日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

タイ政治対立 ③日本人社会にも影響

2014-02-07 08:00:00 | 海外ネットワーク
2月2日 NHK海外ネットワーク

深刻な政治対立はタイに暮らす約10万人の日本人社会にも暗い影を落としている。

日本人が多く暮らすバンコクのスクンビット地区。
終わりが見えない対立に不安が広がっている。
夫の転勤で3年前からバンコクで暮らしている市井佐智子さん。
「1週間分あれば安心と思って。
 余分に置いている。」
市井さんは状況が悪化し買い物ができなくなったり停電したりした場合に備えている。
一番気がかりなのが2人の子どもの安全。
幼稚園のバスはマンションの下まで送り迎えに来てくれる。
しかし無事に帰ってくるまでは安心はできないと言う。
(市井佐智子さん)
「爆発があったら怖いなと思って。
 1日も早く今まで通りのバンコクに戻ってほしいと思う。」

デモの影響は日系企業にも及んでいる。
(クレジット会社現地法人 長澤博社長)
「観光客の数も減っているし厳しい状態だと思う。」
観光客が減るとカードが使えなくなり会社の売り上げは落ち込む。
カード会員用のラウンジを訪れる人も少なくなった。
デモの行方が気になる長澤さん。
デモ隊は会社の目の前の通りでも座り込みを行うようになった。
(長澤博さん)
「日本人の客が来にくい状況であることは間違いないと思うので
 売り上げを今増やすのは困難だと思っている。」

さらにタイ進出を考える企業にも影響は広がっている。
機械工具を扱う商社に勤めている杉本いづみさん。
タイに現地法人をつくるため去年11月からバンコクに来ている。
(杉本いづみさん)
「バンコクでの打ち合わせがキャンセルになったり延期になったりして
 話がなかなか前に進まない。」
去年のうちに現地法人を設立する予定だったがデモの影響でまだ見通しすら立っていない。
(杉本いづみさん)
「オフィスを借りようと思って見に行ったところでデモ隊が行進し始めて
 危険だと思ってその場を立ち去った。」
このまま法人設立の手続きを進めるべきか企業の海外進出を支援するJETROに相談した。
(杉本いづみさん)
「会社登記の準備を進めている段階だけれど
 バンコクの政情が不安定な中このまま会社登記に踏み切るべきか。」
(JETROバンコク事務所 海外投資アドバイザー)
「デモがいつ収束するか正直に言うとわからない。」
今後の展開まで予測するのは難しいと言われた。
そして本社に連絡を取った杉本さんは
いったんタイを離れ事態の推移を見守ることにした。
(杉本いづみさん)
「早くビジネスを展開したいという焦りと
 このような状況の中で進出して本当に大丈夫かという不安とでいろいろ複雑です。」


コメント