昨日、映画『ニューワールド』を見てきました。
最近、無性に、ベタなラブストーリーが見たいモードだったんです。で、何か、ベタベタなラブストーリーの映画はないかなぁ~と、チェックしてみたら・・・もう、『ニューワールド』が公開されていたので、見に行ってきた・・・という訳です。
この物語は1600年代、新大陸発見時の、イギリス人男性とネイティブ・アメリカン娘の恋物語です。
劇場で予告編は何度も見たのですが、あまり前知識とか無かったんですよ。これって、もしかして、ディズニーの長編アニメ映画になった『ポカホンタス』の物語のようですね。でも、『ポカホンタス』を見ていない私は、本当に何の前知識もなく、鑑賞いたしました。
「一生を変えてしまう恋がある」
というキャッチフレーズに惹かれて、ベタベタ甘々のラブストーリーを期待していたのですが・・・・・どうも・・・そうではなかったようです。凄いラブストーリーを期待していた私には、かなり肩透かしな感じでしたがA^^;;
時代は1607年。新大陸を発見したイギリス船の一団が、北アメリカ大陸に上陸します。早速、入植の準備を始める彼らですが、新大陸には、先住民・・・ネイティブ・アメリカンが住んでいました。
主人公のスミスは、その先住民の族長との交渉役として、先住民の治める集落へと赴きますが、逆に、囚われの身となってしまいます。
殺されそうになった彼を救ったのは、族長の末娘ポカホンタス。彼女の「殺さないで!」という懇願により、スミスは命拾いをします。そして、族長は、スミスが、一族の中でももっとも聡明なポカホンタスに海の向こうの知識を教えることを条件に、彼を集落へ住まわせるのです。
ところが、毎日のコミュニケーションを通して、スミスとポカホンタスは恋に落ちます。余所者と娘を一緒にさせるわけにはいかないと思った族長は、スミスを解放することにします。そして、イギリスからの帰りの船が来たら、直ちに、入植を取りやめここから立ち去るよう告げます。さもないと、入植者達の砦を攻める・・・と。
仲間の元に戻ったスミスですが、入植者達で築いた砦の中は地獄のようになっていました。食糧も底をつき、伝染病も発生、しかも、待てども待てどもイギリスからの船すら来ない・・・。メチャクチャになった砦内を正すべく、スミスは指揮官となります。そして、春が来て、イギリスから船が到着。なんとか砦内の生活も立て直されました。が、彼らは、ここを入植地として開拓しようとしているので、当然のことながら、立ち去ろうとはしませんでした。
先住民の族長との約束は破られるわけですね。
当然、先住民達は、軍隊を作って、入植の砦に攻め込んできます。が、ポカホンタスがこっそりとスミスに仲間が攻めてくる・・・と密告したため、イギリス人側も、それに応戦。先住民vs入植者の戦いとなり・・・互いにたくさんの死者が出るのでした。
そして、ポカホンタスはイギリス人の味方をした罪で、集落を追放されます。そして、人質として入植者の砦に連れてこられるのでした。
それでも、スミスの愛だけを信じて、一族を捨て、イギリス人の中に溶け込もうとするポカホンタス。そんな彼女を見て、スミスは、彼女から自然を、一族を奪ったのは自分だ・・・と責任を感じ、彼女の元を去る決意をします。「自分は死んだとポカホンタスには告げてくれ」と言い残し、イギリスに戻り、インド航路開発の職に就くのです。
