ENTRE LES MURS(フランス語)
THE CLASS(英語)
笑って、怒って、ぶつかって生きる。
教師フランソワと24人の生徒達。
数々の賞に輝いた本作、京都でも先週の土曜日から公開されました。京都シネマは、ミスチルの映画はもちろんのこと、キャタピラー、トイレット、すべてが満席・立ち見と盛況でした。そして本作も開場直前に、同じく満席です。
何とか座って観れたので助かりました。
ドキュメンタリー?最初はそんな気がしました。実は正真正銘のフィクションだそうです。その上驚いたのは先生役のフランソア・べゴドーは元教師で脚本家で演技経験なし、そして生徒役の24人の中学生も演技経験のない本物の中学生というのですから、もう本当にびっくりものです。
一体どのように撮影したのかしら?あまりにもリアルなので、演技とは思えないほど自然なものだった。
実は、先生役のフランソワより、私は年齢も随分上です。だからここに登場する24人の生徒をどれだけ理解出来るかななんて正直考えてしまいました。フランソワのやり方が良いか、悪いかは別として。ここまで体当たりで彼らに向き合えるかもはっきりいって自信もない、、、、。なんせあくまでも傍観者だから、好き勝手に言えるけど。でもそれじゃあいけないしね。
さてパリ20区という場所、パリの中でも下町だそうです。裕福な地区でもなく、また一定の民族が固まって住む地区でもないそうです。まさに様々な民族が住み、そして昔から住むフランス人が共存する地区。もっともフランス社会を象徴する地区だという。そんな地区の学校なので、問題を多く抱えている。
私たち日本人が描く常識的なフランス人の子供はごく僅か。将来のことを考える親は、この学校に通わせることをせず、私学校に通わせるのが多いようです。
教師フランソワの対話重視の教え方は、なかなか画期的かも。
彼らの自発的な勉学意識を駆り立てる。そして対等目線かしら?いかにも教育者ですっていう態度でないところはとても良いと思う。ちょっと大人げない部分もあったりしたけど、、、、。それはそれでOKじゃないかと思いました。
STORY(キネマ旬報より拝借)
特にこの2人の女の子は私には印象深かった。
クンバ(右)は教科書を朗読しないと言う。去年の素直な彼女は一体どうなったのか?自己紹介の文面には、「先生とはもう話しません」
エスメラルダ(左)はいつもふざけてばかりいる生徒だった。そんな彼女の紹介文は「警察官になりたい。いい警察官がいないから」
彼女の真面目ない一面が見れたって感じだね。
スレイマンは、自己紹介文に「僕のことは僕にしか分かりません」と書いて、フランソワに書きなおすように言われ、何と家族や友人の写真を撮ってくる。このやり方にフランソワは心から素晴らしい!と褒める。スレイマンも素直に喜ぶ。しかしその後些細なことから、怒りを爆発。校長室に連れて行かれる。
校長、教師、生徒代表が出席する成績会議。生徒代表は、エスメラルダとルイ―ズ。お喋りしながら、お菓子を持ちこむ。そして、点数をメモしながら教師たちの発言とともにクラスの皆に報告。ここで大きな言葉の誤解が発覚。スレイマンに対するフランソワの言葉「能力の限界」。これが彼の怒りとなり、、、、、。本当はかばうための言葉だったんだけどね。結局退学処分に、、、、、。
思わず口にした言葉が、エスメラルダたちに反感をかうことに。「娼●」なんて言うのはちょっとね。
上手くいかないこともあるけど、逃げることはせず、生徒と真剣に向き合うというフランソワの姿、素晴らしいです。生徒たちも等身大の自分たちを素直に表現していました。リアリティな彼たちの姿にとても感動しました。
解説(allcinemaより拝借)
2008年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールに輝いた感動作。多くの移民が暮らすパリ20区のとある中学校を舞台に、出身国も生い立ちもバラバラな24人の生徒が学ぶ教室の1年間を見つめていく。教師役を演じているのは、自らの実体験を基に書き上げ、本作の原作ともなったベストセラー『教室へ』の著者、フランソワ・ベゴドー。また、24人の生徒役も、実際に中学校で希望者を募り、約7ヵ月間にわたって行われたワークショップを通じて選ばれた演技未経験の中学生たちとのこと。監督は「ヒューマンリソース」「タイム・アウト」のローラン・カンテ。
メディア | 映画 |
上映時間 | 128分 |
製作国 | フランス |
公開情報 | 劇場公開(東京テアトル) |
初公開年月 | 2010/06/12 |
ジャンル | ドラマ |
映倫 | G |