新型コロナウイルスの感染防止のため休業を要請した事業への補償ができないのは、国にお金がないからではないのか。田崎史郎氏や自民党はいろいろ理屈を言うのだが、他国と比べてお金を出し渋っているのは明らかであろう。その理由は結局は国にお金がないからだとしか思われないのだ。
政府は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で収入が減少した世帯への30万円の現金給付を表明している。確かに「30万円」という数字は高額である。しかしそれは世帯に対してであるし、かなり限定した世帯に対しての給付である。「30万円」という数字でごまかしているようにしか思われない。
一方全世帯には「アベノマスク」の給付だけである。しかもこれも「全国民」にではなく「全世帯」に対してである。あまりにも規模が小さいし、効果は薄い。
いずれにしても政府はしっかりとお金を使っていますよというふりをしながら、かなり財布のひもをしめている。これはお金をだしたくないということだ。
なぜ他国に比べてお金をだせないのか。一番考えられるのはアベノミクスの失敗である。そして次に考えられるのはオリンピックである。オリンピックの延期のために実は莫大な予算が必要なのではないだろうか。
オリンピックの予算は表にあらわれないように国はこれまでもがごまかそうとしていた。延期による予算増についてもどうなっているのかはっきりさせないのだろう。しかし、これまでの政府の対応を考えると、オリンピックのために様々な他国と違う対応をとっていたとしか思えないのだ。WHOが「テスト、テスト、テスト」と言って、とにかく検査をするように言っていたのに、日本政府が検査をしなかったのはその典型的な例である。この日本政府の異常な対応の原因をマスコミや野党は追求してほしい。
私もオリンピックは楽しみにしていたし、中止になることは避けてほしいと思っている。しかし、それによって新型コロナウイルス対策が進まないのだとしたら、政策の失敗である。人の命よりもオリンピックのほうが大切だということはありえないのだ。