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「里山資本主義」が日本を変える? ⑤かつての鉱山町が生んだアパレルブランド 

2014-06-13 07:30:00 | ビズ プラス

6月1日 BIZ+SUNDAY


里山のゆったりとしたたたずまいの中に立つかやぶき屋根。
地元アパレルメーカーの本社である。
年商17億円。
率いるのは25年前に1から会社を立ち上げた松葉登美さん。
名古屋で石見銀山出身の夫と出会い結婚。
実家の呉服店を継ぐためここに来たとき閉山となった銀山の街は活気を失っていた。
でも松葉さんは都会になくてここにあるものを生かせば何ともなるはずだと直感したと言う。
(石見銀山生活文化研究所 松葉登美所長)
「こんな田舎に来て落ち込んだんじゃないかと聞かれるんですけど
 実は来た時から私は大好きだった。
 歴史がある。
 自然がある。
 田舎の人たちのコミュニケーションというか親切なおつきあいがある。
 お金では買えないものが三拍子そろっていた。」
お金で買えないものをどうお金にしていくか。
まず注目したのは呉服店が付き合っていた縫い子の女性たちの高い縫製技術だった。
地方で天然の素材にこだわって頑張る人たちの糸や布、染料を集め前面に押し出した独自のブランドを確立。
デザイナーには自然に関心が高い人を採用。
(デザイナー)
「ミノムシは形が面白くてデザインに描きたくなった。」
地域の何気ない自然をデザインに変える。
値段は高めだが天然素材に敏感な50代60代に口コミで広がっていった。
事務所や売り場に選ぶのは荒れ果てた古民家。
築200年の空き家が実は大きな魅力を持っていることに気づき次々と改装した。
(石見銀山生活文化研究所 松葉登美所長)
「時間が作った味わいはどんな大きな投資でも買えないし作れない。
 すぐには。
 時間が作った価値はいちばん大事だと思う。」
売り方にもこだわっている。
東京駅への出店は断りあえて山すその高尾の古い駅舎に出店した。
いまや石見銀山のオフィスで働く社員は50人。
400人の町で8人に1人がここで働いている計算になる。
過疎や閉山によって価値がないとみられがちな田舎の資源をあらためて生かしたことが地域の再生につながっている。
(石見銀山生活文化研究所 松葉登美所長)
「むかし銀が算出されたように掘り下げていけば宝がある。
 それを一つ一つ掘り起こして
 それに新しい創造性を加えて次に残していきたいと思います。」


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