ART COMMUNICATION IN SHIMANE みるみるの会の活動報告

島根の美術教育関係者が集まって立ち上げた対話型鑑賞の普及に努める「みるみるの会」の活動情報をお知らせするブログです。

ブラインド・トークの実践に対する生徒の感想をお届けします!!

2015-12-09 21:18:19 | 対話型鑑賞


ブラインド・トークを終えて

 2年生の1クラスで「ブラインド・トーク」を行いました。
この活動は、2人1組になり、交互にアイマスクをし、マスクをしない方がスクリーンに投影された、または、手元に配布された作品(プリントアウト)についてアイマスクをした人に、言葉で伝えるという活動です。
 最初は戸惑いますが、5分間という限られた時間の中で伝えるので、かなり真剣に取り組みます。1回目が終わった後に、「うまく伝わったところ」や「うまく伝わっていなかったところ」を確認し、「どうすればうまく伝わるのか」を互いに考え、2度目に挑戦します。2回目が終了した時にも同様の振り返りを行い、最後に「ブラインド・トークのコツ」についてのまとめをし、クラス全体で意見発表し、今日の活動のシェアをします。
最後に今日の活動の感想をワークシートに記入して終わりです。生徒は、どの活動も2人1組で結構楽しみながら、しかし真剣に取り組んでいました。最後の感想記入も短時間でしたが、必死にシャーペンを走らせていました。

 では、生徒の感想を紹介します。

 今日の活動は、普段しない「想像」という言葉で授業をして、相手の人が説明をしている場所や人や物の大きさなどを想像することができてとても楽しかったです。家でもできると思うのでやってみたいです。

 今日の「ブラインド・トーク」をやってみて、自分しか見えない分、相手に色々な情報を求めて状態を考えると言うのが、とても難しかったです。見えない事で、考えたのは、目の不自由な方も今の自分みたいに色々情報が必要なんだと思いました。

 初めてブラインド・トークをしてみたけれど相手の立場になって考えるところがとても難しかったです。普段は「あそこ」とか「~らへん」とか使って説明するけれど、ていねいに細かい説明が必要なので何度も苦戦しました。


 今回の活動で、伝えることの大変さと、大切さを学ぶことができたと思います。今日学んだことを大事にしていきたいと思います。

 相手に絵について正しく理解してもらうことはとても難しいことでした。位置や大きさは伝えられたけど、色や印象を伝えられなかったので、全体のイメージがしやすくなるようにそれらも伝えるとよかったと思いました。
 
 何も分からない人に、どんな絵なのか伝えるのは大変だし、聞く方も聞くだけでなく、分からないことを訊いていくことが大切だと思いました。

 絵を説明するというのは初めてで、けっこう難しかったです。でも、説明の時に相手がうなずいてくれると、伝わったのだと分かり、少し安心できました。自分のイメージ(~~のような)を相手と共有できたので良かったです。とくに、2作目は難しかったけど、とても面白い鑑賞の時間になりました。

 目が見えていない人に言葉だけで伝えるのは、とても大変だと思います。とくに、2回目はわかりませんでした。今、相手にどれくらい伝わっているのかが分からないといけません。だから2人でコミュニケーションをもっとすることが大切だと思いました。そして、まず何よりも伝える側が、相手に伝えようと思うことが大事だと思います。1回目のことが2回目のことに生かせたので良かったと思います。

 人に伝える、ということが、どれだけ難しいことかが分かりました。質問をすることによって、自分が想像している場所に新しことが加わってきたりして、想像の場が広がっていくので良いと思いました。

 今までで一番おもしろかったです。聞く人も、言う人も、かなり頭を使うし、想像力がつきそうと感じました。ただ見るだけよりも、相手に言ってもらうということで、より楽しくなるし、自分が想像していたのと本物のを比べてみるのもおもしろかったです。

 伝える方も伝えられる方も難しいかったです。全体像をなんとなくつかめてから、細かい所を教えられると分かりやすいと思いました。今日の学習で伝えることは、けっこう大変なんだと思いました。

