10月30日付朝日新聞「折々のことば」より。続けて引用します。
高度情報化の時代は「隠棲(いんせい)」もまた難しい。「隠者」として身を潜める場所はもはや地上のどこにもない。引きこもるべき所は田舎や山奥ではなく、おのが魂の内だとも言えようが、そこさえ「不安と焦りが渦巻(うずま)」いている。引きこもること自体が困難な時代に、古代ギリシャ哲学研究者は心を震わせる。随想集『人生のレシピ』から。
高校生に「スマホなんか捨てちまえ。」と言うと、「本当にそうしたい。」と言います。高校生もスマホに縛られていることが面倒くさくて、つらいのです。「つながる」という言葉が流行りましたが、「つながっていない」といけないと思わされて、追い詰められているのです。
人間には孤独に自分と向かい合う時間があるべきだと思います。しかし現代の子供たちは「孤独」であることが「死」を意味するような状況の中にいます。いや、これは子供だけではありません。大人も同じです。だれかとつながっていないと悪いことをしているように思ってしまうのです。
情報の意味を孤独に自分と向かい合いながら考えてみる必要があります。
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