日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

感染対策と工夫でオペラ復活を

2021-02-03 07:06:24 | 報道/ニュース

2021年1月18日 NHK「おはよう日本」


新型コロナウィルスの感染が拡大するなか
音楽文化を育む地域のホールではさまざまな感染対策を取るなど試行錯誤が続いている。
なかでもオペラは“音楽と演劇の総合芸術”と言われ
大規模なため
対策は容易ではない。
そうしたなか大津市にあるオペラの拠点 びわ湖ホールでは
演出を工夫して公演の復活を目指している。

滋賀県大津市にあるびわ湖ホール。
20年前 劇場が少なかった滋賀県にオペラを根付かせようと開館し
いまや国内有数のオペラの拠点となった。
(山中館長)
「オペラなしでは考えられない。
 うちの運営というか全てが。」
館長の山中さん(65)。
ホールは去年“特別な1年”を迎えるはずだったという。
ワーグナーの超大作オペラ。
日本で公演されることはまれだが
ホールでは活動の集大成として
4年がかりで公演を続け完結することになっていた。
しかし新型コロナウィルスが待ったをかける。
感染の拡大で3月の本番に観客を入れられなくなったのである。
超大作の完結の瞬間をどうにかして分かち合えないか。
1席6,000円以上する公演だったが
ホールは無料の動画配信に踏み切る。
さまざまな自粛が広がるなか
世界30か国で
のべ41万人が視聴した。
オペラに励まされたというメッセージも次々と寄せられた。
(山中館長)
「見終わってすがすがしい気持ちになったって
 初めてオペラを見て感激したっていう若い方もたくさんいた。
 コロナ禍のこういう時こそ必要であって
 オペラは全然不要でもなければ不急でもない。」
しかしその後ホールは休館を迫られ
オペラの公演はできなくなった。
芸術の灯を消したくない。
ホールの挑戦が始まった。
復活第1弾のオペラは1月下旬の公演が決まった。
しかし感染防止対策は簡単ではない。
多くの人が動き回りながら歌やセリフでストーリーが進むため飛沫が飛びやすいのである。
稽古ではマスクの着用を徹底。
本番では相手に触れたり小道具を触ったりする際の感染リスクを考え手袋をはめる。
(演出家)
「もうちょっと早く移動しないと
 真後ろから飛沫を浴びていることになる。」
飛沫を避けるため移動のタイミングを計算し
向き合って歌うことはやめた。
(オペラに出演する平さん)
「お互いに顔を向き合って歌えない。
 演技するっていうのにすごく苦労がある。」
生のオペラが途絶えてから1年。
思考錯誤を重ねコロナ禍で対応した新たなオペラが生まれつつある。
(山中館長)
「本当にこういう時こそ
 音楽や芸術を楽しんでもらいたいと思っていて
 つらい気持ちを少しでも和ませる
 劇場はそんな場所じゃないかなと思う。
 今年は復活
 すばらしい1年にしていきたい。」



コメント