1月29日 ワールドWaveモーニング
12月 インドの政界に衝撃が走った。
首都ニューデリーの議会選挙で設立1年余の新党「庶民党」がいきなり第二党に躍進したのである。
しかも党首のアルビンド・ケジリワル氏が第三党の支持を得てニューデリーのトップ 州の首相に就任した。
(庶民党 アルビンド・ケジリワル党首)
「今日は歴史的な日です。
州の首相として宣誓したのは私ではなくあなたたちニューデリー市民なのです。」
庶民党は政治腐敗の一掃を訴えて社会活動家などが中心となって発足させた新党である。
ニューデリーでの勝利を受け
つぎは国政選挙である総選挙に挑戦することも決めた。
(庶民党支持者)
「これは始まりにすぎません。
国政でも約束を果たしてくれるはずです。」
庶民党が支持を集める背景にはいまの政権への失望がある。
インドでは年率10%前後の物価の上昇が続く一方で政府機関に汚職が蔓延し庶民を苦しめている。
(市民)
「シン首相には期待していたのに失望したよ。」
「次の政権には水道や電気代を安くしてもらいたい。
市民が普通に生活できるように汚職をなくしてほしい。」
庶民党を率いるケジリワル氏は国税局の幹部職員から社会活動家に転じた人物。
政府に情報公開を求める取り組みで2006年にアジアのノーベル賞といわれるマグサイサイ賞を受賞している。
最近では汚職の撲滅を訴えて断食を行なったアンナ・ハザレ氏とともに大規模な市民運動を率いたことで一躍名をあげた。
行政の側から直接市民の苦情を聞こうという
官僚主義のインドではこれまでになかった試みは市民が殺到して危険だという理由で中止されたが
庶民党は硬直し腐敗した行政の変革を今後も勧めるとしている。
さらに電気や水道の料金の値下げなど大衆受けする政策を次々と打ち出し大都市の中間層や若者を中心に支持を伸ばしている。
専門家は庶民党への支持が今後 地方へも広がっていく可能性を指摘している。
(政治アナリスト プシュペシュ・パント氏)
「ニューデリーは現代のインドを映す鏡なのです。
市民はこの変化を見て自分の出身地でも同じことができると気づきました。
人々を触発する効果がありました。」
庶民党の躍進に危機感を抱いているのはシン首相の与党国民会議派である。
1月 インド政界の名門ガンジー家の直系ラフル・ガンジー副総裁を前面に立て選挙を戦うことを決めた。
若手で名門のラフル氏を選挙の顔にすることで逆風に苦しむ党のイメージを刷新したい狙いがある。
(国民会議派 ラフル・ガンジー副総裁)
「次の5年間でみなさんを中間層に引き上げます。
私は国民会議派の一兵卒。
党のために何でもやる覚悟です。」
一方 最大野党のインド人民党はこれまで与党への反発を追い風に支持を伸ばしてきた。
首相候補のナレンドラ・モディ氏は西部のグジャラート州の首相として州に高い成長をもたらし
世論調査では首相候補として最も高い支持を得ている。
(インド人民党 ナレンドラ・モディ氏)
「汚れたチームを根こそぎドリームチームと入れ替えてこの国を進歩させよう。」
しかし庶民党の勢いが続けばこれまでインド人民党に吹いていた追い風が弱まることも指摘されている。
(政治アナリスト プシュペシュ・パント氏)
「重要なのは庶民党の登場でインドの青磁が変化したことです。
ほかの政党に一層の透明性が求められるようになりました。
ガンジー氏は庶民党から学ぶべきと言い
インド人民党もまた同じことをしている。」
インド政界に突如現れたこれまでにないタイプの新党はインドの総選挙のカギを握る存在として浮上してきている。
12月 インドの政界に衝撃が走った。
首都ニューデリーの議会選挙で設立1年余の新党「庶民党」がいきなり第二党に躍進したのである。
しかも党首のアルビンド・ケジリワル氏が第三党の支持を得てニューデリーのトップ 州の首相に就任した。
(庶民党 アルビンド・ケジリワル党首)
「今日は歴史的な日です。
州の首相として宣誓したのは私ではなくあなたたちニューデリー市民なのです。」
庶民党は政治腐敗の一掃を訴えて社会活動家などが中心となって発足させた新党である。
ニューデリーでの勝利を受け
つぎは国政選挙である総選挙に挑戦することも決めた。
(庶民党支持者)
「これは始まりにすぎません。
国政でも約束を果たしてくれるはずです。」
庶民党が支持を集める背景にはいまの政権への失望がある。
インドでは年率10%前後の物価の上昇が続く一方で政府機関に汚職が蔓延し庶民を苦しめている。
(市民)
「シン首相には期待していたのに失望したよ。」
「次の政権には水道や電気代を安くしてもらいたい。
市民が普通に生活できるように汚職をなくしてほしい。」
庶民党を率いるケジリワル氏は国税局の幹部職員から社会活動家に転じた人物。
政府に情報公開を求める取り組みで2006年にアジアのノーベル賞といわれるマグサイサイ賞を受賞している。
最近では汚職の撲滅を訴えて断食を行なったアンナ・ハザレ氏とともに大規模な市民運動を率いたことで一躍名をあげた。
行政の側から直接市民の苦情を聞こうという
官僚主義のインドではこれまでになかった試みは市民が殺到して危険だという理由で中止されたが
庶民党は硬直し腐敗した行政の変革を今後も勧めるとしている。
さらに電気や水道の料金の値下げなど大衆受けする政策を次々と打ち出し大都市の中間層や若者を中心に支持を伸ばしている。
専門家は庶民党への支持が今後 地方へも広がっていく可能性を指摘している。
(政治アナリスト プシュペシュ・パント氏)
「ニューデリーは現代のインドを映す鏡なのです。
市民はこの変化を見て自分の出身地でも同じことができると気づきました。
人々を触発する効果がありました。」
庶民党の躍進に危機感を抱いているのはシン首相の与党国民会議派である。
1月 インド政界の名門ガンジー家の直系ラフル・ガンジー副総裁を前面に立て選挙を戦うことを決めた。
若手で名門のラフル氏を選挙の顔にすることで逆風に苦しむ党のイメージを刷新したい狙いがある。
(国民会議派 ラフル・ガンジー副総裁)
「次の5年間でみなさんを中間層に引き上げます。
私は国民会議派の一兵卒。
党のために何でもやる覚悟です。」
一方 最大野党のインド人民党はこれまで与党への反発を追い風に支持を伸ばしてきた。
首相候補のナレンドラ・モディ氏は西部のグジャラート州の首相として州に高い成長をもたらし
世論調査では首相候補として最も高い支持を得ている。
(インド人民党 ナレンドラ・モディ氏)
「汚れたチームを根こそぎドリームチームと入れ替えてこの国を進歩させよう。」
しかし庶民党の勢いが続けばこれまでインド人民党に吹いていた追い風が弱まることも指摘されている。
(政治アナリスト プシュペシュ・パント氏)
「重要なのは庶民党の登場でインドの青磁が変化したことです。
ほかの政党に一層の透明性が求められるようになりました。
ガンジー氏は庶民党から学ぶべきと言い
インド人民党もまた同じことをしている。」
インド政界に突如現れたこれまでにないタイプの新党はインドの総選挙のカギを握る存在として浮上してきている。