雪の女王 アンデルセン童話集(1) | |
エドマンド・デュラック,荒俣 宏 | |
新書館 |
雪の女王のテンプレートを見ているうちに、アンデルセンの『雪の女王』
を読んでみたくなり、図書館で借りてきました。アンデルセンは『マッチ
売りの少女』や『おやゆび姫』や『みにくいあひるの子』その他、おなじ
みの童話をたくさん書いていますが、その中でも『雪の女王』は かなり
の長編で、7部からなっていて、童話と一口に言うには構成がなかなか
複雑な、ちょっと大人向けのお話かもしれません。でも、アンデルセン
のお話は童話とはいえ、結構社会派の時代を反映したものもたくさんあ
ります。ただ、昔話を採取したグリム童話のような残酷さはなく、たい
ていハッピーエンドで終わっているのは、アンデルセンの温かい、多少
ロマンチックな性格故のような気がします。
雪の女王 (いわさきちひろ画紙芝居選) | |
岩崎 ちひろ | |
童心社 |
あるところにカイとゲルダという仲良しの男の子と女の子がいました。
ある日、割れた悪魔の鏡のかけらがカイの眼と心臓に突き刺さり、カ
イは愛情を感じられない人間になってしまいます。そのカイを見かけ
た雪の女王は彼を氷の宮殿へ連れて行きます。春になって、ゲルダ
はカイを探す旅に出ます。大変な苦労をし、殺されそうになりますが、
親切な王子や王女、山賊の娘、それに太陽や花や鳩やトナカイに助
けられ、雪の女王の宮殿にいるカイのもとへたどり着きます。ゲルダ
の流す熱い涙に、カイの眼と心臓に刺さった鏡のかけらが流れ落ち
カイはもとのやさしい男の子に戻ります。
雪の女王 [DVD] | |
声の出演: 熊倉一雄 | |
アイ・ヴィー・シー |
『雪の女王』はドラマチックなお話なので、何度も映画化、アニメ化さ
れています。とりわけ1957年のロシアのアニメ映画は秀逸で、日本
のアニメ創成期に大きな影響を与え、宮崎駿もショックを受けたとか。
雪の女王の存在が魅力です。日本の雪女と通じるところがあって、
恐ろしいけれど、美しい。このアニメでは、雪の女王とゲルダの声優
が同じなのだそうです。二人は悪と善という対極にいるようで、実は
同じ意味を持つ存在と考えられるのでしょうか?