「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

バッタリー村

2006年10月02日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
バッタリー村の木藤古さんは、
熱い夢を持ったお茶目なひとだ。
74歳にして、人に訴える熱い夢がたくさんあるので、
バッタリー村には、その木藤古さんの想いを伝える
様々な看板がたっている。

バッタリー村憲章のほかにも、
「・・・今失われてようとしているふるさとのものづくり文化や
 郷土食の見直し運動、都市との交流活動などを通じ、
 山村生活の在り方、人間の生き方そのものも含めた
 幅広い創作、創造活動をすすめていきたい」
と廃屋再生の趣旨が書いてあったり、
「人の心に花一輪」、「ものづくりは心づくり」
などの標語が何気なく飾ってある。

また、木藤古さん自身の言葉のほかにも、
ナナオサカキの詩や、宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」が
壁に貼ってある。

なかでも、私の目を惹いたのは、
村に来た学生達と森を切り拓いて作った散策路の途中に立つ
宮沢賢治の「農民芸術概論」の一節。

「おれたちは農民である。ずいぶん忙しく仕事も辛い。
 もっと明るく活き活きと生活する道を見付けたい。
 ・・・世界全体が幸せにならないうちは、
 個人の幸福はあり得ない。
 ・・・新たな時代は、世界が一の意識になり
 生物となる方向にある・・・」

いまから80年前にこう述べていた賢治も、その志に感銘し、
自分なりの想いを形にしている木藤古さんも、
いわての人はすごい。