スミスは死んだと思ったポカホンタスは、魂の抜け殻となりますが、やがて、タバコ栽培を営むイギリス人入植者と結婚。彼を愛しては居なかったけれども、一男をもうけ、穏やかに暮らすようになります。そして、やっと、夫と子供への穏やかな愛情を覚えた頃、スミスが実は生きていたということを、噂で知るのです。そして、夫に「貴方のことは愛しては居なかった。彼が死んだと思ったから、貴方と結婚したんだ」と告げるのですが・・・その後・・・。
と、ストーリーはこんな感じです。率直な感想と致しましては・・・ラブストーリーとしては、少々ドラマがないかなぁ~というか、物足りないかなぁ~と言う感じ。2時間以上の、とても長い映画でしたが、「物語としての動き」が、少ないんですよ。
ただ、悠久の自然が、とても美しく、ゆったりと描かれるので、その「悠久の自然に包まれながらの人間の物語」として捉えるのであれば、まあ、こういうのも有りかなぁ~とは思いますが。
会話などの台詞も、極端に少なく、スミスとポカホンタス、そして、後半からはポカホンタスの夫となる男性、この3人のモノローグで、彼らの心情や感情の動きが語られるんですよね。自然を背景に、こうして表現される心裡は、とても美しい表現方法だなぁとは思うものの、唐突感が否めませんでした。
例えば、スミスが最初は、「イギリスを捨てても良い」と思うほど、ポカホンタスのことを愛していたのに、先住民と戦争になり、彼女が一族を追放されイギリス側にやってきた途端、「僕は彼女にふさわしい男じゃない。彼女の元を立ち去るべきだ」と、心境の変化が起こるわけですが、これがなんか、唐突な感じなんですよね。そして、ポカホンタスが別の男性と結婚した後に、スミスが生きていることを知り、夫に「貴方を愛しては居ない」というものの、また、スミスと再会し、最終的には夫の元に「愛してる」と言って戻ってくるのも・・・唐突な感じがA^^;;
台詞が少なく、心理描写が多いからかも知れませんが、
「この心境の変化は何なの!!??」
と思ってしまいました。・・・って、私が理解力に乏しいだけかしら??
そして、個人的には、主人公のスミスの行動が理解・共感できなかったんですよね。「彼女からネイティブの生活を奪たのは自分の責任だ」って言って、彼女の元を立ち去るのですが・・・。
・・・アンタ、責任放棄かい!!??
と思ったのは、私だけでしょうか??
確かに、ポカホンタスはスミスと恋に落ちたことで、その一生は大きく変わってしまったと思います。もし、彼と出会わなかったら、純真な先住民達の中で、何の変化もなく、幸せに心豊かに暮らしたことでしょう。けれども、彼を愛してしまったがために、一族を裏切るような行為をし、追放され、慣れないイギリス人社会で暮らすこととなる。そんな彼女を置いて、1人立ち去る・・・って酷くないですか?? 逆に、責任を感じるのなら、責任とって、彼女と共に人生を歩んでいけばいいのに・・・スミスは単に、逃げているだけじゃないのかなぁと思わずには居られませんでした。あくまでも、私の個人的な意見ですがねA^^;;
登場人物の「動き」というのは、とても少ない映画だと思います。
しかし、その、「静」の部分と、ゆっくりと進行する物語が、背景となる大自然とマッチしていたのは確かですね。
先住民達の住む、手つかずの大自然。
イギリス側がせわしなく私利私欲に富んだ人間達に対し、ネイティブ側の純真でゆったりとした人間。けれども、どちらにしても、この雄大な自然に抱かれてしまえば、人間の感情なんてちっぽけなものなのかもしれない・・・悲恋に終わったスミスとポカホンタスの愛も、この大自然の目から見れば、一つの通過点にしか過ぎないのではないか・・・そう思えるくらい、ゆったりとした自然美は見事でした。
また、印象的だったのは、エンドロール。
普通、エンドロールになると、音楽が流れるじゃないですか?
