2019年10月31日(木)
長野市の水野美術館で開催されている「ゲゲゲの人生展」を見に行った。
水木しげると言えば、ゲゲゲの鬼太郎の作者。
1968年からテレビアニメが始まっている。
たぶんリアルで見ている。
暗くて怖い画面だが、鬼太郎やねこむすめが子供だったから見ていたのだろう。
大人になって水木さんが描いた戦争ものの漫画を見た。
妖怪の怖さではない怖さを感じた。
そして、彼が片腕であることを知った。
そこで、私の中の「水木しげる」はいつもむすっとして、心の中に恨みを持った怖いおじいさん。
になってしまった。
ところが、少年時代の彼の絵を見て驚き。
水木しげるさんは天才画家。
私が一番気になったのは、17~18歳の頃に描いた童話。
小さいスケッチブックに、物語と挿絵が描いてあった。
読んでみたいと思う作品だった。
ここから、イメージが変わりだした。
彼が描いた戦争ものが怖いのは、実際に戦争を体験しているからだ。
片腕もその時になくした。
終戦後、片腕になっても絵描きへの情熱は薄れなかった。
結婚はしたが、貧乏生活だった。
当時の家を再現してあった。
テーブルの上にあるのはバナナ。
傷んで安くなったバナナを買ってきて食べるのがぜいたくだった。
この幸せ良くわかる。
そして、1965年(昭和40年)に講談社児童まんが賞を受賞した。
ここから、「テレビくん」「ゲゲゲの鬼太郎」「河童の三平」「悪魔くん」など、忙しい日々になる。
50歳ころから時間に終われるのが嫌になった。
そこで妖怪研究に没頭する。
この時描かれた妖怪画はとても細かに描かれている。
色も綺麗で、引きこまれていく。
また、水木さんが集めたという、各国のお面や置物はおどろおどろしい感じと、神々しい感じがまじりあっていた。
最後に、2015年に他界した水木さんに各界からのメッセージがあった。
色々な人に助言して、愛されていた人だと言うことを感じた。
私が一番良かったのは「ゲゲゲの名セリフ集」
人生の達人ねずみ男編。
「ケンカはよせ。腹が減るぞ」
人生の達人だと思う言葉が沢山。
めだまおやじの「なまけ者になりなさい」
ねずみ男の「のん気にくらしなさい」
このポストカードが欲しかったが、あいにく売り切れ。
そこで、ねずみ男のリングノートを購入した。
水木しげるさんは素晴らしい妖怪研究者。
怖い人ではなく、妖怪たちまでもがよってくる優しい人なんだと思う。
今回の会場は長野市の「水野美術館」
ここは、きのこで有名なHOKUTOの社長が集めた物を展示している。
日本画専門の美術館である。