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NYファッションと支える ガーメント・ディストリクト

2016-06-12 17:33:26 | 報道/ニュース

5月29日 キャッチ!


タイムズスクエアから少し南 ガーメント・ディストリクト。
ニューヨークのファッションの中心
世界のファッションの中心かもしれない。
街を歩くと
華やかさを期待していたが少し地味な雰囲気。
観光客の姿もまばらである。
ファッション業界を支える卸問屋が多いのである。
何の変哲もないビルの3階にある
知る人ぞ知る店。
ボタン、ファスナー、裁縫道具など
洋服作りに必要なものは何でも揃っている。
最も数が豊富なのは生地である。
洋服の生地だけで3フロアーもあり
その数は数千種類。
有名デザイナーが特別に注文して作った生地は
他では手に入らないレアものである。
アレクサンダー・マックィーンがドレスに使った生地。
ニューヨーク生まれのマーク・ジェイコブスが自らデザインした生地。
特別なルートが無いと入荷できないとても貴重なものだという。
(オーナー ジャック・サウマさん)
「ここにすべてが集まってきている。
 ファッションの源がここです。
 パリなんて関係ない。
 ここからファッションを発信しているんです。」
こんな都心の一等地に縫製工場がある。
ただの工場ではない。
ニューヨークのトップデザイナーの御用達。
彼らのデザインを最初に形にするサンプル作りを請け負っている工場なのである。
サンプルだけでなく
有名ブランドの高額の商品はこの工場で作っている。
ミッシェル・オバマ大統領夫人の服もここで作られた。
(共同経営者 テリー・ファンさん)
「人件費が高いから
 ここで作るととても高くつくわ。
 ここで作り続けるのはメイド・イン・ニューヨークが高品質の証だからよ。」
新進気鋭のデザイナーたちもメイド・イン・ニューヨークを武器に成功をつかもうとしている。
4年前にブランドを起ち上げたデザイナーのダン・スナイダーさん。
ダンさんが作る服はメンズカジュアル。
デザインから縫製に至るまでの細かなこだわりを実現してくれる熟練の職人が
1枚1枚生産している。
1着25,000円のシャツ。
(ダン・スナイダーさん)
「線が完璧にそろっているでしょう。
 この間隔も均等です。
 大抵は斜めにポケットをつけるんだ。
 その方が手間がかからないからね。」
ダンさんのショールーム。
バイヤーなどに商品を見せるための場所だが
予約をすれば一般客も受け入れてくれる。
しかも15%のディスカウント付き。
デザインの特徴は
1950年代のアメリカンカジュアル。
高い品質が評判を呼び
海外からも注文が届くようになった。
ダンさんのような新人デザイナーが
ガーメント・ディストリクトで生まれた新しいトレンド
メイド・イン・ニューヨークを支えている。

1910年代まではアメリカ全土の婦人服の7割をガーメント・ディストリクトで作っていた。
70年代以降は生産拠点が海外に移転したが
最近は再びメイド・イン・ニューヨークが見直されて
トレンドの中心の役割を果たすようになっている。
ツアーもあり
ショールームでディスカウント料金でブランド物の商品が買えたりするが
プロが訪れていた生地屋に入ってみるのもいい。


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“テレビで買い物” インドで浸透

2016-06-12 12:00:00 | 報道/ニュース

5月28日 おはよう日本


インド全土に向けて放送しているテレビショッピング。
生放送も交えて
24時間休みなく販売。
ここ1,2年で急速に利用が広がっている。
「1日限りの特別セール!
 今夜12時までの電話でとってもお得です。」
キッチン用品から民族衣装のサリーまで
幅広い商品を扱っている。
2年前にテレビショッピングに参入した会社の売り上げは
去年50%以上伸びた。
この会社の成長を陰で支えているのが山崎真一さん。
出身母体の商社で
台湾のテレビショッピング事業などを成功させてきた山崎さん。
今インドでその経験を生かしている。
例えば
スタジオはこれまで商品の説明をするパネルを置くだけだったが
セットを組んでファッションショーのような演出をした。
また時間を区切って大幅に値引きすることで
客の購買意欲を引き出す。
補整用の女性用下着の販売では
商品を使う前と後との違いを効果的に見せる
日本でおなじみの手法を取り入れた。
使用前は自信なさげな女性。
商品をつけると明るい表情に一変する。
こうした工夫もあって
会社は去年秋に
業界第3位からトップの座に登りつめた。
なぜインドでテレビショッピングが人気を集めているのか。
そこにはインド特有の事情がある。
人々は小さな小売店で買い物をしている。
インドでは小売り産業の規制が厳しいため
小売市場の9割以上を小さな店が占めている。
スーパーマーケットやコンビニエンスストアはほとんどなく
人々はいくつもの商品を買い揃えるために
あちこちの店に足を運ばなければならない。
欲しいものを買い揃えるのが難しいインドは
テレビショッピングは消費者の心をとらえた。
月に2,3回利用するという家庭は
月収は日本円で約8万円。
インドでは中間層にあたる。
テレビショッピングで買った商品は
インド料理に欠かせないパンを焼く機械や洋服など大小さまざま。
(テレビショッピング利用者)
「商店と違い返品、交換、返金もOKです。
 家にいながら帰るしとても便利。」
2020年までに現在の100倍の6,000億市場に成長すると見込まれているインドのテレビショッピング。
韓国企業が出資するライバル企業2社もいて
競争は熾烈である。
そこで山崎さんの会社が始めたのが放送の多言語化である。
インドにはよく使われているものだけで20以上の言語がある。
ライバルの会社も含め
放送の多くはヒンディー語で行われてきた。
そこで同じ番組を
インド南部で使われているタミル語でも作った。
いまでは合わせて7つの言語の放送を
それぞれ別のプレゼンターを起用して制作。
ヒンディー語以外の言葉を話す約7億人の人たちに
直接アピールできるようにしたのである。
さらに物流網の脆弱さも克服しようと
国内3か所に独自の配送センターを設置。
これまで注文から配達まで1週間程度かかっていたところが
主要都市では2日以内に商品が届く仕組みを整えた。
(三井物産 山崎真一さん)
「都市部のヒンディーよりも
 地方の多言語の地域に住んでいる人の方が需要が高い。
 こうした人たちにいかにお届けできるかがこれからの勝負かなと思っている。」
さらなる成長を目指すこの会社。
次の目標は
「日本には健康管理の新商品がたくさんなる。
 インドで売れる可能性があると思う。」
経済成長が続く巨大市場インド。
インドの人々のライフスタイルを変えつつあるテレビショッピングに
日本の商品がお目見えする日も遠くはなさそうである。



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