水郷潮来はとても有名ですが、厳密には利根川の支流の新左衛門川沿い
の加藤州十二橋の掛かった水路と前川を行く新しい前川十二橋の水路が
あります。加藤州十二橋は昔川岸のそれぞれの家が行き来するためにか
けられた木製の橋で、とても情緒があります。
訛りのチャーミングなおばさん(おばあさん?)の船頭さんの船で、
まず広い利根川から
水路へ通じる水門へ、
アヤメの絵の描かれた水門を開け、利根川と水路の水面の高さを同じに
してから、水路へ入ります。
そこからは、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。
白藤の垂れ下がる橋の下をくぐり、素朴な屋形船とすれ違い、ゆらゆら。
船頭おばさんは、サービスで前川十二橋も回ってくれました。こちらの方
が広々していますが、風情は加藤州十二橋の方があるような。でも五月
末から始まるあやめ祭りはこちらで行われるようです。かつてお店であっ
たらしい伊太郎小屋がなかなかの廃屋になっていました。橋幸夫の潮来傘
は一世を風靡しましたね。潮来の伊太郎、年配者には懐かしい名前です。
橋の規模もこちらの方が大きく、
岸辺はツツジが満開で、ゆったりした屋形船の水郷巡りを満喫しました。
あやめ祭りには、応募して抽選で選ばれた潮来花嫁さんが船で行き、懐
かしくも美しい日本の風景が見られるそうです。