ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

ローリング・ストーンズ (Rolling Stones)

2006年03月13日 | ミュージシャン
♪お気に入りアーティスト45(海外篇その32)


 1960年代の日本の洋楽ファンの中には、「ビートルズ派」と「ストーンズ派」の二大勢力があったようです。
 どちらも黒人音楽をルーツとしていることに変わりはないのですが、今聴き比べてみると、やっぱり全くカラーが違うんですね。当時の洋楽ファンが両派に分かれていたのも当然といえば当然なのかも。
 ぼくが洋楽を聴き始めた頃は、人気のあるバンドもたくさん存在していて、ファンが「ビートルズ派」と「ストーンズ派」に分かれる、なんてことはもうありませんでしたが、ぼくは言うなれば「ビートルズ派」でした。同じく黒人音楽をルーツにしていても、ビートルズの方がはるかにポップで洗練されていたように感じてたんです。
 ぼくがストーンズを聴くようになったのは、なんと20歳台も半ばを過ぎてからでした。われながらおかしいくらい異様に遅い「ストーンズ・デビュー」です。


     


 ロック・ミュージックを反体制の象徴のひとつとするなら、ストーンズなどはまさにその旗手と言えるでしょう。だからこそ怒れる若者たち、鬱積した心を抱える若者たちがストーンズを大きく支持した、とも言えるのかもしれませんね。
 「セックス、ドラッグ、ロックンロールがあればいい」、とはジャニス・ジョプリンが言ったとされている言葉ですが、まさしくこれはストーンズにも当てはまる言葉です。(歌詞にもキワドイものが多いですよね)
 ストーンズのことをよく「永遠の不良」なんて言いますが、ワルいことをするだけではただの「悪党」。「不良」はカッコよくなくちゃいけない。ストーンズからは見事な「不良の美学」みたいなものを感じます。だいたい60歳過ぎてもアツくロックし続けることって、ある意味最高に不良ですもんね。ぼくだって60歳過ぎてもベースをがむしゃらに引き続ける不良爺さんになりたいです。


 ローリング・ストーンズのデビューは1963年。バンド名は、彼らの尊敬するシカゴ・ブルースの大御所、マディ・ウォーターズの名曲、「Rolling Stone」に因んだものである、というのは有名な話ですね。ヴェンチャーズなどと並ぶ、世界でも有数の長命ロック・バンドでもあります。1989年には「ロックの殿堂入り」も果たしました。
 2003年には、あの「不良の中の不良」、ミック・ジャガーが「ナイト」の称号を受けました。時代は変わったんですね~。ロックやってる、というだけで不良扱いされた時代があった、というのがウソみたいです。


     


 1991年にベースのビル・ワイマンが脱退、今ではミック・ジャガー(vo)、キース・リチャーズ(g)、ロン・ウッド(g)、チャーリー・ワッツ(drs)の4人編成(ベースのサポートにダリル・ジョーンズ)となっています。
 チャーリーは、ジャズ・ドラマーとしても活動していますね。


     
     ビル・ワイマン在籍時のローリング・ストーンズ


 ストーンズはリズム&ブルースの影響を非常に強く受けていて、黒人音楽をリスペクトし、黒人になりきって演奏しようとさえしているのはよく知られていますよね。
 そして、ソウル、東洋音楽、サイケデリック、グラム・ロック、ディスコ、ニューウェイヴなどなど、その時々の流行をうまく取り込みながら、一貫してリズム&ブルースをベースにしたロックンロールを演奏し続けています。ストーンズの音楽って、耳だけで聴くものじゃない。体感するものなんですよね。
 ステージでのパフォーマンスもカッコいい! 単なるロック・バンドではなくて、ストーンズはすぐれたエンターテイナーなのです。
 昨年8月には、8年ぶりにアルバム「A Bigger Bang」を発表して、健在ぶりを示してくれました。


     
     Rolling Stones 「A Bigger Bang」


 ぼくの、ストーンズの愛聴曲は、
 「ホンキー・トンク・ウィメン」、「ブラウン・シュガー」、「ダイスをころがせ」、「悲しみのアンジー」、ほかには「アンダーカヴァー」だとか、「スタート・ミー・アップ」、「サティスファクション」、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」、「愚か者の涙」などなど、ほんとにキリがありません。
 「アンジー」はよくフォーク・ギターで弾いて遊んでました。


 そのローリング・ストーンズがやって来ますね。
 3年ぶり5度目の来日公演です。麻薬常習の前歴などのために、彼らの来日は1990年まで日本政府から許可されなかったことを思うと、隔世の感があります。
 今回は、3月22日の東京ドームを皮切りに、4ヶ所・5公演。初登場の名古屋では、5万5千円のゴールデン・サークル席が発売当日に完売したそうです。
 このブログをご覧になっている方の中にもこのライヴに行かれる方が何人かいらっしゃるようです。ウラヤマシイ!ぜひぜひたっぷり「ローリング」してきてくださいね。
 ぼくも一度はストーンズのライヴに行ってみたいんですけどね。。。


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コメント (10)
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