ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

When I Was Fifteen

2007年10月24日 | 随想録

          △今日久しぶりに見た卒業アルバム

 
 ぼくが現在の住まいに引っ越してもう10年が経ちます。その前の5年間で2度引っ越しを経験しました。都合3度の引っ越しで、本やレコードをだいぶ処分してしまいました。また、引っ越しのドサクサでどこかに紛れたりしたのも結構あります。モッタイナイことをしたな~、と今にして思うんですが、処分したり失くしたりしたものは仕方がない、そうあきらめています。


 たまに納戸の奥深くに片付けてあるダンボール箱を開けてみるんですが、思わぬものが出てくることがあります。今日は中学の頃に買ったロック雑誌が一冊だけ残っているのを発見しました。そして中学の卒業アルバムが箱の下に埋もれているのを見つけ、しばし懐かしい写真に見入っていました。


 自分が中学3年生、15歳の頃は、たしか1ヶ月にお小遣いを2~3000円貰ってたんじゃなかったかな。その当時はすでにロックにどっぷり浸っていたので、小遣いの使い道は、レコード、カセット・テープ、ロック雑誌などでした。
 ロック雑誌といえば、「ミュージック・ライフ」誌ですね。それと時々たしか小学館から出ていた「ザ・ミュージック」も買っていました。


     
     『ミュージック・ライフ』誌


 「ミュージック・ライフ」は、古本屋さんでバックナンバーをだいぶ買った記憶があります。本を読むのも好きだったので、ついでに文庫本を漁ったり。「ミュージック・ライフ」は一番古いものは1968年頃のから手に入れてたんです。新刊の「ミュージック・ライフ」がたしかその頃4~500円くらいしたのかな、その新刊の方もお小遣いが許す限りよく買っていたものです。


 レコードはラジオで聴いて、どうしても欲しいものだけ買ってました。シングル1枚が600円、LP1枚が2500円だったので、新品のLPレコードなどはなかなか買えなかったですね。これも中古ショップによくお世話になりました。なにしろLPが1枚1200円とか1500円で買えるんですから。2カ月に1枚くらいのペースで買ってたような気がします。しかも、「ハズレ」を貴重な小遣いを割いて買うわけにはいきませんから、前もって聴いたことがあり、なおかつ欲しいものを慎重に買っていたんです。


 その代わりに活用した手が、「FM放送のエア・チェック」と「友達と貸し借りをする」ことです。
 FMではアルバムを丸ごと放送してくれることがあったり、ヒット・チャート以外の曲がかかったりしていたので、とても重宝してました。当時はNHK-FMとFM大阪の2局しかなかったのですが、FM大阪は受信状態が悪く、雑音まじりだったので、もっぱらNHKを聴いてましたね。ハード・ロック・ライヴ特集とか、60年代特集、その年のヒット曲特集など、時々いろんな特集を一週間にわたって放送してくれていて、未だにその時録音したテープが残っています。


     
     今日見つけた雑誌『guts』     


 友人との貸し借りも有効な手段でした。サイトウ君からはビートルズ関連のアルバムを全部録音させてもらいましたし、ヨシダ君からはサンタナ、フー、エマーソン、レイク&パーマー、ピンク・フロイド、エルトン・ジョンなどを始め、さまざまなバンドのレコードを聴かせて貰いました。
 10歳ほど年上の従兄もロック通で、その時にはすでに数百枚のレコードを持っていました。従兄からはドゥービーズやオーリアンズ、リトル・フィートなどのアメリカン・ロックを教えて貰いました。


 エア・チェックと借りたレコードの録音のために、カセット・テープは必需品でした。高いテープはなかなか買えなかったですね。安いTDKやマクセルは良い方で、聞いたことのないメーカーのテープをスーパーでさらに安く買ったりしたものです。
 そんなこんなで、お小遣いのほとんどは音楽関連の買い物に消えてしまっていました。今では自由になるお金がその頃より格段に増えていますから、「オトナ買い」で一度にCDを何枚も買ったり、欲しいと思った本は後先を考えずに買ったりできますが、ありがたみという気持ちはやっぱり15歳の時の方が大きかったですね。やっと手に入れたレコード、何度聴いても飽きる、ということはなかったような気がします。


 中学の卒業アルバムを見ながら、15歳の頃のことを思い返していた今日の夕方でした。


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コメント (16)
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