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明けましておめでとうございます。
元日の出雲大社は、山陰の冬には珍しく快晴で、初詣に行って参りました。画像の奥は遷宮中の本殿です。
さて、みるみるの会も2013年を迎え、発足3年目に突入します。
この3年間を振り返ると、はまび(浜田市世界こども美術館)での、対話型鑑賞の実践も定着し、浜田市内の中学生の参加や、12月には遠く人島から一般の方の参加もあって、徐々にではありますが、成果が出てきているように思います。会本来の趣旨である会員相互のファシリテートのスキルアップにもつながっていると思います。
会員の大半が県内の義務校の美術科教員ですから、島根県の場合、1校に1人配置が大勢を占め、複数配置の学校は数えるほどしかありません。そういう実情のため、自校での対話型鑑賞の実践では、ファシリテートが独りよがりになっているのではないかという不安にも駆られます。そこで、会員相互が月一で会員の前で対話型鑑賞のファシリテートを実践することで、ファシリテートのスキルアップに努めようという趣旨から「みるみるの会」を始めました。
この動機は、京都造形芸術大学でVTSJのセミナーの1回目が終了した時に、島根県からの教員参加者が偶然にも3名いたことから、このセミナーを無駄にしないためにも始めようということで盛り上がり、2011年5月にはまびで1回目の会をスタートさせました。その後、VTSJのセミナーは2回、3回と継続されて行き、会を追うごとに課題が課され、参加者は否応なくファシリテーターとしてのスキルアップを迫られることになりました。みるみるの会の会員のうちの3名はVTSJの2回目のセミナー、STEP2や3回目のセミナー、STEP3を受講していったので、セミナーの内容を他の会員にシェアしながら、スキルアップに努めました。
そんな時に、島根県立石見美術館で、アメリア・アレナスを招聘し、「Miteね!展」が開催され、私たちの会もギャラリートークという形で対話型鑑賞を一般の来館者を対象に実践することになりました。
「Miteね!展」が島根県で開催されたことは島根県にとっては画期的な出来事でしたが、教育現場にとっては、まだまだ遠い出来事のように感じている美術科教員が多かったのではないでしょうか?
新しい学習指導要領が完全実施されることになっている2012年4月に向けては、鑑賞教育の充実が叫ばれていました。このことは先の改訂の頃より言われ続けていたことではありますが、今回の改訂に盛り込まれた「言語活動の充実」にもつながる鑑賞教育のあり方としての「対話型鑑賞」を教育現場で実践しなければならないのではないかという気運はまだ盛り上がってはいなかったように思います。このことは、石見美術館が「Miteね!展」で、アメリアのレクチャーを実施した際にも、県内の美術科教員の参加者が思ったほど多くはなかったことからもうかがえました。必要性は感じていても、一歩を踏み出すことができない、そんな雰囲気を感じました。
そんな中、2012年秋、島根県造形教育研究大会で、益田市立益田東中学校 和崎教諭が石見美術館を会場に、同館学芸員、廣田さん(みるみる会員)とTT形式の対話型鑑賞の授業を公開しました。授業公開に当たっては、石見美術館の全面的な協力を受けることができました。それは、美術館サイドに対話型鑑賞の重要性が認知されていたことにもよります。そして、この授業公開は、島根県の中学校教育現場において、画期的で革新的な取り組みだったと思います。この後11月中旬に開催された、中・高美術科教育講座に参加された多くの中・高の教員が「対話型鑑賞」の必要性を語っていたことからも明らかです。
さて、2012年は暮れ、2013年が始まりました。みるみるは現在、京都造形芸大とともに「対話型鑑賞」実践集出版に向けての取り組みを始めています。勇気の一歩がなかなか踏み出せない教育現場の皆様に、踏み出す勇気を与えられるものになればと考え、鋭意努力中です。対話型鑑賞の赴くところには深い醍醐味があります。そのことを一人でも多くの方にわかってほしいと思っていますので、ご支援をよろしくお願いします。
