僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

PSSⅡ(プールサイドストーリー シーズンⅡ)…⑨

2017年02月13日 | ケータイ小説「パトスと…」

 

 

 

 

「ゆきさん、時間大丈夫?」
「うん、全然」

「だったらもうチョット遠回りしてもいい?」
「なに?いいけど、何か用事あるの?」

「こっち行くとさ、鬼コーチの家が近いんだ、
ついでにチョット見てかない?」
「あら、知ってるの?じゃぁ行ってみよう、
そう言えば鬼コーチ今日プールに来てなかったね」


「そうだね、多分出かけてると思うけど、家の場所だけ教えてあげる」
「結構近いんだ、鬼コーチも歩いてくるんだっけ?」

「いや、車だよ、スポーツカー、乗せてもらったことあるよ」
「え~そうだったの、あの年でスポーツカーなんだ」

「おもちゃだって言ってたけどね、車が趣味みたいだった」
「そうなんだ、年とってハーレーとか乗る人もいるしね」


そこ曲がってすぐ橋を渡ったとこ、あの木がいっぱいある家だよ」
「はい、あっあの赤い車の所がそうかな?」

「そうそう、コペン、もう一台白のワンボックスももそう、
家にいるみたいだね、鬼コーチ」
「行ってみようか?こんにちはって」

「挨拶だけしに寄ってみよう、せっかくだし」
「でも家にいるかな?」

 

路上に駐車し、ふたりで玄関に向かった時だった。
突然、怒鳴り声が聞こえてきた。


「だから・・・しろって・・・だよ」

 

鬼コーチの声だが、こんなにトゲトゲした声は聞いたことがない。

二人は顔を見合わせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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