暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

お茶の郷博物館 その1

2011年06月06日 | 美術館・博物館
「一番茶の茶摘みが終わったので遊びに来ませんか?」
静岡県大井川の近くに住むMさんからメールが届きました。
近くにお茶に関する施設があるので案内するというのです。

喜び勇んで出かけたのですが、最初から大失敗。
待ち合わせの駅を間違えました。
駅前に足湯があるというので、焼津駅の足湯前でのんびり待っていました。
ところが、焼津ではなく藤枝駅だそうで、あわてて電車にとび乗り
藤枝駅へ駆けつけると、そちらにも足湯があるではありませんか。
最近、思い込み?や勘違い?が多く、全部年のせいにしちゃおうっと・・・。

田んぼに囲まれた一画に赤い屋根の家がありました。
家の前にはご主人がこちらへ戻ってから、植え育てた茶畑があり、
自家用の野菜畑やMさん丹精の花畑もあります。
晴耕雨読の日々が想像され、うらやましいような生活環境です。
ご主人のKさんとも久しぶりにお会いしました。
二日間、ドライバー兼ガイドとして付き合ってくださって感謝です。

               
               
                 (焼津駅前の足湯です)

最初に小堀遠州ゆかりの茶室があるという
「島田市お茶の郷博物館」(島田市金谷)へ行きました。

お茶をいろいろな角度から紹介したり、体験できる博物館になっていて、
世界中からとりよせたお茶の香や味を鑑賞するコーナーもあります。
中国の明時代につくられた上海・湖心亭を模した茶館で
中国茶をごちそうになりました。

               
               

はじめて中国茶礼でウーロン茶をいただいたのですが、
高所から熱い湯を注ぐ様子が面白く、
昨年秋の四つ頭茶会の浄瓶(じんびん)で湯を注ぐ礼法を思い出しました。

香りを聞く筒(聞香杯?)に茶を注ぎ、逆さにして小茶碗へ茶を写してから
聞香杯の残り香を聞きましたが、何度も好い香りがして、
お茶にこんな香りの聞き方、愉しみ方があることに感激しました。
丁寧に淹れてくださったウーロン茶を舌の上にころがすと
ほんのりと甘みとこくがあり、香りとともに美味しく味わいました。

               

イギリス、トルコ、ネパール、インドなど、お茶のある生活の紹介や、
日本の「お茶と信仰」のパネルはとても興味深く、
いくら時間があっても足りない感じです。
石臼で抹茶を引く体験を三人で楽しんでから、
小堀遠州ゆかりの茶室「縦目楼(しょうもくろう)」と庭園へ向かいました。

         (その2へつづく)             ときたま