秋晴れの一日、なっちゃんを連れて娘と河口湖へ向かいました。東名高速
は集中工事で大渋滞。河口湖畔についたころにはもうお昼。それでもまあ、
最初の計画通り、まずは
カチカチ山ロープウエイで見晴らしの良い所へ行
くことにしました。タヌキカーとウサギカーが交互に動いています。
標高1075メートルの山頂からは富士山や河口湖や遥か彼方の山まで見
渡せる良い景色です。なぜカチカチ山?ペットのなっちゃんも一緒に登れ
るけれど、ケージに入れないとダメだとのこと。怖かったようです。
平日なのに外国人の観光客で大混雑。ご迷惑をおかけしましたが、なっちゃ
んをなんとかケージに押し込んで、登りました。ケージを運んだ娘も怖い思
いをしたなっちゃんもお疲れさま!
カチカチ山の昔話はだれでも知ってると思いますが、なかなかに酷い話で
すよね。狸がおばあさんをだまして殺し、おばあ汁にしておじいさんに食べ
させ、兎が狸に復讐して殺すっていう、なんとも残忍でむごいお話です。
まあ昔話って、洋の東西を問わず結構過激なのですが。この話を太宰治
が、「瘤取り」「浦島」「舌切雀」とともに「お伽草子」という作品にしました。
その時にこの山をカチカチ山と想定して書いたので、ここがカチカチ山に
なったそうです。
あとひと月もすれば、もみじが色付いてきれいでしょうね。
うさぎ神社がありました。太宰治の「カチカチ山」は原話に負けずかなりシュ
ールです。兎がキュートな女子高生、狸がさえない中年の男という設定です。
悪ぶっているが小心者の狸に、若さゆえの冷酷さで復讐をする兎、現代に
もあるかも?と思える、けれど残虐なお話です。でもロープウエイに乗る人
は、そんな内容に関係なく、たぶん絵本で読んだ緩いバージョンのカチカチ
山のイメージと風景を楽しんでいるようでした。
今じゃ、狸も兎も仲良しです。
穴を覗いて写真を撮るコーナーですが、狸か兎かと思いきや、なんと
お団子!なっちゃんが穴の向こうにいるのですが、妙に非現実的!
なかなか面白い所でしたよ。