(満開の木槿 季節の花300)
葉月も終わる31日にYさまの正午の茶事へ招かれました。
相客のKさまやSさまから伺っていた通り、
ご亭主のほんわかとした雰囲気に心温まる、素敵なお茶事だったのですが、
なにか、新鮮な衝撃(サプライズ?)が残り、今なお心を騒がしています・・・。
いったい、何故なのでしょう?
もう一度、心を真っ新にして思い出してみました。
(オミナエシ 季節の花300)
それは腹鼓を打った懐石後の炭手前から始まりました。
籠の平炭斗は見立て。
オーロラを見にアラスカへ行ったときに出合った、
白樺で編んだイヌイットのバッグでした。
炭斗に続いて、背の高い香合と灰器が同時に持ち出されました。
手に余るほどの香合は、前田酒店お別れ茶会の鶉香合以来なので
嬉しくってワクワクしました。
あとで拝見すると、12センチほどの銅鐸(どうたく)でした。
銅鐸は弥生時代に製造された釣鐘型の青銅器です。
ご亭主に勧められて、振ってみると、高音の鐘の音がします。
「当てずっぽうでごめんなさい・・・韓国の銅鐸でしょうか?
喚鐘のような高音だったので・・・」
すると、
「滋賀県野洲市の「銅鐸博物館」で購入したもので、
日本で出土した一番小さな銅鐸の写しです。
鐘のように楽器に使われていたと云われています。
下の香受けは陶器で、茶友が手びねりで作ってくれました」
銅鐸を香合に使うなんて! アイディアが愉しく、ステキです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/7f/6df4a26ea196bdaa5d40b12f069bf327.jpg)
袈裟襷文銅鐸 浜松市出土(東京国立博物館蔵)
初炭が終わって、主菓子が銘々皿で運ばれました。
透明の葛が乗せられた菓子を一口頂いて、
「こっ、これは?」![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
小豆の味わいが幽かにあるものの、独特の甘味や食感に全く覚えがありません。
濃茶になってお尋ねすると、
「デーツを基に、茹で小豆を混ぜて漉し、成型した自製の菓子です。
Kさまが砂糖を断っていると伺っていましたので、
全て天然の甘味を使ってみましたが、如何でしたか?」
「デーツを知らなかったので、初めて食べる甘味でした。
干し柿でもレーズンでもなく、濃厚で、不思議な美味しさです・・」と私。
デーツはナツメヤシの果実(ドライフルーツ)です。
北アフリカや中東で栽培され、シロップ、ジャム、菓子に加工され、
日本でも輸入され、大型スーパーで見かけるようになったとか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/a3/b12154d5aa0f069e4ae47f67fa6c2c2d.jpg)
「デーツ」
菓子銘をお尋ねすると
「Spiral Summer Version」(スパイラル サマー バージョン)
「えっ! スパイ・・??」![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_hat.gif)
「Spiral(スパイラル)」とは、
コンピューターのシステムを構築するときの手法の1つで、
螺旋(スパイラル)のように少しずつ上を目指して進んで行く・・・
そんな意味が込められていて、ご亭主お気に入りの言葉(手法)でした。
きっとこの次の菓子「Spiral」は、さらにバージョンアップしていることでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_fine.gif)
茶事 「Spiral in Summer」-2へつづく
葉月も終わる31日にYさまの正午の茶事へ招かれました。
相客のKさまやSさまから伺っていた通り、
ご亭主のほんわかとした雰囲気に心温まる、素敵なお茶事だったのですが、
なにか、新鮮な衝撃(サプライズ?)が残り、今なお心を騒がしています・・・。
いったい、何故なのでしょう?
もう一度、心を真っ新にして思い出してみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/57/b99ee9726a5d7a92ea7b09bc28c4ee0e.jpg)
(オミナエシ 季節の花300)
それは腹鼓を打った懐石後の炭手前から始まりました。
籠の平炭斗は見立て。
オーロラを見にアラスカへ行ったときに出合った、
白樺で編んだイヌイットのバッグでした。
炭斗に続いて、背の高い香合と灰器が同時に持ち出されました。
手に余るほどの香合は、前田酒店お別れ茶会の鶉香合以来なので
嬉しくってワクワクしました。
あとで拝見すると、12センチほどの銅鐸(どうたく)でした。
銅鐸は弥生時代に製造された釣鐘型の青銅器です。
ご亭主に勧められて、振ってみると、高音の鐘の音がします。
「当てずっぽうでごめんなさい・・・韓国の銅鐸でしょうか?
喚鐘のような高音だったので・・・」
すると、
「滋賀県野洲市の「銅鐸博物館」で購入したもので、
日本で出土した一番小さな銅鐸の写しです。
鐘のように楽器に使われていたと云われています。
下の香受けは陶器で、茶友が手びねりで作ってくれました」
銅鐸を香合に使うなんて! アイディアが愉しく、ステキです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/7f/6df4a26ea196bdaa5d40b12f069bf327.jpg)
袈裟襷文銅鐸 浜松市出土(東京国立博物館蔵)
初炭が終わって、主菓子が銘々皿で運ばれました。
透明の葛が乗せられた菓子を一口頂いて、
「こっ、これは?」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
小豆の味わいが幽かにあるものの、独特の甘味や食感に全く覚えがありません。
濃茶になってお尋ねすると、
「デーツを基に、茹で小豆を混ぜて漉し、成型した自製の菓子です。
Kさまが砂糖を断っていると伺っていましたので、
全て天然の甘味を使ってみましたが、如何でしたか?」
「デーツを知らなかったので、初めて食べる甘味でした。
干し柿でもレーズンでもなく、濃厚で、不思議な美味しさです・・」と私。
デーツはナツメヤシの果実(ドライフルーツ)です。
北アフリカや中東で栽培され、シロップ、ジャム、菓子に加工され、
日本でも輸入され、大型スーパーで見かけるようになったとか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/a3/b12154d5aa0f069e4ae47f67fa6c2c2d.jpg)
「デーツ」
菓子銘をお尋ねすると
「Spiral Summer Version」(スパイラル サマー バージョン)
「えっ! スパイ・・??」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_hat.gif)
「Spiral(スパイラル)」とは、
コンピューターのシステムを構築するときの手法の1つで、
螺旋(スパイラル)のように少しずつ上を目指して進んで行く・・・
そんな意味が込められていて、ご亭主お気に入りの言葉(手法)でした。
きっとこの次の菓子「Spiral」は、さらにバージョンアップしていることでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/nezumi.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/drink_hottea.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_fine.gif)
茶事 「Spiral in Summer」-2へつづく