試合終了を告げるホイッスルが鳴った瞬間の選手たちの喜びように、この試合の厳しさが詰め込まれていた。
選手同士が健闘をたたえあい、PKを止めた北野に多くの選手が抱きつく。まるで優勝したかのような光景だった。
アルビレックス新潟 2 - 1 川崎フロンターレ
本当に苦しい試合だった。後半12分に中野が退場するまでは相手にチャンスらしいチャンスも与えず、楽勝ムードだったのだが。
中野が退場してからの37分間は本当に長かった。退場以後、川崎に一方的に攻めこまれる展開に。1点差に詰め寄られてからは、1分が5分にも10分にも感じられる。ここまでじりじりと緊張感が伝わってくる試合は1年に1回あるかないかだろう。
選手たちの気迫・集中力はスタンドにも届く。それに応えるかのように、スタンドからのコールも一段と大きくなる。スタンドだって闘っているのだ。
後半だけで14本のシュートを被った。決定的な場面も何度か作られた。それでもそのプレッシャーに負けず、懸命に走り、足を伸ばし、体を張った新潟の選手たちは勝利者にふさわしい。
いつもは茶化したくなるんだけど、すばらしい試合の後だとそういうことは出来ない。このブログを始めてから1年と少し、こんな気持ちになるのは初めてのことだ。
私の買うNスタンドのチケットは2000円だが、1万円払っても見る価値のある試合だったと思う。