リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

究極のアンドロイド

2012-04-04 11:36:57 | オヤジの日記
高校二年の娘の影響で、K-POPはよく聴く。

娘は、少女時代、Superjunior、SHINEEがお気に入りだ。

他に、BoA、BIGBANG、2NE1、RAIN(ピ)も好きだ。

私もBoA、BIGBANG、2NE1、RAIN(ピ)がK-POPでは、水準以上のアーティストであることに異論はない。
少女時代、Superjunior、SHINEEに関しては、真剣に聴いたことがないので、わからない。

私の狭いK-POPの知識の中で、BoA、BIGBANG、2NE1には個性は感じるが、他のアーティストには、あまり個性を感じない。

少女時代はすごいんだから、と娘は力説する。
もちろん、少女時代の人気があるのは知っているし、プロ意識の高さも尊敬している。

ただ、私には、彼女たちの姿は、出来のいいアンドロイドにしか見えないのである。

それは、他のグループにも言えることだ。

同じような歌を歌い、同じようなダンスをして、同じような決め顔をする。
それは、素人が、歌舞伎役者が切る「見得」がみな同じように見えるのと同じで、私には、どのグループのパフォーマンスも同じように見えてしまうのである。

「まあ、アンドロイドでも美しければ、よくないか?」
と娘は言う。

確かに、異論はない。

美しさは、全てを凌駕する。

しかし、少女時代が究極のアンドロイドかと言えば、そうではない。

娘と私が、究極のアンドロイドだと思っている韓国の歌手がいる。

それは、G.NAだ。

顔は特別美人というわけでも可愛いというわけでもない。
歌も踊りも平均点だ。

ただ、K-POPの歌手にありがちな、意味もなく声を張り上げたり、音を伸ばしたりという余計な歌い方はしないし、踊りも歌の邪魔をするほど過剰ではないところは評価できる。

楽曲に関しては、平凡な曲が多くて可哀想な気がするが、G.NAの場合は、それでいいのかもしれない。

究極のアンドロイド的なルックスは、あまりパッとしない曲の方が、彼女の良さを引き立てると思うからだ。

「とにかく、パーフェクト・ボディだよな」と娘が言う。

私も異論はない。

まるでCGを見ているような完璧な肉体が、歌っているのを見るだけで、満足すべき存在。
G.NAは、そんな歌手である。

日本や韓国のアイドルは、ほとんどが「数頼み」だ。
つまり、人数で売る。

グループの中で、一人や二人、華のない人がいても、数がそれを覆い隠す。
そして、一人ひとりにそれぞれファンが付けば、ファンの総数は増えるという単純な算数方式で、プロダクションは儲けようとする。
下手くそなダンサーでもいいから、バックに何人か付ければ、そこにまたファンが少なからず群がる。

その点で、ソロのアイドル歌手は、分が悪い。
ひとりの魅力で売らなければいけないからだ。
いま、一人で売れるほど魅力あるアイドル歌手は、数少ないという現実がある。

何か一つ際立った個性を持っていても、ソロ歌手として成功するわけではない。
(グループの場合は、一人ふたりが下手でも成功する例が多い)

一人で売れたアーティストは、作詞能力や作曲能力に優れた人や、ダンスが神がかり的に上手かったり、4オクターブの声が苦もなく出せるような人、あるいは全てが平均点をはるかに超える人など、プロとしての高みを極めた人が多い。

ソロでも瞬間的に売れる人はいるが、それはただ単に目新しさで売れているだけで、長くは続かない。


では、G.NAはどうかというと、どれも平均点だから、本国でも、それほど爆発的には売れているわけではない。
日本では、デビューしていないから、ほとんど知られてもいない。

ただ、その究極のアンドロイド的な肉体を、誰もが考えつかないような奇抜な方法でアピールしたら、売れる可能性はあると私は思っている。

私がプロデューサーだったら、生身のG.NAとCGで作った見るからにアンドロイド的なG.NAをコラボレーションさせることを考えるのだが、それは無理があるだろうか。

娘は、「その世界では初音ミクがいるからな。いくらパーフェクト・ボディって言ったって、初音ミクには勝てないよ」という。

初音ミクのことをよく知らないオジさんは、黙るしかない。