2月8日 BIZ+SUNDAY
民主化と市場の開放が進むミャンマー。
海外から様々な商品が輸入されるようになっている。
なかでも目立つのが韓国の商品。
購買意欲を刺激しているのが韓国のドラマである。
女優のメイクやファッションがミャンマーの女性たちをとりこにしている。
化粧品店にはドラマで使われた韓国の商品が並び爆発的に売れている。
「韓国ドラマの女優はきれいで憧れます。
韓国ブランドを使えば私も女優みたいになれる気がします。」
ミャンマーに食い込む韓国。
その強さの秘密はどこにあるのか。
韓国で最も海外にドラマを輸出しているテレビ局 SBS。
2014年の番組輸出奥は80億円にのぼる。
輸出されるドラマは1カットずつ細かくチェックされる。
国によって文化や宗教の違いがあるからである。
たとえば放送するのが難しいキスシーンはアジア輸出版ではカットした。
こうした取り組みで東南アジア全域に番組の輸出を実現している。
韓国では番組の輸出は国家戦略に位置付けられている。
(韓国コンテンツ振興院 放送産業チーム長 ソン・イムギョンさん)
「韓国は人口が少ないため国内市場だけでは限界がある。
優れたコンテンツを制作して海外でヒットすれば韓国のイメージが上がり
企業が海外に進出しやすくなり経済発展につながる。」
国は番組の輸出を促進するためにテレビ局の支援を行っている。
すぐれた作品には3,000万円の助成。
テレビ局は安い価格で番組を輸出できる。
さらに国は輸出先に人気タレントを連れて行きPRイベントを開催。
合わせて韓国製品を展示しイメージアップにつなげようとしている。
(SBSコンテンツハブ グローバルチーム長 キム・ヨンファンさん)
「今の還流ブームが出来るまで放送局、俳優、政府機関
様々な人がたくさんの努力をしてきた。
日本は韓国に追いつけませんよ。」
一方 ミャンマーで韓国に後れを取っている日本も動き始めている。
日本をPRするイベント。
日本政府が日系企業に呼びかけ30社以上が参加した。
官民一体で取り組むのは初めてのことである。
(樋口建史ミャンマー大使)
「企業にとって投資・進出の対象国としてだけでなくミャンマーには5,100万の人口がある。
大きな消費市場としても魅力的な存在。」
日本に親しみを持ってもらう切り札はミャンマーで放送が始まる「あまちゃん」。
女の子が主人公のこのドラマで若者の心をつかもうという戦略である。
初めて見る「あまちゃん」に若者たちの反応は上々。
来場者は4万人。
韓国に追いつけるか
日本の挑戦が続く。
「面白そうなドラマね。」
「放送されたら必ず見るわ。」
(樋口建史ミャンマー大使)
「日本のコンテンツに日常的に触れることによって日本に対する距離感が縮まり親近感が増す。
それが企業の進出・ビジネスチャンス展開にとって土作りになる。
その上に豊かな実りが期待できる展開になる。」