京都左京区、東山の麓、哲学の道をそぞろ歩き、銀閣寺や法然院を訪れ
ました。まだ早いかなと思っていたのに、ちょうど紅葉が見ごろでした。
春も良いけれど、秋の木々の緑、黄色、赤のグラデーションの美しいこと!
道端の何気ない野菊や赤い実にも、ゆかしい秋を感じます。
銀閣寺から法然院へ、またその先へと下っていくと、
ガイドブックには出ていないけれど、それなりに由緒ありげなお寺や
神社に出会います。さすが京都。ここは法然院から少し南に下がった
ところにある住蓮山安楽寺。後鳥羽上皇とこの寺を開山した住蓮上人
と安楽上人の惨くも悲しい逸話のあるお寺だそうです。そんなことは
露知らず、なんと風情のある静かなたたずまいのお寺だろうと思いな
がら前を通り過ぎて終わりました。
ここは9世紀創建という古い大豊神社。狛犬ならぬ狛ネズミで有名だそ
うです。そんなことは露知らず、本殿の前の春には美しいらしい枝垂れ
梅の枯れ枝が何だかおどろおどろしくて、早々に引き上げ、狛ネズミの
お社は見るにいたらず、残念なことをしました。