僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

PSSⅡ…③

2017年02月06日 | ケータイ小説「パトスと…」

 

 

 

 

「仕事は何をなさってたんですか?」
「なさってたって程のものじゃないけどな、バスの運転してたんだ」

「そうなんですかぁ電車とかバスの運転手さんって子どもが憧れますね」
「そうそう、俺のオヤジが鉄道マンでね、俺はバスが好きになってさ」

 

「あれ、どうして鉄道じゃなかったんですか?」
「小さい頃は電車も好きだったけどね、だんだん車がよくなっちゃってさ、
当時はまだ自家用車持ってる家はよほどの金持ちだからね、
憧れもあってどんどん車好きになって、大きくなったら
絶対自分の車持つんだって決めてたな、それでいつの間にか仕事も車になっちゃった」


「今は車に憧れる若者が少なくなってるって話ですよ」
「そうなんだってな、ダメだよそれじゃぁ、
若い奴は中古でもいいからカッコいい車買ってさ、隣に彼女乗っけてやんなきゃ」


「草食系って言うんですって」
「ダメダメ、そうゆうの、だからいい車作っても売れないし、みんな同じ様なデザインになってきた」

 

「確かに、車欲しいって友達いないものなぁ」
「スポーツカーって売り出してるのはみんな小金持ちのオヤジ狙いだろ」


「そうみたいですね、ホンダのビートとかダイハツのコペンとか、軽もその辺狙いかな」
「そうそうよく知ってるな、本当はGT-Rか86に乗りたいオヤジが
車2台は贅沢だから軽のスポーツ買うんだよな」

 

「ひょっとして駐車場においてある赤いコペンのSは先輩のですか?」
「おっ、そうなんだ、君は結構車好きみたいだな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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