さて、『いのちの中にある地球』、
いよいよ本題に入ってきます。
<3章 未来のためのビジョン>
ハイダ族(アラスカ南東部~南の島々に昔から住んでいる)のある若者は、「すべての木が伐られてしまったらどうなるのか?」と問われ、こう答えた。
「そうだな、われわれもほかの人と同じになってしまうんだろうね」
木・魚・鳥・空気・水・岩、そのすべてが、自分が‘ハイダである’ことの一部なのです。
環境とは私たち自身のことである。
この本を読んでいると、このあたりのことが分かってくるんです。
吸った空気は肺に。そして血管を通じて体中に浸透し融合して、ここまでが空気でここから先が体、というふうに区別できない。空気と「私」とを分かつ境界線は存在しない。こういってもいいでしょう、私たちは空気なのだと。
吐きだされた空気はすぐに大気のなかに混じりこみ、そばにいる誰かの鼻に吸いこまれる。
「私は空気」で「あなたは空気」なら、「私はあなた」ということになります。そして、私もあなたも
地球上のすべての人間はもちろん、木や鳥やクモやヘビもいっしょに、この同じ大気のカクテルの中にいてその一部となっているのです。
天文学者、ハーロウ・シャプレーは、あるときふと、吐きだした息がどこへ行くのか、と考えました。
大気の1%を占めるアルゴンは、吐きだされた息とともにそのまま体の外へ出ていきます。
かつてジャンヌ・ダルクやキリストが吸って吐いたアルゴンも含まれています。6500万年前恐竜が吸って吐いたものさえ。
私たちが吸う息のなかには、はるか大昔に生きた人びとが嘲笑や怒声や悲鳴や歓声や祈りとともに吐きだした息が入っているのです。
なんだかワクワクしてきます。
同様に、水・土・火、それぞれについて解説があって、
『聖なる四元素』と称し、
これらすべてが生物多様性のたまものなのです。
と結ばれています。
ぜひこの本を読んでいただきたい。
とても分かりやすく語ってくれていて、うん、うんと納得。
次のページをめくるのが楽しみになってくるのです。