元日の出雲大社は、山陰の冬には珍しく快晴で、初詣に行って参りました。画像の奥は遷宮中の本殿です。
さて、みるみるの会も2013年を迎え、発足3年目に突入します。
この3年間を振り返ると、はまび(浜田市世界こども美術館)での、対話型鑑賞の実践も定着し、浜田市内の中学生の参加や、12月には遠く人島から一般の方の参加もあって、徐々にではありますが、成果が出てきているように思います。会本来の趣旨である会員相互のファシリテートのスキルアップにもつながっていると思います。
会員の大半が県内の義務校の美術科教員ですから、島根県の場合、1校に1人配置が大勢を占め、複数配置の学校は数えるほどしかありません。そういう実情のため、自校での対話型鑑賞の実践では、ファシリテートが独りよがりになっているのではないかという不安にも駆られます。そこで、会員相互が月一で会員の前で対話型鑑賞のファシリテートを実践することで、ファシリテートのスキルアップに努めようという趣旨から「みるみるの会」を始めました。
この動機は、京都造形芸術大学でVTSJのセミナーの1回目が終了した時に、島根県からの教員参加者が偶然にも3名いたことから、このセミナーを無駄にしないためにも始めようということで盛り上がり、2011年5月にはまびで1回目の会をスタートさせました。その後、VTSJのセミナーは2回、3回と継続されて行き、会を追うごとに課題が課され、参加者は否応なくファシリテーターとしてのスキルアップを迫られることになりました。みるみるの会の会員のうちの3名はVTSJの2回目のセミナー、STEP2や3回目のセミナー、STEP3を受講していったので、セミナーの内容を他の会員にシェアしながら、スキルアップに努めました。
そんな時に、島根県立石見美術館で、アメリア・アレナスを招聘し、「Miteね!展」が開催され、私たちの会もギャラリートークという形で対話型鑑賞を一般の来館者を対象に実践することになりました。
「Miteね!展」が島根県で開催されたことは島根県にとっては画期的な出来事でしたが、教育現場にとっては、まだまだ遠い出来事のように感じている美術科教員が多かったのではないでしょうか?
新しい学習指導要領が完全実施されることになっている2012年4月に向けては、鑑賞教育の充実が叫ばれていました。このことは先の改訂の頃より言われ続けていたことではありますが、今回の改訂に盛り込まれた「言語活動の充実」にもつながる鑑賞教育のあり方としての「対話型鑑賞」を教育現場で実践しなければならないのではないかという気運はまだ盛り上がってはいなかったように思います。このことは、石見美術館が「Miteね!展」で、アメリアのレクチャーを実施した際にも、県内の美術科教員の参加者が思ったほど多くはなかったことからもうかがえました。必要性は感じていても、一歩を踏み出すことができない、そんな雰囲気を感じました。
そんな中、2012年秋、島根県造形教育研究大会で、益田市立益田東中学校 和崎教諭が石見美術館を会場に、同館学芸員、廣田さん(みるみる会員)とTT形式の対話型鑑賞の授業を公開しました。授業公開に当たっては、石見美術館の全面的な協力を受けることができました。それは、美術館サイドに対話型鑑賞の重要性が認知されていたことにもよります。そして、この授業公開は、島根県の中学校教育現場において、画期的で革新的な取り組みだったと思います。この後11月中旬に開催された、中・高美術科教育講座に参加された多くの中・高の教員が「対話型鑑賞」の必要性を語っていたことからも明らかです。
さて、2012年は暮れ、2013年が始まりました。みるみるは現在、京都造形芸大とともに「対話型鑑賞」実践集出版に向けての取り組みを始めています。勇気の一歩がなかなか踏み出せない教育現場の皆様に、踏み出す勇気を与えられるものになればと考え、鋭意努力中です。対話型鑑賞の赴くところには深い醍醐味があります。そのことを一人でも多くの方にわかってほしいと思っていますので、ご支援をよろしくお願いします。
学校の授業時間としての実践では、対話型というスタイルの鑑賞のゴール(成立or到達)と授業のねらいは区分しておく方がよいかと思います。
ご存じのように「言語活動の充実」は手段であって目的でないことを明確にした回答が必要かと思いました。