私が野球を嫌いになったのは、野村克也氏のせいである。
人が誰かのことを「嫌い」というとき、興味がない、知らない、などと表現する人がいるが、その表現は嫌っている相手に失礼な言い方だと私は思う。
「興味がない」「知らない」というのは、「嫌い」というのとは違う感情だ。
それは、無関心である、ということを殊更に強調して言っているに過ぎない。
それなら、わざわざ「興味がない」「知らない」などとは言う必要はない。
(ただ、「興味がない」「知らない」という感情の裏には、興味は大いにあるが、そう言うことによって、相手に対して優越感を感じたいという意識もあると思う)
興味があるから、嫌いになる。
私の野村氏に対する感情は、それである。
野村氏には、大変興味があって、彼の言動を私はいつもチェックしている。
その上で、その表現方法が気に食わないから、「嫌い」だと公言している。
自虐的かつ劣等感丸出しの表現を使いながら、どこか他人に対して歪んだ優越感も持っているような屈折した彼の物言いが好きではない。
相手に面と向かって言わずに、報道陣などを通して、他人を批判する方式も好きではない。
(野村氏をおだてあげて、その種の言動を積極的に取り上げるマスメディアも程度が低いが)
野村氏の采配を、どういうわけかID野球などと言って評価する向きがあるのも気に食わない。
近代野球はデータ収集が主流である。
ただひとり野村氏だけがデータを駆使しているわけではない。
多くの指揮官が、データを元に戦略を練っていると思う。
それなのに、殊更にデータをアピールする野村氏の自己主張が好きではない。
私も、スポーツに限らずデータを解析するのは好きだ。
だから、ここでは、純粋に野村氏の監督としてのデータを基準に、私がなぜ彼が嫌いなのかを説明したいと思う。
彼は、本当に世間が言うほどの名監督なのか。
それは、誰かが誘導した「世論イメージ」だけなのではないか。
あるいは、夜郎自大のご本人が、懸命に自己アピールした結果か。
たとえば、純粋に成績だけを見てみると、彼は歴代監督の勝率30傑には、入っていない。
(1位は、鶴岡一人氏の23年で.609。30位が、別当薫氏の20年で.517)
野村氏の場合、24年間の監督通算勝率が、ちょうど5割。
Aクラスが12回、Bクラスが12回。
つまり、勝ったり負けたり。
歴代勝利数は、第5位。
唯一これは評価できるが、長いことやっていたのだから、当たり前と言えば当たり前。
彼より長く監督をやったのは、29年の藤本定義氏、26年の三原治氏だけだ。
つまり年数、試合数ともに、歴代3位。
しかし、勝利数は、歴代5位。
要するに、勝率が悪い。
リーグ優勝回数は5回だが、特別多いわけではない。
同じ5回の監督では、上田利治氏は、20年で5回。長嶋茂雄氏は、15年で5回。
日本一の回数は、3回。
上田利治氏は、20年。広岡達朗氏は、8年。古葉竹識氏は14年で3回。
(ちなみにリーグ優勝回数、日本一回数が一番多いのは、川上哲治氏の11回)
つまり、データだけで見ると、同じような監督経験を持つ上田氏と、実績はそれほど変わらないことになる。
ただし、上田氏の場合、勝率は.538。
ID野球というイメージ戦略だけで、名監督の称号を得ているが、勝率5割の指揮官が「名監督」と言われることに、私は相当な違和感を持っている。
それなら、上田利治氏は、野村氏を超える評価を得てもいいはずなのに、彼も名監督と言われてはいるが、野村氏ほど評価は高くないように、私には思える。
そして、何と言っても、タイガースを3年連続で最下位にしたという「実績」。
長いタイガースの歴史の中で、3年連続最下位だった監督は一人もいない。
他には、中村勝広氏の2年連続があるだけだ。
最初の一年目が最下位なのは仕方ないにしても、2年目、3年目も最下位というのは、「名監督」としては、いかがなものか。
ゴールデンイーグルスの時は、初年度は最下位。
2年目が4位。3年目が5位。
4年目が2位だから、4年目は評価できる。
ただ、2位と言っても、勝率は.538だから、それほど高いわけではない。
(1~3年目の平均勝率.422よりは、ましではあるが)
この実績で「名監督」と言われるプロ野球界の常識が、私には理解できない。
人は、野村氏に寛大かもしれないが、私は、このデータを見る限り、寛大になれないのだ。
この程度の成績の監督を「名監督」と評価する世界に、私は馴染めない。
だから、プロ野球に対する興味が徐々に薄れていって、野村氏がいなくなった今でも、その興味が復活することはない。
そして、勝率.488、Aクラス3回、Bクラス7回の実績を持つ監督が、日本代表監督に選ばれるというデータ無視、行き当たりばったりの方針にも呆れている。
そして、その選考に関して、野村氏は、「彼に代表監督は無理だよ」と、大上段から一刀両断するのだ。
「実績もキャリアも実力もないのに・・・」
要するに、「俺にやらせろ」という傲岸不遜。
勝率5割の「名監督」が、勝率.488のBクラス監督を批判する。
そのあからさまな「俺様」ぶりを聞いて、私は、さらに彼のことが嫌いになったのである。
