風の音を聞いてみたい

オーストラリア在住30年。好き勝手に語っています(^^)

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117だ

2012-01-17 11:10:32 | あれこれ、どれそれ
17年前の正月。
私は、娘が1歳になったので、子供を2人連れて帰省していた。
元旦那は、人の面倒を見る事ができない人で、だったら、英語も話せない女のパスポート取り上げて嫁にするなよ!って話しなんだけど、子供が生まれちゃったらしょうがない。
1人産んだら、もう1人産まなきゃ、子供に申し訳ないと、辛抱して産んだら、でてきた、玉のような女の子。
あの頃は、みんな幸せだったが、実は、この玉のような女の子が自閉症だったとは、まったく予想もしてなかった時だった。

正月2日目の朝。

あたしは、その夜の夢が、あまりにも恐ろしく、あまりにも現実的で、とにかく、誰かに言わなくちゃ!あたしの夢をメディアに言わなくちゃ!でも、手段がわからない!ああ、どうしよう!どうしよう! と、暴れていた。

両親は「ちえ、夢だろう?」「また、わけわかんない事言って」などと、あたしをからかったけど、不安は落ちつかない。
あまりにも夢とは思えないくらいリアルだったから。

そして、17日の朝。

母が、大騒ぎをして、あたしを起こしに来た。
「ちえちゃん!ちえちゃん!とんでもない事になってるよ!テレビ見て!早く、起きて!」

テレビを見て、驚いた。
そこには、あたしが見た夢の光景が、そのまんま、写っていたから。

あたしは、後悔した。
どうして、新聞社とか、テレビ局とかに言わなかったんだろう。
どうして、黙っていたんだろう。

でも、言っても誰も耳を傾けるわけが無いし、私の話しを信じたところで、誰も何もできないってのは、今なら良くわかる。
家の両親は、あたしが言ってた話しが、実際に起こっていたから、「あんた、気持ち悪いね」なんて言ってたけど。




あたしは、火の海の街から、無くなった人達がどこへ行ったのかまで、夢に見た。
夢の中で、元旦那と義弟とはぐれた私は、子供たちと車の中で、時が過ぎるのを震えながら待っていた。
すると、助手席の窓に、肉体の無い人の顔が表れて、一緒に行こうと言う。
子供たちも連れて行って良いと。
でも、怖いから動けない。
「すると、目をつぶってて。大丈夫だから」と言われ、言う事を聞いたら、私と子供たちは火の玉のような玉になって飛んでいた。
そして、私たちは、肉体の無い人に誘導されて、宇宙船に乗せられた。
そこは、広い空間で、学校の体育館ですか?ってくらい、広い空間だった。
ぎゅうぎゅう詰めに、たくさんの人でパンパンな空間なんだけど、人が触れ合う感触も、圧力も、匂いも、息苦しさも何も無かった。
空間は、白い光で満たされていて、恐怖でいっぱいだった気持ちが、徐々に落ちついていった。

宇宙船が到着したところは、別の星で、そこは、特別なルールがあった。
そこでは、善行ポイントを積み上げて、それによって、次へ行く場所を決める、審査する場所だった。
食事の仕度も、片付けも、子供の世話も、何もかも自主的に自分たちで行う。
何もしたくない人は、育児放棄しても良いし、食事の片付けも掃除もしなくても良い。
一人一人の心の状態に合わせて、やれる事をやり、善行ポイントがたまったら、次へ移動する。

不思議な世界だった。
良いも悪いも何も無い。
他人に期待もしない。
不公平が無い。
誰かが怠けたら、その分、誰かのポイントになるのだから。とても平等。
先に進むのが良いわけではなく、いやいややっても、ポイントはもらえない。
面白いシステム。
だから、誰も無理をしない。
素の自分の心のままに、毎日を淡々とすごすようになっていく。

あたしは、そのコロニーの中で、子供たちを育てていた。
あたしは、子供たちを育てたかったので、次へ行く事は考えてなかった。
行きたくなければ行かなくても良かった。

食べる事と寝る家と着る洋服などの心配が無ければ、こんなに優雅になれるんだねぇ。
あの世界は、今でも水の冷たさまで覚えているし、風の香りも覚えている。
リーダーみたいな人が、似たような魂ごとグループに分けているような事を言っていた。

今思えば、だから、暴力的な人が1人も居なかったんだ。
みんな、譲り合って、子供はそのコロニー全体の子供だった。
疲れたら息抜きして休んで、交代で子供の世話をしていた。

あの夢を見てから、あたしの行く場所は、そんなところだろうから。。。と、自分の死後は恐れなくなった。
また、不幸にも、震災で命を落とした人達も、彼らの魂とぴったりの、穏やかな世界で穏やかに暮らしているのかな?なんて思った。

毎年、この日が来たら、彼らに思いを馳せる。
痛みも、苦しみも、恐怖も、不安も無い世界へ、どうか導かれますように。
助けの手は、いつでも望めば、そこにあるのですから。

ご冥福をお祈りいたします。

コメント (4)
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