でも、この映画のエンドロールは、基本的には音楽は無しでした。
ただ、鳥のさえずりや、木々のざわめき、川のせせらぎなどの自然の音のみだったんですよ~。
そこは、とても印象的でした。
もしかして、この映画の主人公は「自然」なのかな?と思ったり(違)。
とりあえず、ディズニーの『ポカホンタス』を見てみたいなぁと思ったのでした^^
最近、無性に、ベタなラブストーリーが見たいモードだったんです。で、何か、ベタベタなラブストーリーの映画はないかなぁ~と、チェックしてみたら・・・もう、『ニューワールド』が公開されていたので、見に行ってきた・・・という訳です。
この物語は1600年代、新大陸発見時の、イギリス人男性とネイティブ・アメリカン娘の恋物語です。
劇場で予告編は何度も見たのですが、あまり前知識とか無かったんですよ。これって、もしかして、ディズニーの長編アニメ映画になった『ポカホンタス』の物語のようですね。でも、『ポカホンタス』を見ていない私は、本当に何の前知識もなく、鑑賞いたしました。
「一生を変えてしまう恋がある」
というキャッチフレーズに惹かれて、ベタベタ甘々のラブストーリーを期待していたのですが・・・・・どうも・・・そうではなかったようです。凄いラブストーリーを期待していた私には、かなり肩透かしな感じでしたがA^^;;
時代は1607年。新大陸を発見したイギリス船の一団が、北アメリカ大陸に上陸します。早速、入植の準備を始める彼らですが、新大陸には、先住民・・・ネイティブ・アメリカンが住んでいました。
主人公のスミスは、その先住民の族長との交渉役として、先住民の治める集落へと赴きますが、逆に、囚われの身となってしまいます。
殺されそうになった彼を救ったのは、族長の末娘ポカホンタス。彼女の「殺さないで!」という懇願により、スミスは命拾いをします。そして、族長は、スミスが、一族の中でももっとも聡明なポカホンタスに海の向こうの知識を教えることを条件に、彼を集落へ住まわせるのです。
ところが、毎日のコミュニケーションを通して、スミスとポカホンタスは恋に落ちます。余所者と娘を一緒にさせるわけにはいかないと思った族長は、スミスを解放することにします。そして、イギリスからの帰りの船が来たら、直ちに、入植を取りやめここから立ち去るよう告げます。さもないと、入植者達の砦を攻める・・・と。
仲間の元に戻ったスミスですが、入植者達で築いた砦の中は地獄のようになっていました。食糧も底をつき、伝染病も発生、しかも、待てども待てどもイギリスからの船すら来ない・・・。メチャクチャになった砦内を正すべく、スミスは指揮官となります。そして、春が来て、イギリスから船が到着。なんとか砦内の生活も立て直されました。が、彼らは、ここを入植地として開拓しようとしているので、当然のことながら、立ち去ろうとはしませんでした。
先住民の族長との約束は破られるわけですね。
当然、先住民達は、軍隊を作って、入植の砦に攻め込んできます。が、ポカホンタスがこっそりとスミスに仲間が攻めてくる・・・と密告したため、イギリス人側も、それに応戦。先住民vs入植者の戦いとなり・・・互いにたくさんの死者が出るのでした。
そして、ポカホンタスはイギリス人の味方をした罪で、集落を追放されます。そして、人質として入植者の砦に連れてこられるのでした。
それでも、スミスの愛だけを信じて、一族を捨て、イギリス人の中に溶け込もうとするポカホンタス。そんな彼女を見て、スミスは、彼女から自然を、一族を奪ったのは自分だ・・・と責任を感じ、彼女の元を去る決意をします。「自分は死んだとポカホンタスには告げてくれ」と言い残し、イギリスに戻り、インド航路開発の職に就くのです。
スミスは死んだと思ったポカホンタスは、魂の抜け殻となりますが、やがて、タバコ栽培を営むイギリス人入植者と結婚。彼を愛しては居なかったけれども、一男をもうけ、穏やかに暮らすようになります。そして、やっと、夫と子供への穏やかな愛情を覚えた頃、スミスが実は生きていたということを、噂で知るのです。そして、夫に「貴方のことは愛しては居なかった。彼が死んだと思ったから、貴方と結婚したんだ」と告げるのですが・・・その後・・・。
