学校の部活動を学校単位の活動から地域単位の活動に移行するための検討が急ピッチで進んでいる。やっとここまで来たかという感じではあるが、もちろんこれは望ましい方向である。ただし、このような大きな変革の時は、さまざまな思惑がからみうまくいかなくなる危険性がある。きちんとしたリーダーシップのもとに、忖度のない活発な議論がなされ、よりよい改革になることが望まれる。
部活動の地域移行は絶対に必要なことだ。教員は部活動のせいで休日出勤することが当たり前になっている。職場での人間関係にも大きな問題が生じる。部活動を強制する人と部活動をしたくない人との軋轢がある。たとえ表面的には軋轢が見られないとしても、部活動が大好きな教員が力を持つ学校では、言葉にならなくとも部活動プレッシャーが存在し、部活動をしたくない教員は目に見えない不満がたまりにたまっている。教員はこのような困難を抱えながら仕事を余儀なくされているのである。こんなブラックな状況ではだれも教員になんかなりたいはずがない。学校から部活動を切り離すのは絶対に必要なことだ。
しかし、ただ単に地域に移行するとなると、地域の受け皿は結局学校にならざるを得ない。学校の教員が中心になる組織を新たに作り上げ、学校関係者が事務局をして、体育教師が指導をするという形になってしまう可能性が高い。こういう結果になればさらに大きな問題が生まれてくることも考えられる。
提言では3年間で移行ということである。改革のスピードは大切だが、あまりに懸念される問題が多すぎる。
改革に必要なのはきちんとした方向性を示すリーダーシップであり、また、忖度のない議論を行うことができる優秀な組織である。部活動改革は教育改革の中でも中核となるものである。入試改革は大失敗に終わった。入試改革の失敗は密室の中で業者との癒着の中で進めていったからである。失敗を繰り返してはいけない。
よりよい改革になってほしいつ強く思う。
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