東京老人Tokyorojin

こごとじじい増山静男のブログです。

ウッペルタールの懸垂電車

2007年08月05日 19時04分17秒 | 交通
1901年開通のこの電車は、全く独創的で、その後も模倣は現れていない。



電車の反対側、ドアは無い。三両の連接で路面電車をそのまま持ってきたもの。
日本ではきっとクーラーを載せたことだろう。





車内、全て前向きシート、右側は席がない。まことに見晴らしが良い。常にこのくらいの乗客が乗っている。運転席のドアを開けて誰かが話している。車内の天井は至ってシンプルである。





停車中の電車。屋上の走り装置が良く見える。水に濡れるから防水対策をしないといけない。ホームは新築され、明るい。





線路、主にウッペルタール川の上を走っている。水量が多くとうとうと流れている。トラスの支柱は実に細い。電車は一本レールだから、自動的に振り子車体となる。





鉄桁は真新しく100年経ったと思えない。塗料が優秀なのだと思われる。この一本は取り替えたと思うトラスでない無垢の鉄柱である。(運転席のマイクが見える)





ほとんどの駅がこのようにガラスをふんだんに使った建物になっている。ところがならず者がいたずらをする、エレベーターのガラスに痛々しくきずをつけるのである。これは治らないので管理者は頭が痛いであろう。





川をはなれて、線路は道路の上を行く、構造物がちがう。道路信号があるがこの電車は関係なく進行する。





終点のループである。この後ろに車庫が有り、ポイントは右上に有り、線路そのものをガーーと動かしてはいる。電車は夜間、蝙蝠宜しくぶら下がったままでいる。





終点に来て電車はループに入っていった。(了)