の上部分、残ってます。ベストになりそうでしょう? さあ、やるかやらないか。

 大島紬って、黒っぽいのが主流ですが、こういう赤の入ったものもあるみたい。実はもう一枚あったのに、黴が生えてしまいました。それは、赤い部分が花模様のものでしたっけ。

新刊のお知らせ『ファミリーマップ』おおぎやなぎちか作・川野絵(文研出版)

2023年04月19日 | 自作紹介
 25日発売予定です。

           
 
 初の中学生が主人公。初のYAです。自分でもちょっと意外なんですが、中学生が主人公の本、なかったんですよ。
 多様性を含んだ家族の物語・・といったところでしょうか。
 作品の中にファミリーツリーという言葉が出てきます。それから、よっちゃんというLGBTの彫刻家が重要人物として、出てきます。よっちゃんは、木から木を掘り出す彫刻家兼なんでも屋。主人公陸は母を幼い頃に亡くし、仕事で忙しい父の代わりによっちゃんが、家に家政婦さんのように来てくれていました。
 でも、父が突然再婚。新しい母が来ます。妹も生まれます。でも……という流れ。
 おもしろいと思います。
 
 そのファミリーツリーと彫刻のイメージからカバーイラストを描いていただきました。
 中にあるイラストも、とてもいいんですよ! 描いてくださったのは、川野さんという画家さんです。
 
 この本にまつわる話も、おいおいまた書かせていただきます。
 どうぞよろしくお願いいたします。

カラスノエンドウの豆ご飯

2023年04月18日 | 日記
       

 春の野草を食べるのは、楽しいです。
 カラスノエンドウ、草や花の部分は天麩羅で食べたことがあったけど、豆も食べられると知り、やってみました(ツイッター情報です)。

   玄米なので、茶色いですが、ご飯には味をつけてません。
  
 何しろ小さいです。取り出してから、塩茹でにして、炊きあがったご飯に混ぜます。
 
 味はほとんどなし笑。ぷちっとした食感がわずかにあるかな? 
 
  

入試問題や塾の教材になっている本

2023年04月17日 | 自作紹介
 その都度、お知らせはしてないのですが、毎年、いろいろな学校や塾で、拙著を使っていただいています。公立学校の入試問題にはなったことないけど、私市立中学の入試問題、入塾テスト、塾の中での教材など。きちんと使用料もいただいていて、著作権が守られていると感じられ有り難いです。
『しゅるしゅるぱん』『ぼくらは森で生まれかわった』
『ビブリオバトルストーリー本と4人の深呼吸』から、私が執筆した怜奈の部分。
『きみが、この本、読んだなら』から「パワーストーン」
 
『家族っていいな 3、4年』から「とうさんの家」。これ、とても古い本なんですが、何度も繰り返し使っていただいています。今年、電子書籍になるというお知らせもいただきました。ありがたいことです。
       

 なんか、他にもあったような気がするけど・・。こんなんで、すみません。でも案外アンソロジーを、こうして教材(入塾テストとか)に使っていただく傾向があるなあと思います。
 以前、俳句の知り合いが、お孫さんが塾のテストを受けてきた後、「どれどれ、どんな問題が出てるの」とそれを見て、私の名前を見つけて、びっくりしたと連絡をいただきました。それまでも私が子どもの本を書いてることはご存じだったはずなのに、それ以来「すごい」をよく言われておもしろかったです。意外なところで意外な方の目について、感心し直していただけた例です。

 よく作者がその問題を解いたらわからなかったという話を聞きますが、私はそういうことはなく、なるほど、ここをこう問題にするのかと感心しました。ただ、最近は送っていただいても、いちいち問題解いてない・・ほんとは、ちゃんと確認しなきゃですね。
 
 テストで一部分を読んだお子さんが、本を手にしてくれるのが理想です。

絵本ナビでご紹介~『家守神』シリーズ

2023年04月16日 | 自作紹介
 絵本ナビという、本の紹介サイトがありますが、こちらで、『家守神①妖しいやつらがひそむ家』をご紹介いただきました。赤をクリックすると、サイトに飛びます。ずーっとスクロールしていって、下のほうに出てまいります。
 わくわくするシリーズものとしてのご紹介。素晴らしいラインナップに加えていただき、感激です。
 他のシリーズ、どれもおもしろそう。

          

イラストは、トミイマサコさん。家守神達のキャラを見事に描いてくださっています。
 ぜひ、お読みください!