と、ストーリーはこんな感じです。率直な感想と致しましては・・・ラブストーリーとしては、少々ドラマがないかなぁ~というか、物足りないかなぁ~と言う感じ。2時間以上の、とても長い映画でしたが、「物語としての動き」が、少ないんですよ。
ただ、悠久の自然が、とても美しく、ゆったりと描かれるので、その「悠久の自然に包まれながらの人間の物語」として捉えるのであれば、まあ、こういうのも有りかなぁ~とは思いますが。
会話などの台詞も、極端に少なく、スミスとポカホンタス、そして、後半からはポカホンタスの夫となる男性、この3人のモノローグで、彼らの心情や感情の動きが語られるんですよね。自然を背景に、こうして表現される心裡は、とても美しい表現方法だなぁとは思うものの、唐突感が否めませんでした。
例えば、スミスが最初は、「イギリスを捨てても良い」と思うほど、ポカホンタスのことを愛していたのに、先住民と戦争になり、彼女が一族を追放されイギリス側にやってきた途端、「僕は彼女にふさわしい男じゃない。彼女の元を立ち去るべきだ」と、心境の変化が起こるわけですが、これがなんか、唐突な感じなんですよね。そして、ポカホンタスが別の男性と結婚した後に、スミスが生きていることを知り、夫に「貴方を愛しては居ない」というものの、また、スミスと再会し、最終的には夫の元に「愛してる」と言って戻ってくるのも・・・唐突な感じがA^^;;
台詞が少なく、心理描写が多いからかも知れませんが、
「この心境の変化は何なの!!??」
と思ってしまいました。・・・って、私が理解力に乏しいだけかしら??
そして、個人的には、主人公のスミスの行動が理解・共感できなかったんですよね。「彼女からネイティブの生活を奪たのは自分の責任だ」って言って、彼女の元を立ち去るのですが・・・。
・・・アンタ、責任放棄かい!!??
と思ったのは、私だけでしょうか??
確かに、ポカホンタスはスミスと恋に落ちたことで、その一生は大きく変わってしまったと思います。もし、彼と出会わなかったら、純真な先住民達の中で、何の変化もなく、幸せに心豊かに暮らしたことでしょう。けれども、彼を愛してしまったがために、一族を裏切るような行為をし、追放され、慣れないイギリス人社会で暮らすこととなる。そんな彼女を置いて、1人立ち去る・・・って酷くないですか?? 逆に、責任を感じるのなら、責任とって、彼女と共に人生を歩んでいけばいいのに・・・スミスは単に、逃げているだけじゃないのかなぁと思わずには居られませんでした。あくまでも、私の個人的な意見ですがねA^^;;
登場人物の「動き」というのは、とても少ない映画だと思います。
しかし、その、「静」の部分と、ゆっくりと進行する物語が、背景となる大自然とマッチしていたのは確かですね。
先住民達の住む、手つかずの大自然。
イギリス側がせわしなく私利私欲に富んだ人間達に対し、ネイティブ側の純真でゆったりとした人間。けれども、どちらにしても、この雄大な自然に抱かれてしまえば、人間の感情なんてちっぽけなものなのかもしれない・・・悲恋に終わったスミスとポカホンタスの愛も、この大自然の目から見れば、一つの通過点にしか過ぎないのではないか・・・そう思えるくらい、ゆったりとした自然美は見事でした。
また、印象的だったのは、エンドロール。
普通、エンドロールになると、音楽が流れるじゃないですか?
でも、この映画のエンドロールは、基本的には音楽は無しでした。
ただ、鳥のさえずりや、木々のざわめき、川のせせらぎなどの自然の音のみだったんですよ~。
そこは、とても印象的でした。
もしかして、この映画の主人公は「自然」なのかな?と思ったり(違)。
とりあえず、ディズニーの『ポカホンタス』を見てみたいなぁと思ったのでした^^