再びバスに乗る。
バスツアーは日が変わるとバスの席が変わる。
私たちの前には、私より少し上の8人の女性グループ。
座るなり「席を倒していいですか?」
昨日、ツアーバスの注意事項で「席は倒さないでください」と言われたのに。
母は「狭くなりますから」と一言。さすが。
不満そうな前の女性。
横並びの席は男性がひとり座っていた。
前の女性は後ろがいないことを良いことにずいぶん席を倒した。
まあ、そのサイズでは狭い席に座るのは辛いわよね。って感じ。
吉野までの道にも沢山の桜。
池原ダム湖にある下北山スポーツ公園は沢山の桜が満開だったが、人がほとんどいなかった。
吉野山はきっと沢山の人がいる。
もうここでお花見でも良いくらいの満開。
何だか見た風景。
吉野山が近づいている。
ちょっと早いけど、バスの中でお弁当を食べる。
可愛いお弁当1200円
なつかしいお茶付き。
12時に吉野山に着いた。
バスの駐車場は満車、沢山の人。
さすがに4回目の吉野山、ツアーから抜けて母にガイドを始める。
これが下千本。バスの駐車場近くから下をみた。
ロープウェーの駅前を横切り、黒門、銅の鳥居を過ぎる。
今ままでの中で一番多い人。
その人の動きで桜が舞う。
階段を上り仁王門から金峯山寺蔵王堂へ。
母に見せたかった。蔵王堂の秘仏「蔵王権現」様。
拝観料1000円。
紺色の靴入れ用のバッグと、お札をいただいた。
母はバッグに靴を入れるのがもったいないと、自分のバッグから袋を出した。
靴を入れるのにもたついている。
そういうの我慢できない私。
「靴を入れるためにこのバッグもらったのでしょ。靴入れればいいのよ。汚くなったら、拭けばいいのよ」
蔵王権現様は人の波で、ゆっくり見ることはできなかった。
ここでもおみくじを引いた。
母と二人で「大吉」
「大吉しか入っていないのでは?」と隣の知らない人を覗きこむ母。
またまたさすが。
蔵王堂の次は吉水神社へ。
ここから見る、中千本が美しい。
これも母に見せたかった。
吉水神社はただいま工事中。
ここは南朝になったり、秀吉のお花見の宿になったりと、歴史的な場所。
裏からは、蔵王堂が良く見える。
まだ時間があったので、私がいつも行く五郎兵衛茶屋まで歩いた。
あ、ちょっと歩き過ぎかな。
黙って母はついてくるが心配なので、途中で引き返すことにした。
「ここで、休憩しない」
「まだ大丈夫よ」
せっかく、桜が見えてゆっくり休める無料休憩所なのに。
「ソフトクリーム食べたいね」
「だから、さっき休もうって言ったの。あそこにアイスあったから」
ソフトクリームを売っているお店は何軒もあるが、座る場所はないし、人が多すぎて歩きながらなんて食べることはできない。
お土産を買いながら駐車場に向かう。
座ってソフトを食べることが出来そうなお店があった。
桜味のソフトクリーム。
15時にバスは吉野山を出発した。
渋滞もなく予定通りに集合場所の駅に戻ってきた。
アッという間の2日間。
タクシーで実家で母と別れ、自宅に戻る。
母は楽しかったのだろうか。
金峯山寺でいただいたお札が3枚並ぶ。
吉野山の空気は異次元の世界。
過去に色々な人が集まったのが良くわかる場所である。