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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

作業と創造

2018-03-21 07:34:58 | 毎日コラム
AIによって作業が人間から奪われようとしている。
私の仕事も結構な作業がいまだに残されている。
もちろん、それに対して前向きな気持ちをもって取り組むことができないような時もある。
もっといい方法、作業から逃げるやり方を探したくなる気持ちがある。
そんなときに思い出すのは、宮崎駿のことばだ。

面倒臭いことが一番大事。

このことばは「風立ちぬ」で特集されていた番組で、溜息のような言い方で彼が吐き出したものだ。
私はなぜかこのことばが心に残っている。

私たちはよりクリエイティブな仕事をすることが、人間らしいというふうに思わされている。
右から左に流すような、いわゆる作業から解放されて、人間にしかできないことを仕事とすることがこれからの社会で必要になると言われている。
なくなる仕事、なくならない仕事、そういう記事や話はよく話題にされる。

その多くは、作業から解放されることがメリットなのだろう。
だが、最前線の作業は、そこに思いや考え、配慮、そして発見がある。
プレゼンの準備も、その資料の印刷も、どういう構成で、どういう資料が見やすいのか。
それはすべて作業から生まれてくることではないか。

私たちは、そういう作業から解放されて、いや作業を奪われて、果たしてクリエティブな仕事だけをこなすことができるだろうか。
そんなことを思いながら、息子が創るブロックのジオラマを眺めている。
まぎれもなく、彼は作業としてブロックを組み合わせることで、新しい何かを生み出そうとしている。
何を作っているのか、父親の私にもわからないいのだが。
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