人が誰かのことを「嫌い」というとき、興味がない、知らない、などと表現する人がいるが、その表現は嫌っている相手に失礼な言い方だと私は思う。
「興味がない」「知らない」というのは、「嫌い」というのとは違う感情だ。
それは、無関心である、ということを殊更に強調して言っているに過ぎない。
それなら、わざわざ「興味がない」「知らない」などとは言う必要はない。
(ただ、「興味がない」「知らない」という感情の裏には、興味は大いにあるが、そう言うことによって、相手に対して優越感を感じたいという意識もあると思う)
興味があるから、嫌いになる。
私の野村氏に対する感情は、それである。
野村氏には、大変興味があって、彼の言動を私はいつもチェックしている。
その上で、その表現方法が気に食わないから、「嫌い」だと公言している。
自虐的かつ劣等感丸出しの表現を使いながら、どこか他人に対して歪んだ優越感も持っているような屈折した彼の物言いが好きではない。
相手に面と向かって言わずに、報道陣などを通して、他人を批判する方式も好きではない。
(野村氏をおだてあげて、その種の言動を積極的に取り上げるマスメディアも程度が低いが)
野村氏の采配を、どういうわけかID野球などと言って評価する向きがあるのも気に食わない。
近代野球はデータ収集が主流である。
ただひとり野村氏だけがデータを駆使しているわけではない。
多くの指揮官が、データを元に戦略を練っていると思う。
それなのに、殊更にデータをアピールする野村氏の自己主張が好きではない。
私も、スポーツに限らずデータを解析するのは好きだ。
だから、ここでは、純粋に野村氏の監督としてのデータを基準に、私がなぜ彼が嫌いなのかを説明したいと思う。
彼は、本当に世間が言うほどの名監督なのか。
それは、誰かが誘導した「世論イメージ」だけなのではないか。
あるいは、夜郎自大のご本人が、懸命に自己アピールした結果か。
たとえば、純粋に成績だけを見てみると、彼は歴代監督の勝率30傑には、入っていない。
(1位は、鶴岡一人氏の23年で.609。30位が、別当薫氏の20年で.517)
野村氏の場合、24年間の監督通算勝率が、ちょうど5割。
Aクラスが12回、Bクラスが12回。
つまり、勝ったり負けたり。
歴代勝利数は、第5位。
唯一これは評価できるが、長いことやっていたのだから、当たり前と言えば当たり前。
彼より長く監督をやったのは、29年の藤本定義氏、26年の三原治氏だけだ。
つまり年数、試合数ともに、歴代3位。
しかし、勝利数は、歴代5位。
要するに、勝率が悪い。
リーグ優勝回数は5回だが、特別多いわけではない。
同じ5回の監督では、上田利治氏は、20年で5回。長嶋茂雄氏は、15年で5回。
日本一の回数は、3回。
上田利治氏は、20年。広岡達朗氏は、8年。古葉竹識氏は14年で3回。
(ちなみにリーグ優勝回数、日本一回数が一番多いのは、川上哲治氏の11回)
つまり、データだけで見ると、同じような監督経験を持つ上田氏と、実績はそれほど変わらないことになる。
ただし、上田氏の場合、勝率は.538。
ID野球というイメージ戦略だけで、名監督の称号を得ているが、勝率5割の指揮官が「名監督」と言われることに、私は相当な違和感を持っている。
それなら、上田利治氏は、野村氏を超える評価を得てもいいはずなのに、彼も名監督と言われてはいるが、野村氏ほど評価は高くないように、私には思える。
そして、何と言っても、タイガースを3年連続で最下位にしたという「実績」。
長いタイガースの歴史の中で、3年連続最下位だった監督は一人もいない。
他には、中村勝広氏の2年連続があるだけだ。
最初の一年目が最下位なのは仕方ないにしても、2年目、3年目も最下位というのは、「名監督」としては、いかがなものか。
ゴールデンイーグルスの時は、初年度は最下位。
2年目が4位。3年目が5位。
4年目が2位だから、4年目は評価できる。
ただ、2位と言っても、勝率は.538だから、それほど高いわけではない。
(1~3年目の平均勝率.422よりは、ましではあるが)
この実績で「名監督」と言われるプロ野球界の常識が、私には理解できない。
人は、野村氏に寛大かもしれないが、私は、このデータを見る限り、寛大になれないのだ。
この程度の成績の監督を「名監督」と評価する世界に、私は馴染めない。
だから、プロ野球に対する興味が徐々に薄れていって、野村氏がいなくなった今でも、その興味が復活することはない。
そして、勝率.488、Aクラス3回、Bクラス7回の実績を持つ監督が、日本代表監督に選ばれるというデータ無視、行き当たりばったりの方針にも呆れている。
そして、その選考に関して、野村氏は、「彼に代表監督は無理だよ」と、大上段から一刀両断するのだ。
「実績もキャリアも実力もないのに・・・」
要するに、「俺にやらせろ」という傲岸不遜。
勝率5割の「名監督」が、勝率.488のBクラス監督を批判する。
そのあからさまな「俺様」ぶりを聞いて、私は、さらに彼のことが嫌いになったのである。