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母や祖母に辞世の歌をささげたいと思う国がどこにある

2014-02-09 08:32:52 | 編集手帳
2月7日 編集手帳

子供たちはカタカナがやっと読める年齢らしい。
その手紙にある。
〈ヒトノオトウサンヲウラヤンデハイケマセンヨ〉。
お父さんは神様になって、
お前たちをずっと見守っているからね。

久野正信中佐。
29歳。戦死。
〈オトウサンハ「マサノリ」「キヨコ」ノオウマニハナレマセンケレドモ…〉。
どんなにか、
お馬になって、
わが子の重みを背中で感じたかったことだろう。

鹿児島県南九州市の知覧特攻平和会館には、
特攻隊員の遺書や日記が残されている。
世界記憶遺産に登録するよう、
市が国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)に申請した。

〈おやさしき我が祖母様よお先にて三途さんずの河の浅瀬知らせむ〉
(高田豊志少尉。19歳。戦死)。
ソチ冬季五輪の日本人選手にも同じ年頃の若者が大勢いる。
“命懸け”が比喩であることの、
平和であることの、
ありがたみを胸に刻む記憶遺産である。

「戦争を賛美するもの」と、
いずれ中国や韓国があらぬ言いがかりをつけてくるのはうんざりするほど目に見えている。
休みやすみ言うがいい。
孫が祖母に辞世の歌を捧ささげた昔に戻りたいと願う国が、
地球上のどこにある。
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