僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

地球も飛んでいる

2006年10月25日 | SF小説ハートマン
「なんだかゆっくりしてるみたい」
「でも時速だったら、さっき出た数字、1666㎞だよ。」
「うわ、そうか。すごいんだ。地球って凄く速く動いてるんだ。」

「宇宙(ひろし)君、驚くのはまだ早いよ。」
「えっ何で?」
「地球は太陽の回りを回ってるって知ってるかい。」
「うん、吉田先生がいつか言ってた。それが1年なんでしょう。」
「そうだ、吉田先生っていいこと教えてくれるなぁ。でもそんな難しいこと宇宙君も良く覚えたたね。」

「ここから急に宇宙になるから良く聞いてね、宇宙ってすっごく大きいんだ。まずね、地球が太陽を中心に丸く回ってるとして、地球から太陽までどの位距離があると思うかな。」

おじさんは太陽の絵を描いて、それを囲む大きな○を描いた。数字を書き込みながら片手で電卓をたたく。

「地球から太陽までの距離は1億5000万キロメートル、太陽を通り越して向こうまでの距離はその2倍、これが回っている○の直径だ。」
「うん、何だかすごい。」

「回りの距離を出すには、この直径にπ、3.14にしておこうか、これをかけ算して…ほら」
「うわぁ電卓が一杯だ。」
「それを365日で回るから、割り算して、それを24時間でまた割って、はい出ました」

時速10万8千キロメートル。秒速にすると30キロメートルだった。

「1秒間に30キロメートル進んでるってことなんだ。」
「すごい!ロケットより速く飛んでるんだ。」
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする