結婚しても、しなくても、どのみち君は後悔することになる。ーーーーソクラテス
真面目でダサい青年を味わい深くオダジョーは演じていました。後悔かあ~~!生きていることさえ後悔していることもあるようなときもあるような(笑)
ということで、オダジョーの新作「たみおのしあわせ」。8月14日の夕方、京都シネマにて鑑賞。お盆休みの真っ只中に行って来ました。
今回はオダジョーと原田芳雄が親子で共演です。しかも父子家庭という設定。生真面目な青年民男を自然体でしかもコミカルにオダジョーは演じていましたね。それに対して、父伸男役の原田芳雄も一見子どもの幸せを一途に思うお父さんってイメージなんだけど、その裏では、勤務先の宮地(大竹しのぶ)とラブラブで。上手くやっているちょっとやるじゃんおっさんという、そんなニつの顔を持つ役です。
たみおを何とか結婚させたい父、そりゃ、できるなら結婚したい、息子
さてしあわせとはなに?たみおと一緒に考えよう!うんうん興味あるキャッチコピーです。
神崎民男(オダギリ ジョー)は、とある郊外の町で父伸男(原田芳雄)とともに暮らしている。2人が住んでいるのは亡き母の実家で離れには、医者の祖父が使っていた診察室が残っていた。
民男は女性との付き合いがあまり得意ではない。そんな民男は父が勤める会社の社長の紹介で見合いをしたばかり。相手の瞳(麻生久美子)はちょっとワケありの風情が漂う美女デートでも巧みにリードする。父伸男とも話を上手く合わせる。
そんな瞳から、プロポーズの言葉を先に切り出され、ちょっとたじろぐ民男我に返った民男は家まですぐに父に縁談がまとまったと報告伸男はこれで社長に面子が保てると、ホッと胸をなでおろした
神崎家は、伸男の家ではない。亡き妻の実家である。そこに息子民男と暮らしているわけだ。そして離れには医者だった祖父の診察室が残されていた。
そんな神埼家に怪奇現象が起こる。
怪奇現象その①消して外出したはずなのに、エアコンが付いていた?
怪奇現象その②部屋の中がタバコ臭い?
伸男の見解は、以前交際していた宗像(石田えり)が嫌がらせのため、に侵入したのではと思っていた。そんなこんなで、宮地のアドバイスで玄関の鍵を変えるんだけど・・・・・。
実は亡き妻の弟、透(小林薫)が天井裏に住んでいたのだニューヨークで一旗揚げるはずが、失敗して舞い戻ってきたというのだ。
でもタバコを買いに出たところで、近所の老人に見つかってしまうことに。その後はその老人たちと関わることになり、離れの診察室を貸し出すということになっていく。宮地とは、神崎家に訪ねてきたことが縁で、となってしまう。伸男はそれを知らず、お気の毒ってところ。
宮地に振られたものの、民男の婚約者、瞳にもアプローチされたりと・・・・。民男とはまったく違いモテモテのおじさんである。
瞳自身も何を考えているのか?伸男にネクタイをプレゼントしたり、結婚式当日伸男に肩を寄せるなどと不可解である。その一方、民男に「私のこと、ちゃんと見ていてね」と言い、民男をその気にさせるのだから。
この浴衣姿で瞳は、民男の心をパンチ!
宮地と伸男の交際を知った民男は、自分同様父も結婚して幸せになってほしいと願うだがある日診室が老人の利用場所となっていることを発見!そして宮地と透が付き合っているという事実をも知ることに父のことを思うとやるせない思いに駆られる民男だった。
いよいよ結婚式当日、何故か、宮地、透、宗像の姿もある。不穏な空気に包まれて挙式は始まる。
さてさてこれでいいのか?しあわせってなに?結婚ってなに?愛ってなに?そんな疑問が駆け巡る。そして民男、伸男が選んだ結末は???
そうこれです。もうお分かりですよね?民男の脳裏、伸男の脳裏に巡ったそれぞれのことはこのような結末へと・・・・・。
解説&あらすじ(goo映画より)
父・伸男と2人暮らしの神埼民男はオクテで恋愛下手だが、最近お見合いした瞳とはうまくいき、結婚を目前に控えていた。一方伸男は部下の宮地と交際中。しかし民男の目を気にして、関係を秘匿していた。そんな中神埼家の天井裏に、ニューヨークから逃げ帰った親戚の透が居着く。透は偶然宮地に発見されてしまうものの、なんと2人は恋に落ちてしまい……。
お見合いをしてなんとなく結婚へと進んでいく息子・民男。部下とつきあいつつも息子の目を気にしてしまう父・伸男。そんな2人の関係を通して、しあわせのかたちをゆるゆると映し出していく、コミカルなドラマ。オクテな青年の民男を演じたオダギリジョーは、その格好良さを完全に封印。ダサいオーラを身にまとっての演技はなかなか新鮮だ。伸男を演じた原田芳雄も息子に弱い伊達男を好演。そんな2人の演じた親子の関係は、民男の婚約者・瞳をはじめ周囲の人々や出来事に揺れ動かされ続けながら、クライマックスで衝撃の展開を迎える。その姿は爆笑ものだが、同時に胸にちょっとだけ刺さるものを感じることになるだろう。
監督は、あの岩松了さん。15年ぶりにメガホンを撮ったそうです。
岩松さん、この作品を持って、ニューヨークへ。詳細はこちら