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アジアの若者を取り込め!日本企業のイメージ戦略 

2015-02-19 08:00:00 | ビズ プラス

2月8日 BIZ+SUNDAY


インドネシアの首都 ジャカルタ。
東南アジアでも特に成長著しい国である。
人口2億5,000万人の3割が二十歳未満の若者。
日本人を見ると決まって言うのが
「WAKU WAKU JAPAN」。
インドネシア最大の有料放送局では世界各国から買い付けた番組を184チャンネルで放送している。
そのひとつがWAKU WAKU JAPAN。
日本の番組だけを放送している。
1年前に始まったWAKU WAKU JAPANは日本のドラマや情報番組など現地の言葉で24時間届けている。
4世代9人家族のWAKU WAKU JAPANを見ている家庭。
見ていたのは日本でかつてヒットした恋愛ドラマ。
「主人公の2人は最初はけんかしていたけれど好きになったのよ。
 ちょっと待って。
 ママはこのドラマに夢中なんだから。」
「ぼくは『仮面ライダー』が好きなんだ。」
WAKU WAKU JAPANをきっかけに家族は日本びいきになったと言う。
「テレビはソニーだよ。」
「ドラマで見た女優のファッションがオシャレで
 まねをしたくでユニクロを買いました。」
現在250万世帯が契約するこのチャンネルは日本企業のイメージ戦略にも使われている。
(WAKUWAKU JAPANを運営 スカパーJSAT 田中晃取締役)
「日本の企業 スポンサーのニーズ
 アジアにでていくときに企業、自治体がプロモーションの場を求めている。」
たとえばJリーグ中継。
放送をきっかけに人気を集めたのがガンバ大阪である。
メインスポンサーのパナソニックはガンバ大阪の人気にあやかり
会社のイメージアップにつなげようとしている。
(インドネシアパナソニックグループ 菅沼一郎代表)
「パナソニックにとってアジアは戦略市場でありインドネシアは大きな大事な市場。
 スポーツをブランドイメージ構築の手段として使いたい。」
企業がイメージ戦略に使うのはテレビ番組だけではない。
日本発のアイドルグループ JKT48。
若者に絶大な人気を誇っている。
アイドルグループをイメージ戦略に使っているのは菓子メーカーの江崎グリコ。
同じ日本生まれであることを強調し売り上げを伸ばそうとしている。
(グリコインドネシア駐在員 田崎圭さん)
「JKT48とターゲットが全く一緒。
 グリコも日本のブランドというのを伝えたい。
 それをJKT48に託している。
 自分たちの身近な存在。
 ポッキーもそうありたいと思うのでそれを彼らに伝えてもらっている。」
40年前にインドネシアに進出した江崎グリコだが売り上げが伸びず苦戦していた。
似たような商品が多く存在感を示せずにいたのである。
(グリコインドネシア駐在員 田崎圭さん)
「韓国の商品は私たちの商品と一緒のようにおいしい。
 『このお菓子って何?』と言われた時に日本という信頼はあっても
 食べたらハッピーになるカッコイイというイメージは当時は無かった。」
そこで商品の品質だけでなくイメージで他社に差をつけようと考えた。
JKT48をCMに起用。
商品は10代の心を一気につかんだ。
「CMを見ると大好きなアイドルがこのお菓子を食べているので自分も食べたくなるの。」
江崎グリコのイメージ戦略のターゲットは10代だけではない。
ワゴンから降りた宣伝部隊はいきなり企業のオフィスに突入。
ターゲットは20代の女性たち。
将来母親になったとき子どもに商品を食べてもらう狙いである。
「このお菓子はCMで見たわ。
 面白いわよね。」
「JKT48が食べているのを見るとおしゃれだなって思うわ。」
「このお菓子を食べれば私たちもおしゃれよ。」
会社の売り上げはわずか2年で10倍に増えた。
(グリコインドネシア駐在員 田崎圭さん)
「企業1社では無理。
 ひとつの国のイメージ、あこがれをつくるのは。
 JKT48を推して友達どうしの楽しさを伝えるように
 日本のコンテンツの楽しさでみんなで攻めていかないと絶対に無理。」

 

 




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