 今までは見た物に対して意見を述べていました。でも、自分の頭で場面、場所を想像してイメージするのはとても難しいです。そして、伝える人も大きさや形、番所をしっかりとらえないと相手には伝わりません。また、やりたいと思いました。

 伝えるのが難しかった。

 今日初めてブラインド・トークというのをしてみて、見えていない人に伝える難しさを体験できたし、自分が見えていない時、質問しないと分からないことがたくさんあって、想像している絵と違うところもあったけど、とても楽しかったです。

 みえない人に話して伝えることは難しくて、位置や大きさなどの全体像をはっきりと伝えていなくて、今度やるときは、うまく説明をして伝えたいなあと思いました。

 自分では伝えているつもりでも、相手にうまく伝わっていなかったり、予想以上に伝わっていたりと、視力を超えて、絵はシェアしあえると分かりました。

 急に真ん中から右端の話になったり、左の話になったりして分かりずらかった。「絵」という情報は分かったけど、真ん中の少し右に黄色いものがべったりとか、分かりずらかったけど、ずっと水彩画だと思って考えてて、見ると「何これ?」みたいになって、要点が伝わってなかったと思います。

 ブラインド・トークは初めてで、やってみたら、思ったより楽しかったけど、思った以上に言葉だけから想像して想い描くのが難しくて、見たら自分の想像とは全然違いました。また、やってみたいです。

 ブラインド・トークというものをやったことがなかったので、とても楽しくできました。言葉だけで相手に伝えるので、ボキャブラリーが少ないと伝えることが大変だなと思いました。言葉で伝えるのは、電話と似ているなと思ったので、今回の活動を活かせると良いです。

 今日改めて人に物事を伝える大変さが実感できました。僕が説明した時は相手の人が???みたいになっていたので、もっと語彙を増やしたり、感性を磨かなくてはと思いました。

 ブラインド・トークは、すごく、難しくて、僕が説明しても、なかなか上手く言葉にできなかったり、想像していることと全然違うものがでてきたりしてとても楽しかったです。

 相手に伝えるのも、話を聞いて想像するのも大変でした。自分が伝えるときに、相手にきちんと伝わっているか心配だったけど、思っていたより相手に伝わっていたのでよかったです。

 自分が伝えているときは、相手にちゃんと伝わっているんだろうなと思っていたけど、相手がマスクをはずして絵を見たら、思っていたのと全然違うって言われたので、自分が伝わっていると思っても相手には伝わっていないことが良く分かりました。

 今日はこのような活動をしてみて、相手に伝えることは、とても難しくて理解されてないところも何回もありました。でも、このような活動ははじめてで、とても楽しかったし、ブラインド・トークのコツもわかったのでよかったです。

 今回の体験で1番感じたことは『見る』ということがどんなに重要かです。いくら人から聞いたり、自分が想像しても、なかなかその絵に近づいていなくて、難しかったです。

 初めてブラインド・トークをしてみて、自分が目隠しをしている時は、相手から説明を聞いてたくさん想像できたし、自分が説明する時は、相手にどうやったら上手く伝わるか考えながら説明することができました。これをブラインド・トークだけで終わらず、普通に絵を描くときにもどうやったら相手に伝わるかを考えて取り組みたいです。自分だけが分かる絵じゃなくて、見ている人全員が分かる絵を描きたいです。

 生徒の感想は以上です。

 今回のブラインド・トークで『みる』と『話す』トレーニングができたと思うのですが、実は『聴く』ことも無意識のうちに行っています。よく『聴く』と、『分からないこと』が分かる(に気付ける)ので、もっとよく理解しようとすると、話している相手に、聴いている人が『訊く(質問する)』ことも重要であることも分かってきます。
 またやりたいと思っている生徒が多いので、第2回目を3学期に計画したいと思います。どの作品にするのかが思案のしどころです・・・。
コメント
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