リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

流行語大賞

2013-12-08 08:17:00 | オヤジの日記
今年の流行語大賞が決まった。

しかし、大賞が4つだったことに、文句を言っている人がいた。

取引先の25歳の若い人は、「なんですか! 4つって! 普通は『今でしょ』が選ばれるでしょ。メチャクチャじゃないですか!」と憤っていた。

50代の同業者も、「決断力がなさ過ぎる。なんで一つが選べないんだ!」と電話口で吠えていた。


申し訳ない言い方になるが、何を真面目に反応しているのか、と思う。
毎年、年輩の審査員の方々が、持ち前の調整能力を発揮して、波風が立たないように選ぶのが「流行語大賞」だと私は思っている。
その何割かの部分には、シャレも入っていると思う。

ノーベル賞や文化勲章とは違うのだ。
「権威」というより「遊び」の要素の方が近い賞だ。

そんなお遊びの賞に、熱く異議を唱える神経が私にはわからない。


ニュースを見ていたら、繁華街で、今年の流行語は何だと思いますか、と道行く人に聞いていた。
そのランキングを5位まで提示していた。
「今でしょ」が1位だった。

しかし、だから、何? としか私は思わない。

それは、一つのサンプルにはなるが、すべてではない。
私を含めて、多くの人は狭い範囲でしか流行語を使わない。
狭い範囲で流行った言葉だけが印象に残る。

「今でしょ」のテレビでの露出は多かったから、テレビでの露出度だけで選ぶなら、確かに1位だ。
「倍返し」「じぇじぇじぇ」は、テレビドラマの決まり文句。
しかし、私は見ていないので、知り合いがそれを使っていても「?」になる。
私は、「おもてなし」を使っている人を見たことはないが、各媒体の言葉の露出度で言えば、「倍返し」「じぇじぇじぇ」よりも多いような気がする。

ご高齢の知識人たちが、それを「流行語」だと認知したら、流行語になる。
しかし、彼らが、いったい流行の何を知っているのか、私は首をひねらざるを得ない。

シャレだ、とでも思っておかなければ、このバカバカしさのお付き合いはできない。


今年は、たまたま「瞬発力のある言葉」が、数多く出た。
そして、その爆発的な瞬発力を持つ言葉が、今年は4つもあった。

どうして、その中から一つだけを選ばなければいけないのか。
その欲求は、生真面目すぎて、私は興ざめする。

「年末の風物詩です」と語っているアナウンサーがいた。
確かに、そうだと思う。
つまらないことでも、歴史を重ねれば、年次的なイベントになる。

しかし、その程度のことだ。

大賞が4つだろうが10だろうが、いいではないか。
どうせ、ほとんどの言葉は、時とともに忘れられて、「死語」になっていく。

どんな言葉にも「賞味期限」がある。
所詮は、賞味期限が切れたら、捨てられるだけのもの。

運が良ければ、定着することもあるが、一年だけ輝いて、おそらく、忘れられてしまう言葉。
それ以上でも以下でもない。

だが、取引先の若い人の憤りは止まらない。

「『今でしょ』が、ゼッタイ一番でしょ! 審査員のセンスを疑うよ!」

この程度のことで熱くなれる人が、うらやましい。
その熱くなった人に、聞いてみた。

去年の流行語大賞、覚えてます?

「えー? あーーっと? あれ? なんだっけ?」


まあ、そういうもんですよ。