僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

速いもの

2006年10月07日 | SF小説ハートマン
「ところで宇宙君さ、世界で一番早いものってなんだと思う?」

突然おじさんがそんなことを質問した。写真のことかと思ったけど違う話なのかな。
「うーん、パウエル?」
「えっ、何だそれ?」

「だって9秒77で世界一だよ。」
「あぁそうか100メートルスプリントか、宇宙君はすごいこと知ってるんだなぁ。パウエルってジャマイカの選手だっけ?おじさんはカールルイスしか知らないんだけどね。」

僕も全然知らなかったけど、昨日吉田先生と中国のオリンピックの話をした時に教えてもらったことなんだ。

「それは人間の走る速さだよね。人間じゃなかったら?」
「知ってる!チーター。」
「うーん、そうか。じゃぁ、生き物じゃなくてもいいって言ったら?」

僕はいろいろ考えてみた。新幹線、F1マシン、リニアモーターカー、ジャンボジェット、ロケット。

「いいぞ宇宙(ひろし)君、近づいてきた。宇宙(うちゅう)の話だ。」   つづく
コメント (11)
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