2月22日 BIZ+SUNDAY
震災直後に設立されたMAKOTO。
被災地のベンチャー企業を支援している。
100人以上の企業家に対し経営相談や資金調達を行ってきた竹井智宏さん。
漁業や農業など既存の産業が大きな打撃を受けた被災地。
竹井さんはこの逆境を新しいビジネスを生み出すチャンスととらえている。
(MAKOTO代表理事 竹井智宏さん)
「今 東北は分岐点にいる。
生まれ変わる東北を私たちは作る。
今のチャンスしかない。
今のチャンスに全力を尽くしていくことが必要。」
MAKOTOによってこれまでにないビジネスが被災地に生まれている。
たとえば寝たきりに近い人でも楽に移動できる足こぎ車椅子。
高齢化社会の新たなニーズにこたえるビジネスである。
将来を担う1、000人のIT技術者を被災地で育成するプロジェクトも始まっている。
若手のエンジニアが地域の子どもたちにアプリの開発を指導している。
(イトナブ代表 古山隆幸さん)
「たくさんの思い 夢 希望を残したまま亡くなった方がたくさんいる。
だからこそ自分たちが変えられるところを変えなきゃいけない。」
2月 MAKOTOは企業家を応援するイベントを開催した。
竹井さんが大切にしているのが人と人との新しいつながり。
壇上にのぼったのは震災後事業を始めた企業家たち。
ビジネスにかける熱い思いを語った。
(福島・いわき市の企業家)
「私の実家の製氷会社は津波で流され
父親も流されました。
元通りになってしまったら復興にかけた5年10年はロスだと思って
どうせかけるのであればさらに良くなった副島 東北 日本を作りたい。」
客席を埋め尽くした700人の聴衆。
その中には企業家に投資したいと考える人も数多くいた。
「私自身も今日 感染した。
社長の意気込みに観戦したみたいなそんな感覚を受けた。」
「情熱の塊のような人が集まっている。
来てよかった。」
震災によって失われた多くの命。
人と人のつながりをもう一度取り戻したいという思いがイノベーションを支えている。
(MAKOTO代表理事 竹井智宏さん)
「いろんな人たちにここに参集していただく。
その中から新しい結合 機運を生んで次につなげていく。
もっと目指す先は遠くにある。
これは一個の通過点に過ぎない。」