懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

2016年茅葺写真展 牛のいる風景 その3

2016年11月02日 | 2016茅葺写真展
青森県で茅葺民家を撮っている人から茅葺民家の所在を教えてもらった。
その頃、聞いてから5年は経過していた。残っているか疑問であった。
姫神山の周辺にあると聞いた、盛岡から一般道で姫神山周辺を目指す。
東北にしては道幅が狭い、雪の降る所は除雪した雪を寄せるスペースを持っているがそれが
ない。我々の住むところと同じくらいの対面すれ違いできない山間道路である。
このエリアは戦後、開拓の酪農で入植したのであろう。
今は高齢化もあり酪農の置かれた厳しい環境もあり廃業するところも多い。

廃業し壊れた民家も見掛ける。そんな中、残った茅葺民家を探す。
北上山地の風景である。山登りでもする人、以外訪れる場所ではない。
そんな中、草棟の牛小屋の前に牛が座っていた。
大声をだして牛を呼んだら立上がり駆け寄ってきた。
飼い主に叱られるので大声を出して呼ぶのは止めてと家内が言った。
人に慣れている牛は呼ぶと立ち上がり寄ってくるものだ。

東北も黒毛の牛が多い、角の短い黒毛短角牛がこの地域のブランド牛のようだ。
肥後の赤牛の名の通り熊本は赤牛である。大分は黒牛だが熊本に一歩入ったら赤牛になる。
あの徹底しているのに驚いた。しかしクマモンは黒だ。

旅行の時は図書館で横浜カセット(今はCD)文庫を借りてきて聞く。
文学作品を朗読してくれる。1000キロ近くの長距離を移動するので疲れるがこれを聞いていると随分楽になる。この時、聞いていた作品が優柔不断で自分勝手な男と女性の物語だった。朗読が終わったあとに家内がこの男と私が同じだと言い出した。
反論する理由もなかった。言われる通りだ。
いままで面白くもない茅葺民家の撮影に運転させられ付き合わされ我慢していたのが爆発したのである。

今日の撮影はもう駄目だ観光に行先を変えた。松尾八幡平の温泉、ドライブに切り替えた。
茅葺民家の撮影を24年もやっていたらトラブルも言い争いもいろいろあるわな。人生には楽しい事ばかりではない。苦しい事、トラブル失敗もすべて人生だ。